お母さんと読む英語の絵本

読み聞かせにぴったりな英語絵本から、米国の子どもたちの世界をご紹介
子どもをバイリンガルに…とお考えのお母さんに

まなびのどうき

2011-02-22 | about 英語の絵本

How Rocket Learned to Read

今日の絵本は、「ロケットはどうやって字が読めるようになったか(How Rocket Learned to Read)」です。かわいらしい表紙につられて、つい買ってしまいました。そして、あんまりかわいいので、友人の出産祝いに思わずプレゼントしてしまいました。でも正直に言うと、ときどき「持っていればよかったなぁ……」と思い出しています。

子犬のロケットはいたずらっ子。お昼寝も大好きでした。でも、ふとしたきっかけで黄色い鳥さんに出会い、鳥さんから「読み方」を教わることになりました。

でも鳥さんは、冬がくる前に南の島に飛んでいかなければなりません。でも残念なことに、ロケットは鳥さんが飛び立つまでの間には字をおぼえきることができませんでした。……鳥さんは行ってしまいました。

残されたロケットは、ひとりでこつこつと勉強を続けました。字をおぼえ、綴り方をおぼえ、読み方をおぼえ……。鳥さんが帰ってきたら、いっしょに読めるようになろう!と思って。

子どもに『アルファベットを教える』ための絵本はたくさんあります(ブログ記事:『ABCの絵本で身につける"おとなの常識"』)。中には文字だけでなく、綴ったときの単語の読み方を教える絵本もあります。もちろん絵本ですから、教科書と違って、アルファベットを教えるにもさまざまな工夫が凝らされていて、大人でも楽しめるものも少なくありません(ブログ記事:『はじめのいっぽ』)。でも、どうして文字をおぼえるのか、どうして字が読めたら愉しいのか……について子どもに語りかける絵本はそんなに多くありません。

モチベーションがある時、子どもはとても一生懸命になります。大好きだった父親が外国に赴任してしまったのは、うちの娘がまだ1歳半のころでした。娘は歩きだすのも、話し始めるのも比較的早かったのですが、でも1歳半ではまだ舌もろくにまわらず、言える単語も数えるほどでした。ところが、お父さんとの会話は『電話だけ』となるや、俄然がんばって「お話し」をするようになったのです。これには両親ともびっくりしました。

そう!ロケットと同じ。ロケットが読めるようになりたかったのは、「鳥さんと一緒に読めたら愉しいだろうな」「鳥さんと一緒に読みたいな」と思ったから。だから、この絵本のタイトル「どうやって…(How…)」は、ロケットが読み方を学んだ勉強方法について語っているのではありません。ロケットがどのように「読めるようになりたい……」と思い続けたが、です。

アマゾンの読者レビューには、3ー4歳の子どもが、ロケットの絵本を読診聞かせるようになってから、「声を出してアルファベットを読むようになった」とか、「積極的に文字を読もうとするようになった」とか、「単語を綴ってみようとするようになった」という声がたくさん寄せられています。ロケットにできるなら、わたしにも、ぼくにも、できるかも……モチベーションは、絵本から読者へと、いつの間にかちゃんと伝わっているのですね。

この絵本を書いたのはタッド・ヒルズ(Tad Hills)、イラストも彼が描いています。タッドは小さい子ども向きの絵本をたくさん書いていて、アヒルとがちょうが主人公の物語はちっちゃなファンがたくさんいる人気絵本シリーズです。どれも表紙を見るだけで思わず買ってしまいそうなかわいい絵本ばかり。そうそうタッドは小さな子のための「ノックノック・ジョーク」の絵本も書いています。




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