監督: アンドレイ・ズビャギンツェフ
出演: コンスタンチン・ラヴロネンコ, ウラジーミル・ガーリン
『父、帰る』、観ました。
母とささやかに暮らしていたふたりの兄弟のもとに、ある夏の日、
家を出ていた父が12年ぶりに帰ってきた。顔も覚えていない父の出現に、
兄弟の思いは様々に揺れ動き、戸惑う。そして父は、ふたりを湖への
小旅行に誘う……。
観終わった後に、涙がこぼれた‥‥。一晩経って、また涙がこぼれた‥‥。
12年の歳月を経て再会した父子の旅‥‥それは、時に厳しい風に立ち向かい、
時に激しい雨に打たれても、しかし、その苦難の後に訪れるつかの間の
安らぎに心包まれる、まさに“人生の縮図”のような旅‥‥‥。
ギクシャクとした親子関係から、遠く離れた時間を無理に取り戻そうと
するのではなく、知らぬ間に芽生え始めた父子の“信頼”が両者の溝を埋めていく。
そこには目には見えない父子の絆と、言葉に出来ない感動があった‥‥。
もしや、この映画に描かれる父子の姿は、女性には理解し難い、
むしろ男同士にしか分からない感情なのかもしれない。厳格な父への尊敬、
そして、その大きな背中に対する“憧れ”に甘えられる兄とは対照的に、
大きいものや強いものに憧れつつも、好きだからこそ“反抗”してしまう
弟の幼さは、男なら誰しもが持つ感情に違いない。
だからこそ、父に誘われ登った展望台で兄の見たその景色の広大さは、
これまでに父が見てきた「世界の大きさ」だった。一方で、己の臆病ゆえに
登れずに立ち尽くす弟は、その時何を思ったのか……。
せめてもう少し早く‥‥、せめて悲劇が起きる前に‥‥、
弟は気付くのが遅すぎたんだ、
未熟な自分を厳しく叱ってくれる“父のやさしさ”に‥‥(涙)。
Amazon.co.jp 外国映画トップ100
Amazon.co.jp 日本映画トップ100
Amazon.co.jp アニメトップ100
あの箱はなんだったんだろう?とかそういう目先のことに気を取られたりして。
でも父親の行動は結構理解できました。多分きのこスパさんの半分くらい?!(^ー^* )フフ♪
なんかもう一回観たくなりました~。
例えば、無人島に到着して間もなく、
主人公の少年が“鳥の死骸”を見つける場面があるんだけど、
実は、すでにそこで“〇〇の死”を暗示してるんだよね。
そうだったんだ~・・・・
いろいろありがとうございました。
きのこスパさんのお陰でいろいろわかって
すごく嬉しいです♪^^
なるほど、僕の読みの浅さに気づかされました。
父の息子達への思い、子供達の父への思い、
そのすれ違いは僕も感じていましたが、
そこまで深くは感じ取れなかったです。
僕もやはり、父の過去やあの小箱の中身が
気になってしょうがなかった。
僕は弟の幼さよりも、父の不器用さに目が
いきましたね。自分のことを無理やり父と
よばせたり、変につきはなしてみたり。
もう少し、うまく心を通わせることができたなら
と思いました。
TBさせてくださいね。
4つもTBになってしまいました。
3つけしてください。ごめんなさい。
誤TBの削除もお手数おかけしました。
以後こんなことのないよう、気をつけます。
ブックマークに登録していただきありがとう
ございます。こちらからもリンクさせて
もらっていいでしょうか?
僕は、「ローマの休日」や「タイタニック」
や「ラストサムライ」は結構好きですよ。
「ロードオブザリング」は駄目でした。
本当、映画の観方は人によって違いますね。
これからもこちらを参考にさせてもらいますね。
なるほど展望台は世界や視野を知ることに繋がっているのですね。
たしかに女性には理解し難い作品かもしれません。
男視点を貫いて見事な映画だったと思います。
凄い映画でした、DVD何度も観直してその度にやっぱり感動してしまいました。
<まさに“人生の縮図”のような旅
仰る通りだと思います、的確ですね~
母性が愛情を教えるなら父性は世界を伝える、いつか父親になる人間はこの映画を観て欲しい、いや観るべきだと思いますw。
宗教的なモチーフが多かったのも印象的でした。
コメント、ありがとうございます。
> 不器用だが不器用だからこそ
そうなんですよ。
意地を張ったり、好きなのに嫌いと言ったり・・・
ただ、その不器用さが逆に人間らしくて、
たまらなく愛おしく思えてくる。
だって、自分にもそういう時期があったから・・・。
一方、この映画で、唯一、生き方が器用な人間がいる、
それが長男。
その長男の存在が、その両側にいる父親と次男の関係を際立たせている。
キャラクターもよく考えられていると思う。
> 母性が愛情を教えるなら父性は世界を伝える、
さすが、linさんこそ的確な表現ですね。
ボクは、その表現が考えつかなかったので、
ぐたぐたと書いてしまいましたが、
その表現があれば他はいらないくらい。
“言葉”で言うのではなくて、“背中”を見せて感じさせるというか・・・。
最近の家庭で父子関係がおかしくなってきているのは、
そういう言葉での「理屈」や「正論」ですべて片付けちゃって、
父親の「行動」がそれに伴ってないからではないのかな。