肯定的映画評論室・新館

一刀両断!コラムで映画を三枚おろし。

『ファインディング・ニモ』、観ました。

2005-09-29 00:16:56 | 映画(は行)
ファインディング・ニモ

ブエナ・ビスタ・ホーム・エンターテイメント

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 『ファインディング・ニモ』、観ました。
広大な海の中、カクレクマノミのマーリンは、母親の命と引き換えに助かった
息子のニモと暮していた。だが、ニモが人間のダイバーにさらわれてしまう
事件が発生。打ちひしがれるマーリンだったが、陽気なナンヨウハギの
ドリーの助けを借りて、ニモを取り戻す旅へと出るのだった‥‥。 
 エビ、タコ、カメに熱帯魚、カニ、サメ、アンコウ、etc‥‥、この映画を
観ながら「あっ!今、魚群が通ったからスーパーリーチに発展よ」とか、
「イヤ~ン、3匹サメが揃っても嬉しくないワ」などと言ってる貴方はどうやら
“大のパチンコ好き”?(笑) まぁ、そんな人は放っといて早速レビューを
紹介すれば、ズバリこれは非常に優れた CGアニメだと思います。CGって
色々な映像を手軽に作れる反面、その使い方を誤ると、ときとして観客が
シラけちゃうことがあるわけだが、今作では水中のユラユラ揺られる生き物の
描写や水面の波の様子など、“CGならでは”の場面が効果的。ピクサー・
アニメは前作『モンスターズ・インク』でも毛のフワフワ感をCGアニメで
表現して、「CGで何を描いたら面白いか?」、「CGでしか表現できないものは
何なのか?」、 きっとそんな長所と短所を知り尽くしたスタッフ達なんだと
思うよ。毎回毎回、彼らのセンスにはホント感心しちゃいます。
 さて、肝心のストーリーはといえば、離れ離れになった魚の父子を主に
“父親サイド”から描く、言わば「母をたずねて三千里」の逆バージョンって
感じ。予想通りに進む展開は後半にもう一捻り‥‥いや、もう半捻りでも
してくれればもっと良かったけど、それでも最後は泣いてしまった。ここには
“暴力”もなければ“争い”もない、良心的に‥あくまでも良心的に“父子の
固い絆”を描いている。私事ではございますが、もうあと僅か数ヶ月で
“父親”となるボクとしては、こういうアニメを自分の子供と映画館で観て
一緒に感動できたらホント最高だろうなぁ。そして、まだ見ぬ我が子が
こういう映画を「素晴らしい」と涙を流す子であって欲しいと願う。
そんな空想に想い巡らせる夏の日の午後‥‥父として、至福の時間。。。


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