宴乃桜/徒然お箏日記

お箏弾き「宴乃桜」の日記です。

お葬式は誰の為?

2010-08-13 23:28:05 | Weblog
テレビが全っ然面白くないのでNHKにしました。

「葬式」というテーマで討論番組しています。

お葬式は残された人の心の整理を付ける為、

という意見で、数人頷いています。

それって…???

私は父の葬儀の時、そんな事はこれっぽっちも思いませんでした。父が少しでもいい所に行けるように、お坊さんの背中を見つめて必死に祈りました。葬儀に来て下さったたくさんの方々にも、父が恥をかかないよう、応対にも気をつけ、何より参列して下さった方々には本当に感謝しました。父の最後に駆け付けてくれた事が本当に嬉しかったです。慰められました。

自分の心の整理なんか葬儀でつくものじゃありません。自分達の気が済む為、なんて考えてもみませんでした。この世で苦労ばかりした父が、少しでもあの世で居心地良く居られるよう、少しでも良い所に行けるよう、ひたすらそればかり、ひたすら必死に祈りました。

遺族ってそんなものじゃないですか?

つい先日亡くなられた尺八の大家のお通夜も、ご遺族を慰めたい気持ちは充分ありましたが、それより何より、ご本人が旅立つ道が花の道であるように、徳高い人格者でいらしたから、あちらでも少しでも高い所に行かれるようにと、ひたすらお祈りしました。これまでお世話になったお礼も、心の中で言えるだけ言いました。どこまでも亡くなられたご本人本位の気持ちでした。

お葬式は、遺族の為にする事でしょうか?亡くなった人を送る、最後のセレモニーじゃないんでしょうか?
本人に無断で書きますが、眉さんはひいおばあちゃんが亡くなられた時、ご遺体の側で、一人「六段の調べ」を弾いたといいます。ひいおばあちゃんは、眉さんの六段を聴きながら、その道がどんなに花咲き乱れる気持ちの良い道になったか、眉さんは心からの最高の送別をしたと思います。

遺族の気持ちってそういうものでしょう。

世間がどうであれ、私は、義理であろうと、葬儀の時だけは、ご本人の冥福を祈って、心から送りたいと思います。でなければ、亡くなった方があまりにお気の毒でしょう。

私は自分が死んだら、猫3匹の写真を懐に入れてほしいと思っています。

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