たまには、昔の話をしよう。
ワタクシメが大学生だったころの話である。
通っていた大学はやたらと構内がだだっぴろく、馬術部などが厩舎を構えているほどであった。
夕暮れ時の講義を受けていると。
かっぽれかっぽれと、馬を散歩させている蹄の音が聞こえてきたりもする。
たまには雉子も鳴く声も響く、たいへんにのどかな環境であった。
猫も例外ではない。
馬術部の厩舎に居着いている一世帯はもとより、あちこちに野良がいた。
車もそうそうスピードを出して構内を走るわけにはいかぬ。
おまけに昼間は食事を外で取る学生をじ~っと見ているだけで餌が降ってくるとあれば野良にゃんたちの天国である。
春ともなれば、目が開いたばかりのような、こまいのがぴーぴー集団で車道にわっしょいと繰り出してきたのを、慌てて歩道へ上げたりしたこともある。
冬も近づいた日のこと。
友人と広場に設置されたベンチでだべっていたところ。
普段はあまり人に寄ってくることのない縞にゃんこが寄ってきた。
餌をねだるときくらいしか人間には近づかないのだが。
それが、しかも、自分からワタクシメの膝の上にのってきたんである。
いきなりなつかれて驚いたが、撫でまくってもされるがまま。
目を細めておとなしーくしている様子がでぇらかわぇええええ。
でもかなりの巨体。
その上。
何よこの肉球のチルド具合はっ。
ちめたい~と、素で絶叫したものの。
膝の上からどかすこともできず。(…だってなつかれてるんだもん…)
そんなワタクシメの葛藤をよそに。
やがて、のっそりとベンチを降りていった縞にゃんこ。
しばらくすると、またワタクシメの膝の上に帰還する縞にゃんこ。
チルド肉球ふたたび。
………つまり。ワタクシメの膝の上を。肉球ウォーマーにしてたってことですかそうですか。
よくも、うら若きヲトメのフトモモを湯たんぽがわりにしやがりなさいましたな。こんちきしょ。
でも、憎めないにゃんこであった。
いくつの人間がヲトメを自称するとかゆーな。
当時は若かったんだい。
ワタクシメが大学生だったころの話である。
通っていた大学はやたらと構内がだだっぴろく、馬術部などが厩舎を構えているほどであった。
夕暮れ時の講義を受けていると。
かっぽれかっぽれと、馬を散歩させている蹄の音が聞こえてきたりもする。
たまには雉子も鳴く声も響く、たいへんにのどかな環境であった。
猫も例外ではない。
馬術部の厩舎に居着いている一世帯はもとより、あちこちに野良がいた。
車もそうそうスピードを出して構内を走るわけにはいかぬ。
おまけに昼間は食事を外で取る学生をじ~っと見ているだけで餌が降ってくるとあれば野良にゃんたちの天国である。
春ともなれば、目が開いたばかりのような、こまいのがぴーぴー集団で車道にわっしょいと繰り出してきたのを、慌てて歩道へ上げたりしたこともある。
冬も近づいた日のこと。
友人と広場に設置されたベンチでだべっていたところ。
普段はあまり人に寄ってくることのない縞にゃんこが寄ってきた。
餌をねだるときくらいしか人間には近づかないのだが。
それが、しかも、自分からワタクシメの膝の上にのってきたんである。
いきなりなつかれて驚いたが、撫でまくってもされるがまま。
目を細めておとなしーくしている様子がでぇらかわぇええええ。
でもかなりの巨体。
その上。
何よこの肉球のチルド具合はっ。
ちめたい~と、素で絶叫したものの。
膝の上からどかすこともできず。(…だってなつかれてるんだもん…)
そんなワタクシメの葛藤をよそに。
やがて、のっそりとベンチを降りていった縞にゃんこ。
しばらくすると、またワタクシメの膝の上に帰還する縞にゃんこ。
チルド肉球ふたたび。
………つまり。ワタクシメの膝の上を。肉球ウォーマーにしてたってことですかそうですか。
よくも、うら若きヲトメのフトモモを湯たんぽがわりにしやがりなさいましたな。こんちきしょ。
でも、憎めないにゃんこであった。
いくつの人間がヲトメを自称するとかゆーな。
当時は若かったんだい。