昨日、東京造形大学のオープンキャンパスに行ってきました。
東京造形大学 OC特設サイト
東京造形大学HP「
OPEN CAMPUSの様子」
造形大のOCは、2年ぶり、2度目。
美大・芸大のOCは、数年前にいくつかの大学を見て、彼らの方が魅せるプロなんだよな、と感じてから、運営方法の細かい部分などにはこだわらず、純粋に楽しむことにしています。
分野は違えども、参考になる部分はたくさんあるので、大学の運営側の方にもぜひ、お近くの美大・芸大OCに足を運んでいただきたいです
逆に美大・芸大OCで、「見せる・魅せる」ということがうまくできていないなーと思ってしまうようなイベントだったら、すこぶる残念……と思って、そっと帰ってくることにしています
さて、タイトルの言葉。
映画専攻領域のプログラム「クリエーターズ・トーク」のゲスト、犬童一心監督の言葉です。
このトークセッションでは、小学生の頃に映画が好きになったこと、高校生の時に映画を撮り、作る側から映画を探究し始めたこと、広告製作会社の社員として(現在も!)働きながら、映画を撮り続けていることなど、犬童監督の人生と映画との関係をたっぷりお話しくださいました。
そして質疑応答の時間。映画専攻の4年生の学生さんからの、「就職をしても自分の作品も作り続けたいと考えているのですが、会社で社員として働くことと自分の作品を撮ることを両立するコツはなんでしょうか?」という問いかけに、犬童監督はこう答えました。
「映画を撮ることは自分にとって当たり前のこと。映画を撮らなければいけないとか、映画を作るのが夢だとか、ということではなく、自分にとって当たり前のことだったから映画を作っているのだと思う。」
子どもの頃に魅了された映画。どうやってつくられているんだろう、どうしてこのカットなんだろう……ということを、作りながら自分の中で明らかにしている。だから、義務や夢ではなく、撮るという行動は当たり前のことなんだというのです。
あぁそうかぁ、と思いました。
私もときどき、オープンキャンパスのよりよい在り方を探る、ということを、荷物のように背負ってしまうことがあるのですが、何がしかの明解な答えを出さなければいけないとか、こういうことできたらいいなぁ……という妄想だけで終わるとかではなく、ただ、自分にとってはOCに行くことが自然だから、学びの入口に触れることが楽しいから、行く、ということでもいいのだなと、どこかでほっとしたのです。
実際、犬童監督は会社員になってから5、6年は映画を制作していなかったそうです。
でも、仕事に慣れ、仕事を通して作品づくりにおいて好きなこと(犬童監督にとってはアニメーションとダンス)にも気付いて、また映画を作りたくなって、仕事の合間に作ったと。その自主製作映画を認めてくれる人と出会ったり、賞に応募してはどうかと声をかけられたり……ということを経て、仕事としても映画を作るようになったそうです。
もともと、映画監督を職業にできるとは思っていなかった、とおっしゃっていました。
私自身は映画制作や映画監督に関心がある訳ではなく、今回の参加者が驚くほど少なくて会場を出るに出られないということもあって最後まで聞いていたのですが、すごく得した気持ちになって帰路につきました。
映画専攻自体の人数がそんなに多くないということもあると思いますが、受験生だけでなく在学生や地域の方にも参加を呼び掛けたら良かったのに、もったいなかったです。
ちなみに……犬童監督は卒業生ということで、ちゃんとスタッフや教職員と同じ赤いTシャツを着て登壇されていて、いい方だなぁなんてことをFacebookに書きこんでいたら、八王子駅のホームで時刻を確認するために隣に立ったのが犬童監督で、すごーーーーくびっくりしたのでした!!
日々の疲れもあったり、参議院選の投票もあったり、少し重たく感じる身体を引きずっての移動でしたが、良い休日を過ごしました