お母さんと読む英語の絵本

読み聞かせにぴったりな英語絵本から、米国の子どもたちの世界をご紹介
子どもをバイリンガルに…とお考えのお母さんに

にほんご えいご 併読のパワー ---- その2

2010-02-23 | about 英語の絵本

Guri and Gura

おなじみのグリとグラです。そうです。あの中川李枝子作、山脇百合子画のグリとグラの絵本シリーズ第一作を、ピーター・ヒューレット(Peter Howlett)とリチャード・マクナマラ(Richard McNamara)のチームが訳した英語版です。

日本の読者にはすでにおなじみのお話ですが、物語は、野ネズミのグリとグラが森で大きな大きな卵を見つけるところから始まります。この卵、さぁどうしよう? 卵はバスケットに入れて運ぶには大きすぎます・・・でも、表面がつるつるで、抱えて運ぶのもむずかしそう・・・だけど、転がしたら割れてしまいます・・・というわけで、次々とチャレンジの連続。グリとグラは知恵を絞って考えます。読み聞かせる親は、このあたりで、つい「あなただったら、どうする?」なんて聞いてしまうんですよね>笑!

さて、次には、卵をどうやって料理するかに挑戦です。そもそも、こんな大きな卵はいったいどうやって割ればいいの?

グリとグラの工夫と努力で、ようやく卵でお料理をするところまで進みました。おいしいケーキが焼けるんです。いい匂いがだんだん森にたちこめて・・・動物たちが皆鼻をひくひくさせて集まってきました。さて、グリとグラは・・・?そう、気前よく皆にケーキ分けてあげることにしたのですよね?

子どものバイリンガルを強化する近道のひとつは、日本語と英語を併読すること、それも同じお話の日本語版と英語版を並行して読むことです。併読する本がそれぞれ優れた英語、優れた日本語のペアであれば最高。子どもの語彙は飛躍的に豊かになります。娘が幼かった当時は、日本の絵本の英語訳がほとんど出ていなかったので、我が家では、英語の絵本に日本語訳の絵本を組み合わせて読み聞かせていました。子どもはどっちが原作?なんてことは聞きませんから、先に日本語訳を読んでから英語版を読む場合も、英語を読んでから日本語を読むこともありました。いずれにしても何度も読むことになるので、どちらが先でも順番はあまり関係ないと思います。

娘は2歳近くまで日本で過ごしたので、日本語の絵本に親しんだのが先で、アメリカに転居したころには、もう大好きな日本語の絵本がいくつもあり、当時は、それらの英訳があったらなぁ・・・と思うことがしばしばでした。

最近では、日本の人気絵本がかなり翻訳出版されています。今日ご紹介しているグリとグラの翻訳を手がけたピーターとリチャードのペアも何冊もの絵本を翻訳出版しています。グリとグラの2作目以降のシリーズに加えて、「だるまちゃんとてんぐちゃん」「だるまちゃんとかみなりちゃん(加古里子)」「ぞうくんのさんぽ(中野ひろたか)」などなど。いずれもかつての娘の愛読書ばかり。読者の皆さまにもおなじみの本だと思います。

さぁ張り切って、日本語も英語もたくさん読んであげてください。英語の授業ではありませんから、いちいち解説したり、日本語・英語を読み比べたりする野暮はやめましょう。日本語は日本語らしく、英語は英語らしく(CDやテープも大いに利用して)通して読むだけで十分。大いに愉しんでください!




コメント (2)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする