土曜日に、ルーニィで行われた
サイアノタイプ・ワークショップに参加してきました。
サイアノタイプ?
なにそれ?
という人も多いと思います。
私も最近まで知りませんでした。
「日光写真の仲間でサイアノタイプっていうのがあって
それだと卵の殻にすら写真を焼き付けることができるんだよ」
って、マスナリジュンくんに教えてもらって
興味を持ったのがきっかけ。
そしたらちょうどいいタイミングで、
ルーニィのメルマガに「サイアノタイプ・ワークショップ希望者募集」のお知らせがあって
しかも講師は写真家の西村陽一郎氏!
きゃー!
大ファンなのです!私は!
というわけで、一石二鳥のこの企画、参加しない理由はどこにもないですよ!(笑)
予報では曇りだった空も、当日はいいお天気のサイアノ日和!
ほんとに楽しいワークショップになりました。
- - - - -
<サイアノタイプの簡単な手順>
1「クエン酸鉄アンモニウム」と「フェリシアン化カリウム」をそれぞれ水に溶く
2 両方がきれいに溶けたらまぜる
3 紙(なんでもいい)とか、布とか、木とかに、2を刷毛などで塗って乾かす
(20Wくらいの電球の灯りの下でやる。まんべんなく塗ってもいいし、わざとラフに塗っても面白い)
4 完全に乾燥したら、その上に、モノとか、OHPシートに焼いたネガとかを載せて
太陽か紫外線露光機(マニキュア乾かすやつとか日焼けサロンとかのあれです)で露光する
(天候にもよるのだけれど、たとえば、今回のくちなしの花のネガは4分30秒で露光しました)
5 焼き付け後、流水でしばらく洗い、その後酢酸液に3分程度浸し、また水洗い。
6 乾かす→完成
- - - - -
とまぁ、だいたいの流れはこんな感じで進めていきます。
完璧な暗室もいらないし、複雑な工程もない、ので、
コツさえつかめば、自宅でもすぐにできるんじゃないかな。
私はすっかり魅了されてしまって(もともと青い色が好きだし)、
もうちょっと自分であれこれ、やってみよう、と思ってます。
おおまかにわけると、
サイアノで作れる画は2種類あって、
ひとつは、今日のエントリのトップのクチナシの写真みたいに
「デジカメで撮った写真をモノクロにしてから反転させてそれをOHPシートに出力」したネガを
印画紙の上に載せて撮る、というもの。
むかって左から「モノクロ」→「反転」→「サイアノ」
サイアノになると、縁のところが少しかすれているのがわかると思います。
これが、印画紙にするために薬品を塗る時に残った刷毛のストローク。
ものすごーく粗くするとロックな雰囲気になってそういうのもカッコいいです。
もうひとつは、印画紙の上に直にモノを置いて焼き付け。
ほんとに、印画紙の上にモノを置いて、太陽の下に4~5分置いておく、だけ。
今回は、ちょっとガァリィっていうか、コーネルっぽい、っていか、
そんなイメージで作ったのがこの3作。
軽い素材は風に揺れて像がブレてしまっているのだけれど、
それはそれで、儚い雰囲気というか味わいになっているよなー、とか、自画自賛w
これらに使ったモノたちは、
造花の葉っぱ、小鳥のアップリケ、赤い羽根、ビーズのパーツの台座、
アンティーク鍵、レース、プラスチックの星飾り。
色が青一色になるとかなり雰囲気が変わるものだよね^^
参加者の中には、飛行機のオモチャを置いてみたり、
ワインのトーレスについてくる牛のマスコットをたくさん並べてみたり、
分度器や定規を置いてみたり…
置くモノ、そして、露光時間によってけっこう印象が変わるので
それも面白かったです。
サイアノタイプ、の、サイアノは、
プリンタのインクタンクなどでおなじみの「シアン」という青い色のこと。
語源はギリシャ語の深い青を意味すると「cyanos」という言葉だそうで、
顔が真っ青になる「チアノーゼ(cyanosis)」も同一語源^^;
なにはともあれ、
この技法に出会えてよかった!
デジカメで撮ってプリンタで印刷して。
そういうのって、とってもラクチンだし、
環境にかける負担も少ないだろうし、
なによりシャープでクリアで美しく撮影できて
「写真撮るのって楽しい」っていうのを実感できるから
こうしてどんどん広がっていっているんだろうな、とは思うんだけど。
そうすると、
なんだか、レンズがどーたらとか、
カメラのスペックがどうたら、とか、
(いや、それは勿論大切だし、確かに違いはあると思うけど)
どんどん「自分じゃない部分」を追求するようなことになっちゃいそうで。
写真、ってそれだけじゃない。
最近、やっと、そういうことが少しだけ、わかってきた。
写真は「自分が」「自分の興味を持っているもの」を撮ることだ。
それによって新しい何かが生まれてきたりすることもある、というものだ。
私が興味を持っているのは、
多分、そこの部分。
私ひとりが、
すごい機材を調達して、
すごいものを撮って、
ピントがドンピシャ!とあってて、
拡大しても荒れなくて…
とか、そんなことは、けっこう、私にとってはどうでもいいことなんだ、って。
最近、ようやく、そのことが分かってきました。
(だから真面目に撮らない、とか、そういうことじゃないですよぅ)
それよりも「サイアノって手法があることをこのエントリを読んで知りました」
「いつかやってみたいです」「青い色がきれいですね」
そういう「私の撮ったものが、誰かに届いていくこと」に私は興味があるんだな、って。
まぁ、そんなゴタクはどうあれ、
とにかく、いろんな選択肢、というのもあるんだってこと。
そういうもの知りたいし残していきたいし挑戦してみたいな、って。
そんな「わくわくする気持ち」までお土産に持たせてくれるような、
素敵なワークショップでした^^
サイアノタイプ・ワークショップに参加してきました。
サイアノタイプ?
なにそれ?
という人も多いと思います。
私も最近まで知りませんでした。
「日光写真の仲間でサイアノタイプっていうのがあって
それだと卵の殻にすら写真を焼き付けることができるんだよ」
って、マスナリジュンくんに教えてもらって
興味を持ったのがきっかけ。
そしたらちょうどいいタイミングで、
ルーニィのメルマガに「サイアノタイプ・ワークショップ希望者募集」のお知らせがあって
しかも講師は写真家の西村陽一郎氏!
きゃー!
大ファンなのです!私は!
というわけで、一石二鳥のこの企画、参加しない理由はどこにもないですよ!(笑)
予報では曇りだった空も、当日はいいお天気のサイアノ日和!
ほんとに楽しいワークショップになりました。
- - - - -
<サイアノタイプの簡単な手順>
1「クエン酸鉄アンモニウム」と「フェリシアン化カリウム」をそれぞれ水に溶く
2 両方がきれいに溶けたらまぜる
3 紙(なんでもいい)とか、布とか、木とかに、2を刷毛などで塗って乾かす
(20Wくらいの電球の灯りの下でやる。まんべんなく塗ってもいいし、わざとラフに塗っても面白い)
4 完全に乾燥したら、その上に、モノとか、OHPシートに焼いたネガとかを載せて
太陽か紫外線露光機(マニキュア乾かすやつとか日焼けサロンとかのあれです)で露光する
(天候にもよるのだけれど、たとえば、今回のくちなしの花のネガは4分30秒で露光しました)
5 焼き付け後、流水でしばらく洗い、その後酢酸液に3分程度浸し、また水洗い。
6 乾かす→完成
- - - - -
とまぁ、だいたいの流れはこんな感じで進めていきます。
完璧な暗室もいらないし、複雑な工程もない、ので、
コツさえつかめば、自宅でもすぐにできるんじゃないかな。
私はすっかり魅了されてしまって(もともと青い色が好きだし)、
もうちょっと自分であれこれ、やってみよう、と思ってます。
おおまかにわけると、
サイアノで作れる画は2種類あって、
ひとつは、今日のエントリのトップのクチナシの写真みたいに
「デジカメで撮った写真をモノクロにしてから反転させてそれをOHPシートに出力」したネガを
印画紙の上に載せて撮る、というもの。
むかって左から「モノクロ」→「反転」→「サイアノ」
サイアノになると、縁のところが少しかすれているのがわかると思います。
これが、印画紙にするために薬品を塗る時に残った刷毛のストローク。
ものすごーく粗くするとロックな雰囲気になってそういうのもカッコいいです。
もうひとつは、印画紙の上に直にモノを置いて焼き付け。
ほんとに、印画紙の上にモノを置いて、太陽の下に4~5分置いておく、だけ。
今回は、ちょっとガァリィっていうか、コーネルっぽい、っていか、
そんなイメージで作ったのがこの3作。
軽い素材は風に揺れて像がブレてしまっているのだけれど、
それはそれで、儚い雰囲気というか味わいになっているよなー、とか、自画自賛w
これらに使ったモノたちは、
造花の葉っぱ、小鳥のアップリケ、赤い羽根、ビーズのパーツの台座、
アンティーク鍵、レース、プラスチックの星飾り。
色が青一色になるとかなり雰囲気が変わるものだよね^^
参加者の中には、飛行機のオモチャを置いてみたり、
ワインのトーレスについてくる牛のマスコットをたくさん並べてみたり、
分度器や定規を置いてみたり…
置くモノ、そして、露光時間によってけっこう印象が変わるので
それも面白かったです。
サイアノタイプ、の、サイアノは、
プリンタのインクタンクなどでおなじみの「シアン」という青い色のこと。
語源はギリシャ語の深い青を意味すると「cyanos」という言葉だそうで、
顔が真っ青になる「チアノーゼ(cyanosis)」も同一語源^^;
なにはともあれ、
この技法に出会えてよかった!
デジカメで撮ってプリンタで印刷して。
そういうのって、とってもラクチンだし、
環境にかける負担も少ないだろうし、
なによりシャープでクリアで美しく撮影できて
「写真撮るのって楽しい」っていうのを実感できるから
こうしてどんどん広がっていっているんだろうな、とは思うんだけど。
そうすると、
なんだか、レンズがどーたらとか、
カメラのスペックがどうたら、とか、
(いや、それは勿論大切だし、確かに違いはあると思うけど)
どんどん「自分じゃない部分」を追求するようなことになっちゃいそうで。
写真、ってそれだけじゃない。
最近、やっと、そういうことが少しだけ、わかってきた。
写真は「自分が」「自分の興味を持っているもの」を撮ることだ。
それによって新しい何かが生まれてきたりすることもある、というものだ。
私が興味を持っているのは、
多分、そこの部分。
私ひとりが、
すごい機材を調達して、
すごいものを撮って、
ピントがドンピシャ!とあってて、
拡大しても荒れなくて…
とか、そんなことは、けっこう、私にとってはどうでもいいことなんだ、って。
最近、ようやく、そのことが分かってきました。
(だから真面目に撮らない、とか、そういうことじゃないですよぅ)
それよりも「サイアノって手法があることをこのエントリを読んで知りました」
「いつかやってみたいです」「青い色がきれいですね」
そういう「私の撮ったものが、誰かに届いていくこと」に私は興味があるんだな、って。
まぁ、そんなゴタクはどうあれ、
とにかく、いろんな選択肢、というのもあるんだってこと。
そういうもの知りたいし残していきたいし挑戦してみたいな、って。
そんな「わくわくする気持ち」までお土産に持たせてくれるような、
素敵なワークショップでした^^
手作業から感じるんだろうか
綺麗な青です
こんばんは。
サイアノ、ほんとに魅力的なんですよー。
実は最近、写真に対して限界を感じてたんですけど、
これでいっきに、スランプから抜け出るチャンスをもらった気分です!