肩峰下インピンジメント症候群

2011年01月13日 | 治療の話
Aさんは着物の着付けの際に、帯をキュッと締めた瞬間に右の肩が痛みだし、

腕を上げることができなくなったとご来院されました。

その右手は左手を添えると上がるのですが、

自力では痛みのために、10数度ほどしかあがりません。

Aさんは、少し猫背気味の姿勢です。

背を丸め、顎と肩を突き出した猫背の姿勢では肩関節の前側の筋肉や靭帯は

普段から引き伸ばされて緩みやすいんです。

Aさんの肩を調べてみると案の定、肩関節の前側を包む靭帯と

肩鎖関節という関節の故障が見つかりました。

右肩周囲の筋肉は、関節の故障を守るように痙攣しています。

自力で肩を挙げようとすると、故障して緩んだ靭帯が腕の骨の動きを支えきれずに

ガタ付いた動きをしてしまいます。

そのとき、周囲のスジ(筋肉や関節包や靭帯は腱などの軟部組織をひっくるめていう言葉。

あくまで一般の方の言葉です。専門用語ではありません。)

を巻き込みながら挟み込んでしまい痛むんです。



初回の治療としては、可能な限り傷めた肩の負担を減らすために

カウンターストレインという技法で筋肉の痙攣を抑え

肩を痛める背景となっている猫背を修正し

(固く縮こまった胸やアバラのカゴ(胸郭)にへばりついている筋肉たちを和らげ

クセ付いた背骨や骨盤の関節にストレッチをかけます)

緩んで支えを失った肩にはテーピングを施しました。

治療後、腕は自力で90度強まで上がるようになりました。

そして、故障を悪化させないために注意すべき動きなどの

生活上の留意点を伝えて初回の治療は終了となりました。



翌日、2度目の診療にいらしたときには

「ずいぶん楽になった」

とホッと安堵の表情のAさん

傷めたその夜は痛みで寝られないほどだったそうですが

痛まずぐっすり眠れたとのことでした。

この日は治療後110度まで回復し、緩んだ関節を筋肉で保護するための

簡単なエクササイズをお伝えして治療終了です。

エクササイズ直後、肩の上がりが更に良くなったところを見ると

肩鎖関節や関節包靭帯の故障も

それほど大きいものではなかったのかもしれません。


約束はできませんが、Aさんの場合、

無理をしなければ、あと1~2回で

日常生活で困らない程度の回復は見込めそうに思うのですが

仕事もありますしね…

どこまで回復されるかは、次回のお楽しみにしたいと思います。
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