かおさんのみみはねこのみみ

ふたのないたからばこ
〜コトバのむこうにあるもの〜

パン記念日

2017-08-09 | 日記
土鍋でご飯を炊いたことのある日本人と、
強力粉をこねてパンを焼いたことのある日本人と、
どちらが多いのか想像の仕方はわからないけれど、
今日わたしは初めて、強力粉とドライイーストをこねて、
パンを焼いた。
ちなみに土鍋ご飯は、数年前にマスターしている。
たいした自慢ではない。
そういう気持ちになる機会に恵まれただけだ。

パンを焼くにあたって、参考にしたレシピは、
「日本一簡単に家で焼けるちぎりパンレシピ」という
エンゼル型のパン型が付属している本だ。
コンセプトが、ぐっときた。
素材や温度管理や、いろんなことにこだわるよりも、
毎日、家事の合間でもストレスなく作れた方がいい。
リッチでおいしいパンなら、パン屋でいくらでも買える。
自分ちでつくるなら、安くて簡単で、安心できるのがいい。
確かに。

おおざっぱがウリのレシピを、さらに適当なことにしてしまいながら、
焼きあがったのは、パンだった。
純粋に、感動した。
パンだ!
素朴な、小麦粉の味のするパンだった。

パンが焼きたい、と思いついて、
レシピ本と、強力粉とドライイーストと、
そんなものを買いそろえたのは、数か月前になる。
落ち着いて取り組むために、と、
スケジュール調整まで考えておきながら、のびのびにしていた。

たいして難しいことではない、と言えるのは、
その手順や流れを実際に扱ってみて、
感触でもって、自分の中にみぞのような線を引けた時だ。
そして、その奥が果てしなく深いことは、
海をみればわかる。


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