文春6月号に「特集・生誕80年美空ひばりと私」が載っている。
語るのは、加藤和也(弟哲也の息子でひばりの養子)、中村メイコ、ビートたけし、小林幸子、石橋貴明だ。
読んでいるうちに泣けて泣けて仕方がなかった。
皆、本音でひばりとの思い出、素顔を語っている。
素顔のひばりは飾らない、天衣無縫、思い遣り、率直の人。
普段から財布を持たないひばりは、タクシーから降りるとき「私、美空ひばりよ、ツケておいて」といった。
変装をしてるので運転手は証拠を見せろといった。
彼女は「リンゴ追分」をワンコーラス歌った。
運転手は感激して「素晴らしい歌を聴かせてくれてありがとう」と料金をご祝儀にしてくれた。
メイコと神津善行と川の字で寝た。 「美空ひばりはいつもセンターです」と真中へ割り込んだ。
ひばりは天才、音程の良さ、音域の広さ、歌の巧さ、三拍子揃っている。
ジャズも本場ニューヨークのミュージシャンがうなるほど歌いこなせる。
ひばりの物まねをする人は多いけどひばりよりうまく歌える人はいない。
カバー曲でも同じ。どんな歌唱力のある人がカバーしても本人よりも良くはない。
それだけ圧倒的ということだ。
逆にひばりは、他の歌手の物まねをするとその人よりうまく歌っちゃう。
ひばりの曲は、今でも懐メロではない。
「愛燦燦」、「川の流れのように」、「真っ赤な太陽」、「柔」、「悲しい酒」、等々・・・
七色の声、歌の好きな、歌の天才、歌に生き、歌を待っている人への期待に応えて、歌で命をすり減らし、歌い続けて逝った人。
合掌
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