10倍楽しむ為の旅no心得

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より快適な旅を。

チップの習慣3(渡し方)!

2009年06月01日 | 習慣・風習
それではみなさん質問です。
チップはどのようなタイミングで渡しますか?
大慌てで財布をまさぐって渡していませんか?

チップは商品の代金を払うのと違うので、
まして人々が右往左往している中で支払うものなので
防犯上もスマートな渡し方をしましょう。

ポイントは、
チップをさっと出せるようにポケットなどに
小札を用意しておく事が原則です。
1ドル札を5、6枚と
5ドル札を1、2枚ポケットに入れておきましょう。
ユーロでも同じですよ。

渡し方はポケットから1ドル札を出して払うか、
マネークリップに留めた小札取り出し
必要額を渡します。
わざわざ財布を取り出す事は野暮だし、
人目のつく場所で財布を出すことは危険であり、
回避する事が常識です。

ただ例外があります。
20ドル以上の高額チップを支払う場合のみ、
人前でも財布を出してかまいません。
こんな時は、Excuse meと言ってから、
おもむろに財布から20ドル札を取り出し、
Thank youと言って手渡しましょう。

次にチップのテーブルでの置き方は、
欧米のレストランでは、食事を済ませた後、
時を見計らってテーブルで支払いを済ませるのが普通です。
レストランを出る時、
テーブルの上にチップを置いて立ち去りますが、
この際、チップの札が見えるように
カップや皿などの下に置いてください。

また、チップを手渡す時は、
相手の目を見ながら4つ折りくらいのした札を、
握手するような感じで周囲に気づかれる事なく
何気なくすっと渡しましょう。
相手は受け取った瞬間、
手のひらに収められた札にチラッと目を走らせます。
その表情から、
自分の渡した額が適切だったのか、
多かったのか少なめだったのかが分かるでしょう。

女性の場合は、
チップをポケットから出して支払う事はしません。
大抵はハンドバッグやショルダーバッグから取り出しますが、
さっと取り出せる場所に
札を折り畳んでしのばせておくといいでしょう。
レシートやカードで膨らんだ財布を取り出すのは
もってのほかです。
チップが必要と思われるシーンに遭遇しそうなら、
あらかじめ用意しておきましょう。
スムーズな渡し方は、
周囲に気づかれる事なく
何気なく振る舞う事が不可欠です。
それは、相手にとってはサービスのしがいがあり、
自分も気分良くなるような
そんなチップの渡し方ができるといいですね。

最近のカード社会を反映して、
何でもカードで支払う人が増えています。
そんな時代の流れとして
クレジットカードでチップを払うケースが多くなっています。
ホテル、レストラン、コーヒーショップであれば、
支払伝票にチップ額を書き込み、
クレジットカードで支払うことができます。

ホテル、レストラン、コーヒーショップで出される支払伝票には、
クレジットカードでチップを支払う為の
「チップ欄」(Service Charge/Tip/Gratuity)があるので、
金額を記入し、更に合計金額を記入、
「Signature」(サイン)の欄に署名します。

またチップ欄がない時は、
支払伝票の空白(半分から下)に手書きで「Tip」と
チップ額を書き込みます。
そして「Print name」(名前のローマ字活字表記)を記入、
更に、署名(Signature)をすればOKです。
この場合、署名(サイン)だけでは、
カードの名前と照合できないため、
ローマ字の活字体で記入することが不可欠です。

最後にチップの国別相場をお教えしましょう。
世界の国々によって、
チップの習慣のある国、ない国があります。
チップの習慣のある国では、
それぞれの職種やサービスによって
サービスに対するチップのパーセンテージや
金額(相場)が異なりますが、
それぞれの国で対応することが
基本になることは言うまでもありません。

国別チップのパーセンテージと金額の相場は、
[アメリカ]の場合、
レストラン15~25%、タクシー10~15%、
ポーター1.0~2.0ドル、メイド1.0ドル。
[イギリス]の場合、
レストラン10~15%、タクシー10%、
ポーター0.5~1.0ポンド、メイド0.5ポンド。
[フランス]の場合、
レストラン10%、タクシー10%、
ポーター2.0ユーロ、メイド1.0ユーロ。
[イタリア]の場合、
レストラン10~15%、タクシー10%、
ポーター1.0ユーロ、メイド1.0ユーロ。
[ドイツ]の場合、
レストラン10~15%、タクシー10%、
ポーター0.5~2.0ユーロ、メイド1.0ユーロ
といった具合です。

チップはいろんなところで発生してきます。
レストランのスタッフ(ウエイターやウエイトレス)に
たいするチップ、タクシードライバーへのチップ、
ホテルのスタッフ(ポーターやメイドなど)への
チップを払うことは不可欠です。
また、ホテルのベルデスクに荷物を預けることは
よくあることですが、
引換券(半券)を受け取る時にまずチップ、
そして部屋に荷物を運んでもらうときもチップ、
この両方にチップを支払うのがマナーです。
荷物も1個では1ドル、2個では2ドルですが、
3個以上の荷物では2~3ドルが目安です。

レストランやタクシーなどのチップの金額は、
厳密に計算する必要はなく、
例えば、レストランの会計であれば、
チップ比率を15~20%で計算して、
紙幣で払える切り上げて
チップの金額とすることが望ましいと言えます。
また、チップは紙幣で支払うことがマナーであり、
よく、枕銭(ピローチップ)を
余った小銭(コイン)を山盛りにして置く人がいますが、
これはマナー違反ですので慎みましょう。

ここまでチップについて書いてくると、
チップって面倒だなあって感想を持たれた方もいると思いますが、
海外に行った場合、
習慣として身につけるしかありません。
日本のように何をしてもらっても、
お金でお礼をするのは失礼となる国もあれば、
言葉の礼よりもお金をくれという国もあります。
多くのチップを採用している国は、
Give and Takeの精神が徹底しているんだと思ってください。

だから、
海外に行ったら大きい額のお札から使い、
小学のお札を常に切らさないよう心がけてください。

チップを渡したいけど、
渡す小学のお札が無いっていう時程、
惨めなことはありませんよ。

チップの習慣2(ピローチップ)!

2009年05月18日 | 習慣・風習
前回に続き、
今回もチップに関する第2弾をお送りします。

ピローチップってご存知ですか?
毎朝、ホテルのベッドの枕元に置くチップの事です。
これは、あなたのベッドを快適に整え、
バスルームを磨き、
室内を整頓してくれるメイドの仕事ぶりに対するものです。
ただし、
レストランやタクシー、ポーターなどへのチップとは
多少意味合いが異なり、
報酬の一部ではなく、
快適な部屋を提供してくれた事に対する感謝、
心付けに近いものです。

何故かと言うと、
考えてみてください。
まず渡す相手に直接合う訳ではないし、
ホテルに連泊しない限り、
自分の散らかした室内の清掃を
してもらっている訳ではないのです。
まして、
レストランやタクシー、ポーターのように
目の前でしてもらったサービスに対して
支払うのではないのです。
だから、
ピローチップは基本的なマナーだと考えましょう。

では実際にピローチップはどのくらい置けばいいのか、
通常、
3星クラスで1~2ドル、
4星クラスで2~3ドル、
5星クラスで3~5ドルが適当と言われています。
また、ベッドなどを汚してしまった場合には、
さらに5ドルくらい置くといいでしょう。

また、置く場所は
必ず枕かローテーブルの上に置きます。
ソファーテーブルの上に置いたりすると、
忘れ物と解釈されますので注意が必要です。

これらを総合すると、
ピローチップは義務的に絶対置くべきものではなく、
置いても置かなくてもOK、
置いたほうが良いという考え方が正解で、
置いておくと所持品などの盗難防止に
多少なりとも貢献しているようです。

ちなみにフランスでは、
ホテル経営者と労働組合の合意により、
宿泊費のサービス料にピローチップのたぐいは
加味されているため、
基本的に置く必要はないとされていますが、
ピローチップの意味合いから言えば
多少置いたほうがいいのではないでしょうか。

次回はチップの渡し方です。

チップについてご存知ですか!

2009年05月08日 | 習慣・風習
海外旅行に行くとチップを払ってくださいと言われますが、
あなたはチップというものの本質を知っていますか?

日本人にはあまりなじみのない制度ですが、
日本旅館などに泊まった時に渡す、
「心づけ」と良く似ていますが、
概念が全く違います。
どちらかと言えば、
大道芸に対する報酬に似ています。

どういう事かと言うと、
アメリカに代表される地域では、
サービス業のチップは労働報酬の一部と見なされ、
給与システムに組み込まれているのです。
すなわち、
チップを給与の一部として位置づけ、
サービスを受ける人(客)が支払うという
システムになっているのです。
この意味のおいてチップには、
ある程度の義務が伴います。
同時にサービスに対する満足度によって
金額が変化するという「心づけ」的な性格も存在します。

つまり、
サービスの度合いや満足度によって
チップの支払いは増減するという事です。

例えば、
レストランのスタッフのサービスが悪ければ
チップを支払わないこともありますし、
満足度が高ければ多めに払うこともあります。
チップというモノサシで、
スタッフのサービスを評価するのだと考えれば、
理解しやすいのではないでしょうか。

ただし、
請求書にサービス料(Service Charge/Tip/Gratuity)が
含まれていればチップは不要です。

ここでチップのある国・ない国を紹介しましょう。
チップの習慣のある国は、
北米では、アメリカ・カナダ・メキシコ
中南米では、ブラジル・ペルー・アルゼンチン
西欧では、イギリス・フランス・イタリア・スペイン・
スイス・ドイツ・ベルギー・トルコ
中欧では、ロシア・チェコ・ハンガリー・ポーランド
北欧では、デンマーク・ノルウェー
アジアでは、タイ・香港・インド・フィリピン

ない国は、
北欧では、フィンランド・スウェーデン
オセアニアでは、オーストラリア・ニュージーランド
中国・韓国・シンガポール
アジアでは、ベトナム・マレーシア・インドネシア
となっています。

日本人にはあまりなじみのない習慣ですが、
チップによる報酬が給与の一部と位置づけられている以上、
チップを渡す事は私たちの義務でもあります。

以前に仕事で海外に行った時、
当然置くべきベッドメイキングのチップ、
いわゆる枕銭ですね、
それを置かなかったスタッフが、
外出中に置いておいたウォークマンを盗まれたことがあります。

スタッフに話を聞くと、
その日は小銭がなかったので、
チップを置かなかったそうです。
盗難はこれが原因かは分かりませんが、
チップを置いていた部屋は、
盗難にあっていないので…。

また、ニューヨークで、
ホテルのポーターにスーツケースを運んでもらった時、
結構重かったのですが、
当時、スーツケース1個につき、
チップは1ドルだろうと安易に考えていたのですが、
ポーターがこれだったら2ドルは貰わないとって
言われた事があります。

これがサービスによるチップの増減なのだと
今になって思い出してしまいました。
まあ、でもチップは要求するものではないので
1ドルしか払いませんでしたけどね。

皆さんだって仕事をしたのに賃金を払ってくれなければ、
頭にきますよね。
チップの習慣のある国の人々にとっては、
同じ事なんです。
何かをしてもらったり、
お世話になった時には忘れずチップを払いましょう。