『あなたの声に心は開く』

2007-07-29 | 音・クラシック
サン=サーンスのオペラ「サムソンとダリラ」のアリア。
サムソンの怪力の秘密を探る為、
彼の愛を得た舞姫ダリラが第2幕で歌う愛の歌。

マリア・カラスの繊細な歌いまわし
情感豊かな表現力に、しびれました。

「妖艶」というしかないのだけれど
崩れたイメージは微塵も無くて

しっかりしたテクニックの裏づけと
細分化された、やわらかいフレージングの奥に
女性の想い、底知れぬ感情が流れ、こちらにあふれてくる。

こんなにも訴えかけてくる・・・

Maria Callas "Mon coeur s'ouvre a ta voix "

オペラ、サッカー、ワイン・・・

2007-07-28 | 音・クラシック
最近、オペラに取り憑かれたみたいで
ヴェルディの最晩年の作品「ファルスタッフ」ばかり聴いてます。
喜劇なんですが、音楽的にも深く、しかも楽しい。

次はプッチーニの「トゥーランドット」を・・・
ビルギット・ニルソンの氷の女王は圧倒的ですね。
コレッリのカラフも素晴らしい。

・・・という感じでオペラ三昧になっています。
ちなみに、画像はプッチーニの肖像ですが
この人、「美男作曲家」なんですね!
伝記を読んで、つくづくそう感じます。

というわけで、ブログのタイトルを
「オペラ、サッカー、ワインそして・・・」と改めます!!

・・・と思ったのですが
これだとあまりにイタリアンすぎるような・・・
パヴァロッティ、カンナヴァーロ、ランブルスコ といった
イメージが鮮明すぎる・・・

ということで、改名はやめておこうかな。

プッチーニ


トスカニーニの『椿姫』

2007-07-17 | 音・クラシック
『椿姫』全曲を、一気に聴いた。

トスカニーニの指揮は生気にあふれて
その分、歌が心に響いてくる。
ヴィオレッタの心情を 初めて
こんなにリアルに、真剣に感じた。

すべての生命力が、歌に表現されて
かなしみの感情が、生きたまま心に流れ込んでくる。
もちろんヴェルディの意志も、明確に。

学生時代に、合唱の一員として参加した時
何も意味が わかっていなかったんだな、と
今にして思う。

・・・そして更に、今でも
わかっていないんだ。
本当の人生の悲しみ
生命を賭けて思い合う、愛の深さについて。

感情の全てを燃やすような生き方。
常に自分を、全力で追い込む事。

・・・無意識に、そういう生き方を避けて
安全な道ばかり、探している自分。

espressivo の意味を
追求してみたい。
音楽の本当の意味を・・・


一瞬 ・・・永遠

2007-07-03 | 旅行
海辺で・・・

そこに居ない人の
心を推しはかって

ゆるやかに押し寄せる
波の彼方を見ている。

心は、不意に澄みわたり
静止する。

過去にも、そういう時があった。
この先、きっと同じ瞬間がある。

命が燃えるような一瞬・・・
その時間のために
ずっとずっと 歩いていける。