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上原正稔日記

ドキュメンタリー作家の上原正稔(しょうねん)が綴る日記です。
この日記はドキュメンタリーでフィクションではありません。

沖縄をダメにした百人 8

2013-02-12 09:07:46 | 沖縄をダメにした百人
~上原正稔vs琉球新報の戦い~ 7
ここでぼくと読者はシャーロック・ホームズとドクター・ワトソンになって一つの謎を解明しよう。 先ず、判決文判決文2を参照の14ページと15ページをご覧いただこう。 そして被告第5準備書面の2ページ、3ページをしっかりお読みいただこう。 判決文被告書面の議論の進め方が全く同じであることはご理解いただけるものと思う。 前泊博盛はぼくとの連載契約に口を出す立場になかったということは前に述べたが、そのことは棚上げにして話を進めよう。 ここはシャーロック・ホームズならずとも興味深い謎解きが潜んでいるからだ。

被告書面は一部分を抜粋

第2 本件契約の内容
「原告から被告に対して、琉球新報紙上で新たな連載を書きたいとの申し出があり、原告と被告は連載の趣旨や内容、回数、連載開始時期については協議を行い以下の内容で合意した。(乙2
  1. 連載名 パンドラの箱を開ける時
  2. 連載日 毎週5回(火~土)
  3. 回数  全150~170回
  4. 連載開始日 2007年5月25日
  5. 連載の趣旨 慰霊の日を前に、沖縄戦の様子を米軍の戦時日記を中心に紹介する。 資料は米公文書館所蔵の米軍日記、初出の資料を使い、米軍がどのように戦っていたか、日本軍や沖縄住民は米軍にどのように映っていたか、終戦直後の住民の様子などを紹介する


そして判決文14~15ページの一部分を抜粋
 

第3 争点に対する判断
ウ 前泊は5月21日付の社内向けメモ書きにおいて「慰霊の日を前に、沖縄戦の様子を米軍の戦時日記を中心に紹介します。資料は米公文書館所蔵の米軍日記。 初出の資料を使い、米軍がどのように戦っていたか、日本軍や沖縄住民は米軍にどのように映っていたのか、終戦直後の住民の様子などを紹介します。」と夕刊新連載の内容を記載し、さらに、原告から受け取った第1回の原稿を「連載内容参考」としてすべて添付した(乙2)。 そこには、「ぼくは昨年(2006年)「戦争を生き残った者の記録」を発表し、確かな反響を呼んだ。 ・・・・・・今回はその続編であり、誰も知らない戦争の物語がまた始まる。」、「物語は第1章「死ぬとき、生きる時」、第2章「そして人生は続く」、第3章「引き揚げの記録」の三本柱から成る。 (改行)第1章は第1話「みんないなくなった─伊江島戦」から始まる。 伊江島の戦いは知られているようで知られていない。数多くの住民が女、子供まで戦闘に参加し、死んでいった。 その凄惨な戦いを知ることは慶良間の「集団自決」を理解する重要な手掛かりになるだろう。(改行)第2話「慶良間で何が起きたのか」は、今、世間の注目を浴びている「集団自決」についてアメリカ兵の目撃者や事件の主人公たちの知られざれる証言を基に事件の核心を衝くものになるだろう。」などと記載されており(乙2)、平成19年5月26日の連載第1回にも、全く同じ内容のものが掲載された(乙3の1、原告本人6頁)。
 前泊は上記メモ書きにおいて、連載期間の予定を、全50~70回程度で15週と記載していたが、原告との打合せにおいて、原告から、もともと全200回を構想していたことを告げられ(弁護の全趣旨(原告準備書面1の6頁、原告準備書面2の2、3頁、被告証拠説明書1の2頁等))、手書きで上記メモ書きを150~170回程度と訂正した(乙2)。

 
 
 

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