ぼけヴォケ!

認知症患者と介護家族はいかにしてボケツッコミスキルを入手したか。
慢性骨髄性白血病発症。目指せ分子遺伝子学的寛解維持。

かっくりかっくり。

2009-01-11 | Weblog
Booじーちゃ。は新聞を読まない。
ならばそのぶんTVを見るかというと、そうでもない。
スイッチを入れるだけは入れるのだが。
昼寝のBGMにそのボリュームのとんでもなさはいかがなものか。

ソファに深々と腰掛けたBooじーちゃ。
まずは次第に目蓋が下りてくる。
問題はその次だ。

背もたれに体重をかけている時はまだいい。
お尻の下に敷くべきクッションすら、背中に三重四重にしょった状態で背中側に重心があると。
イナバウアー(古)のできあがりである。

ソファの背と脳天、クッションと腰の接点でかけられたブリッジは、そのままビデオに撮っておいたろかと思うほど見事である。
ぱっかり天空向けて開いた口から発するは、いびきなのか呼吸音なのか。
自分の立てる盛大な音に、目覚めてびっくりして飛び起きたBooじーちゃ。
キョロキョロしている様は、端から見る分にはコメディでしかない。


問題は、前屈みになって寝ている時である。
頭の重みで頸椎を痛め、ただでさえ不自由になりつつある手足がもっと悪くなる危険もさることながら。
炬燵の天板めがけ、頭突き五秒前状態で静止しているBooじーちゃ。の口からは、それはそれは大量の涎が流れ落ちるのだ。
Booじーちゃ。の、どこにそれほどの水けがあったのかと思うほどに、だらだらと。


炬燵の上掛けの清潔さを死守したいおかんさまと。
かっくりかっくり船を漕ぎたいBooじーちゃ。
二人の攻防は、まるで我が家の居間が冬の八甲田山でもあるかのように「寝るな!寝たら死ぬぞ!」コールで繰り返される。


あまりにもうるさいので、ワタクシメも一計を案じ。
Booじーちゃ。の顔面下に、古新聞を敷いてみた。
もちろん、涎受けのつもりである。
だが、これには大きな問題があるのだ。
涎を垂らしている自覚のないBooじーちゃ。
目を覚ましてみると、きっちり四隅を畳み直して、古新聞を炬燵の上から排除してくださるのだ。
いやはや、ご丁寧なことである。

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