「こんな就活もうイヤだ!!」就活くたばれデモ@札幌実行委員会blog

「就活くたばれデモ」は、問題だらけの就活の現状に、異議申し立てするためのイベント!2010年11月23日開催予定!

就活デモ反省会議を行います

2011-01-18 16:15:05 | 告知

就活デモ反省会議――「就活くたばれ」とは何だったのか
日時:1月20日(木) 18:30~20:30 
場所:北海道大学人文社会科学総合教育研究棟 W308教室
内容:デモの映像上映・報告→デモ参加者の感想・反省→デモ不参加者の意見→議論 

昨年11月23日に私たちは「就活くたばれデモ」を行いました。デモは東京、愛媛、大阪でも行われ、大きな反響を呼びました。その反響の中には賛同の声もありましたが、一方で批判の声も多くありました。一般の学生からの冷ややかな声もありました。また、就活に疑問を持っているが、就活デモには賛同できないとの声も聞かれました。そこで私たちは、就活デモの総括として反省会を開き、デモに参加しなかった人たちの意見・批判・提案を聞き、議論を交わし、これからの私たちの方向性を考えたいと思っています。「就活を変えたいのならデモ以外でも~~のような方法があるのではないか?」「~~のようなことをするべきだったのではないか?」「就活デモには~~の理由で賛同できない」といった皆さんのご意見をお待ちしております。


就活デモの報道

2010-11-28 11:31:46 | 参考資料

就活くたばれデモ!各メディアに取り上げられて、話題になっています。テレビ局の報道などは、もはや把握し切れていないので、可能な範囲で一部紹介。

札幌の場合、報道については、「ほっといたら取材が来た」というわけではなく、市役所内にある市政記者クラブにデモのチラシと案内文をポストしておいたため、当日の取材がふんだんにはいったものと思われます。この辺も、戦略が奏功したという感じで、嬉しい限りです。

(ここでは、とりあえず長文の北方ジャーナルだけ転載しておきます)

< 札幌 >

〇活字

月刊誌「北方ジャーナル」公式ブログ:「就活くたばれ!」札幌発 学生ら40人がデモ行進 (23日午後、札幌市中央区)
http://hoppojournal.kitaguni.tv/e1746704.html


23日午後、「就活くたばれ」を合言葉に全国4カ所で同時多発デモが行なわれ、札幌でも北大生など約40人が勤労感謝の日の市街を練り歩いた。 学生の多くが半強制的に取り組まざるを得なくなる“就職活動”のおかしさに異を唱えるのが目的で、デモの企画は昨年に続いて2度目。同時多発の火付け役と なった呼びかけ人の大瀧雅史さん(22)=北大文5=ら実行委のシュプレヒコールに合わせ、プラカードや鳴り物を手にした参加者たちが約1時間半に亘って 「就活 NO!」のアピールに臨んだ。


「調子に乗るなリクルート」「調子に乗るな経団連」「調子に乗るな面接官」「嘘つきやめろ」「勉強させろ」―。午後1時45分に札幌市北区の北大 正門前を出発したデモ隊は、独特のシュプレヒコールを響かせて西5丁目通りを南下、道行く人たちから複雑な視線を浴びながら同中央区のすすきの地区や大通 周辺を歩いた。大瀧さんからの「思い思いの表現を」との呼びかけに応じ、音楽に合わせて踊ったり、鳴り物を駆使して隊列を盛り上げる学生の姿も。参加者の 中には就職内定者や社会人もおり、社会問題としての“就活問題”にそれぞれのスタンスから疑問を投げかけた。


「基本的には、去年の同時期のデモと主張は変わりません」と、大瀧さん。「学生の本分は学問なのに、勉強そっちのけ、授業そっちのけで内定を得る ために走り回らなくてはならない。大きな企業の面接を受けようと思ったら東京までの交通費が馬鹿にならず、地方格差の問題もある。そもそも、自分が何に向 いてるかすらわからない人に『自己表現』とかの嘘つき合戦をさせるような社会には、未来がないですよ」―。最もおかしなことは「おかしいと思ってることを 声に出せないこと」と言う。「社会に出てから居酒屋でくだ巻くよりも、今リクルート社の前で『リクルートおかしいぞ!』と叫ぶほうが健全でしょう」

昨年の札幌のデモに刺戟され、首都圏の学生たちも同旨のデモを企画、さらに大瀧さんが簡易投稿サイトツイッターで同世代らに呼びかけたことで、 2年目の今年は東京、大阪、松山の3カ所で札幌と同時にデモが行なわれた。発祥地・札幌でも昨年より参加者が増え、大通公園で解散した午後3時10分ごろ には約40人の規模に。大瀧さんは「長丁場で疲れたけど、いろいろなものを発散できて楽しかった」と、充分な手応えを感じている様子だった。


文部科学省の発表によると、10月1日の時点で全国の学生の就職内定率は57.6%という深刻な状況。機関紙の取材で現場を訪れていた全労働省 労働組合の道支部副執行委員長・澤忠夫さん(51)は、デモの趣旨に共感し「就職できないのは当人の努力不足や甘えによる、といった誤った認識を持つ人は 多いが、今や普通に就職できて当たり前の人たちが仕事に就けなくなった」と訴える。職場のハローワーク窓口では、高度成長期に難なく就職できた両親の無理 解に苦しみ「親を殺して私も死ぬ」と泣き叫んだ女子学生に会ったことがあるという。

昨年のデモ終了後に就職活動を予定していた大瀧さんは、その後考えを改め「未だに何もしてません」―。12月に卒業論文を提出してから職を探すといい、「なんとか喰える仕事にありつきたい」と、ささやかな抱負を語っていた。  (ん)

 

就活早期化おかしいぞ 札幌と道外3都市で大学生が抗議デモ (北海道新聞11/24)

http://www.hokkaido-np.co.jp/news/donai/261516.html
(イキイキした動画がついてます☆素敵)

「就活くたばれ」学生叫ぶ 厳しい現状に北大生らデモ - 朝日新聞(11/24)

http://mytown.asahi.com/areanews/hokkaido/HOK201011230007.html


〇テレビ (時間が経ったら見れなくなるかも)


・就職超氷河期、厳しい状況に学生らが一揆?:HTBnews 動画 11/23(火) 23:26 
http://bit.ly/iaFGOx
(あるいはhttp://www.htb.co.jp/news/asx/t01-htbnews101123-06b.asx

・不安の中、就活セミナー: "就活くたばれ" 活動の長期化で負担は大きくなるばかり。 - STV動画
http://bit.ly/fqx85R

・札幌発“早期就活”に反対:「就職活動のために、大学に入ったわけではない」そんな思いを込めた学生の抗議デモが、札幌で行われました。HBC NEWSi(動画)
http://bit.ly/gM8xzK
→時間経ったら動画の場所にたどりつけなくなっちゃった。

(そのほかUHB,NHKなどでも報道されていました)


< 東京 >

・MSN産経ニュース(1000人規模のデモに見える素晴らしい写真)
http://sankei.jp.msn.com/economy/business/101123/biz1011232138011-n1.htm
(共同通信系は、全部この記事が載ってます☆東京新聞、中国新聞などなど)

・TBS「NEWS23」(動画・街頭演説がアップで放送されています。また、全国同時開催を四窓で放送。いい感じ)
http://news.tbs.co.jp/20101123/newseye/tbs_newseye4583661.html

・The Japan Times Online(なんと海外進出!)
http://search.japantimes.co.jp/cgi-bin/nn20101123x2.html

< 愛媛 >

・不合理就活「ノー」 松山で学生10人デモ行進:「シューカツしたくないよぉ~☆パレード@松山」 愛媛のニュース (愛媛新聞)
http://bit.ly/hscSvv

・「学ぶべき時期に就活、おかしい」大学生がアピール : 愛媛大の学生ら約10人が23日、「就職活動(開始)の時期が早すぎる」などと記したプラカードを掲げ、松山市街地を行進した。 (読売新聞)
http://bit.ly/epeC25

・デモ行進:今の就活はおかしいぞ 大学生、抗議の行進 /愛媛 (毎日新聞) http://bit.ly/elz9Qd
(cache) http://bit.ly/eObmiN


就活くたばれデモ!無事、終了しました!

2010-11-25 04:31:15 | 日記

ここ一ヶ月ぐらいずっと準備していた就活デモですが、23日に、大きなトラブルもなくデモ行進を実行することができました(各地のデモも同様だそうです)。

 

前日の準備段階では、用意した発電機が動かないなどのトラブル(これは本当にヤバかった!)が発生しましたが、なんとか代わりのブツを用意して、CDJとスピーカーをフル稼働させることができました。リヤカーはサウンドデモにおいて、十分に実用的なものだと確信しましたw

 

今回のデモで驚いたのは、無茶苦茶メディアの取材が多かったことです。「もう参加者数を上回るんじゃないか」と思うぐらいの数。たぶん、札幌のテレビ局は全局来てたんじゃないかと思います(ちゃんと名刺をくれなかった人がいるので、正確な数は把握できませんが)。報道してもらえるのはありがたいことですが、一部ちょっとカメラが多すぎて異様な雰囲気だったのもたしか…それだけ就活の現状に対して注目が集まっているということでしょう(個人的には、UHBとNHKの取り上げ方が素敵だと思いました☆)。

 

で、デモ本体の、参加者は(人数を数えてないのでよくわかりませんが)結局3、40人ぐらいという感じでした。去年が20人ぐらいだったので、それよりは多い感じ。正直、100人ぐらい集まってほしかったんですが、やっぱり「デモ」というもんの敷居が高いのか…(実際は、とってもピースフルなお祭りなんですが…)

 

デモ行進は、予定通り、大通り、すすきのなどを回りつつ、スピーカーから爆音を流し、参加者がコールを上げたり、仮装した変態たちがはしゃいだり、参加者の一人が拡声器でフリースタイルでラップを披露したりと、大盛り上がりでした!

寒い中、参加してくれたみなさん、本当にお疲れ様でした!!

 

デモ中は、通行人の注目も集めたし(僕は直接は見てないんですが、途中タクシーの運転手さんが応援してくれたりしたみたいです)、メディアに大きく取り上げられたので、それをきっかけにこの問題について知る人が出たり、議論が起こったりすれば、デモ本体の目的としては十分に達成されたのではないかなと思います。賛否両論上等でありますw

 

また、札幌の今回のデモでは、参加した人の中から、「デモというのがこんなに楽しいものだとは思わなかった!」という声が聞かれたりしました。

 

「街の中であんなに派手なパフォーマンスをしてもいい、というのは驚きだった」

「くたばれリクルート、と言うのが快感だった」

「自分がずっと不満に思っていたことを口に出せて良かった」などなど…

 

デモというのは、確かに自分達が提起する問題の解決を目指すものですが、しかし重要なのはそれだけじゃない。参加した人達がアピールすることを楽しみ、そしてそれをきっかけにおのおのデモでアピールした問題や、それからデモというものについて考えを深めてくれることが大切だと思います。

つまり、「問題の解決」など「大きな成果」をうんぬん言わずとも、それを目指す過程自体に紛れもなく、得られるものがある、ということです。その意味で、今年の札幌のデモも、成功に終わったのではないかな、と思います。

 

デモ解散後は、北大に戻り、打ち上げをし、遅くまで騒ぎました。

 

ということで、「就活ってなんかおかしいよな!」という感情を表現し、共有できた素晴らしい勤労感謝の日でした。

 

準備から、当日の参加、報道まで、協力してくれたみなさん。

本当にお疲れ様でした!

 

またなんか騒ぎをおこしましょうww

 

(O瀧)


就活くたばれデモ@札幌2010 「こんな就活もうイヤだ!!」呼びかけ文

2010-11-22 00:04:36 | 告知

いまさらながらサブタイトルと呼びかけ文が出来たので、発表します。

いまさらながら転載歓迎ですw

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【就活くたばれデモ@札幌2010 「こんな就活もうイヤだ!!」】

早期化・長期化、うそつき合戦のES・面接、不透明な採用基準、地方格差、性別差別、学業を圧迫、なんだか自己啓発じみた就活セミナー、仕事のやりがい主義、やたら張り切る学生団体、商業化する就職イベント、リクルートスーツを着た学生の大群……

「就職氷河期」とやらを背景に、いまや大学生を中心とした就職活動=「就活」の現状は、なんだかとんでもないことになってしまっている。大学生の本分は、勉強・研究ではなく、就職活動になってしまったみたい。

「でも、この就活ってさ、なんかおかしくない?」……たぶん、あなたのそんな疑問は間違ってない。

日本の大学生の「就活」の現状は、新卒一括採用のようなものにしても、かなりグロテスクだし、別に合理的でもなんでも無い。本当はこんなことしなくたって済むはずじゃないの!?

ということで、昨年に引き続き札幌では、北海道大学などの学生を中心に、就活の現状に異議申し立てをするための「就活くたばれデモ」というデモ行進を企画しました!昨年は、札幌と、それに共鳴した東京で。今年は更なる広がりを見せ、なんと全国同時開催(札幌、東京、大阪、愛媛)が決まりました。

就活デモ札幌の、主張の根幹にあるのは…

・  「もっとまともな生をよこせ!」

=不合理な就活システムで茶番を強いられ、さらには希望の無い労働市場にただブチ込まれるなんてウンザリだ!(もちろん、差別的な採用・雇用慣行についてもNO!)労働、教育、社会保障などを含めて、もっとまともな未来をよこせ!

・    「大学に自由を!」

=早期化が進む現在の就活の仕組みでは、自由に物事を考えるための勉強・研究よりも、「企業社会にいかに迎合し、適応していくか」ということの方が重要になりつつある。平日に選考があれば、講義も出られない!それって大学の自治としてもどうなの?そんな大学はNOだ!

これは、特定の機関に具体的な要求をするものではありませんが、就活の現状はおかしいし、それを積極的に変えることは決して不可能ではない、という前提でアピールをしていきます。「サウンドパレード」という形を通して、楽しみながら就活の問題提起をしていきましょう☆

☆詳細
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日時:2010年11/23(勤労感謝の日) 13:00集合→アピール開始、13:30出発、15:00終了(前後します)

集合:北海道大学 クラーク会館前 (札幌駅北口徒歩5分ぐらい)
出発:北海道大学 正門
解散:大通公園 西4丁目

※参加費無料、雨天決行、服装自由(コスプレ大歓迎!)
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・どなたでも参加OKです。ただ街中で踊ってアピールをしたい!という方ももちろん歓迎。途中参加もできます。
・事前の連絡などは不要です!飛び入り歓迎!
・必要な持ち物はないですが、楽器やプラカード、目立つものなどがあると良いかもしれません。
・参加費は無料です。解散時にカンパをお願いするかもしれませんが、あくまで任意です。
・コースは事前に決まっています。コース画像を載せておくので参考にしてください。
・CDJを使ってのプレイになります。CDを持参して頂ければ何でも流します。当日はROCK,HOUSE,ELECTROなど色々とかける予定です。
・道路使用に関しては、事前に警察の許可をとっています。

今回のテーマは「就活」ですが、現在の就活について異議を唱えることは、「堅苦しくて生きづらい世の中なんてNOだ!!」ということにも繋がるはず。そうした不満や疑問を持っている方はぜひ!

就活に問題意識のある方も、就活について考えたことのない方も、どなたでも奮ってご参加ください☆

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☆(誤解を招きそうな点について)補足

就活くたばれデモは…
・就職すること、働くことを否定するわけではない
・就活している人を批判するわけではない
・「反就活」ではない(ただし、現行の就活システムは「くたばった方がいい」という認識)

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☆参考までに、就活の問題点リスト(一部抜粋)

・ 新卒一括採用→日本の就活を支える最大の雇用慣行。大卒時点で正社員になれないと、その後の挽回が難しい、一発勝負の不条理システム。

・地域格差(求人倍率の差、情報の差、交通費、時間)
→札幌なんかだと東京に面接受けに行くだけで、出費がバカにならない!

・  評価基準が不透明(「コミュ力」、「人間力」などなど、曖昧)
→なんで不採用になったかわからないから、落とされれば自己否定に走ってしまう

・  年齢差別、性差別、容姿差別
→欧米では、履歴書に年齢を書くこと、性別を書くこと、写真を貼らせること自体を禁止している場合もあるのに…

・  情報の一方向性(企業からの表向きの情報が大半)
→理想を抱いて入っても、結果はミスマッチで早期離職…

・   学業を圧迫→授業出れない。卒論にも集中できない…

などなど…

☆札幌 就活くたばれデモ@札幌

ブログ:http://blog.goo.ne.jp/tomato-saibai
アドレス:tomato-saibai@mail.goo.ne.jp

携帯:080-3532-6784(オオタキ)→当日の連絡はこちらに!

 

☆各地の連絡先など(おまけ)


〇東京 就活どうにかしろデモ(就活くたばれデモ@東京)
ブログ:http://syukatudemo.blog77.fc2.com/
アドレス:syukatudemo@yahoo.co.jp
ツイッター:@syukatudemo

〇大阪 ここがヘンだよ就活パレードin関西(就活くたばれ関西版)
ブログ:http://blog.livedoor.jp/kokohenshukatsu/
アドレス:kokohenshukatsu@gmail.com
ツイッター:@kokohenShukatsu

〇松山 就活したくないよぉ~☆パレード(就活くたばれデモ愛媛版)
ブログ:http://ehime-demo.jugem.jp/
アドレス:ehime.demo@gmail.com


〇mixi支部「就活がムカつく!」コミュニティ
http://mixi.jp/view_community.pl?id=4630019


就活を終えた人間にも「就活くたばれ」と叫ぶ理由がある

2010-11-21 14:35:29 | 就活生の声

就活くたばれデモ参加者の島男と申します。今回は僕の就活体験談と、就活に直接的に関わりのない人にも「就活くたばれ」と叫ぶ理由があるということを書いてみたいと思います。

 

僕は来春から公務員として働くことが決まっています。しかし、去年の2月頃に就活を開始した時点では、公務員になろうと考えていたわけではありませんでした。僕の当初の希望はマスコミ業界と出版業界で、できれば記者か編集者として働きたいと考えていました。ですが、マスコミ業界と出版業界への就活は失敗してしまったので、他の選択肢を考えた結果、公務員試験を受験することに決めたのでした。ということで、僕は民間企業への就活を最後までやり通したわけではないのですが、就活をする中で、現在の就活への不満や疑問、問題点を僕なりに感じたことがたくさんありましたので、ここに報告しておきます。

 

僕が就活で最初に苦しんだのはES(エントリーシート)でした。ESというのは、基本的には履歴書のようなものです。しかし、書かなければいけない項目が従来の履歴書よりも非常に多く、その質問も細かいので、ほとんどの就活生が頭を悩ますことだろうと思います。例えば次のような項目があります。

「あなたの人生最大の挫折経験は? そしてあなたはそれをどうやって乗り越えましたか?」「あなたにとって働くことの意義とは?」「あなたが他人から言われてグサッとくる言葉は?」「今年、日本は良くなったと思いますか? 悪くなったと思いますか? その理由も併せてお書きください」「人生の中で「誰にも負けない」と言えるほど取り組んだことは何ですか?」

これらのような項目に対して僕は、頭をひねって長い時間をかけて記入しなければなりませんでした。もちろん、企業側の、「細かい質問項目を課して慎重に学生を判断したい」という意図も理解できます。ですが、僕がESに関していちばん納得がいかないことは、学生は自分をさらけ出し、長い時間をかけてこのような細部にわたる質問に答えなければならないのに、企業が学生を合・不合格にする基準や理由は不透明であるということです。なぜ企業は自分を不合格にしたのか? なぜ合格にしたのか?ということが学生には全くわからず、そして企業にはそれに答えようとする意志が皆無なのです。だから事実かどうかは別として、「こんなに長い項目を書いているのにも関わらず、実際は顔写真や学歴で判断されているかもしれない」というような噂も飛び交ってしまい、学生が不安に苛まれることになるのです。

 

このESの例一つとってもおわかりになると思いますが、就活においては、学生は非常に弱い立場に立たされています。その大きな原因は、就活システムをどうするか、ということを決める舞台から、学生が除外されている、ということだと思います。

「そりゃあそうだろう。所詮学生は、雇って「もらう」立場なんだから」という意見もあるとは思いますが、就活がここまで学生に負担を強い、そして就活の早期化・長期化が学生から学習するための膨大な時間を奪っていることを考えると、学生にも反抗する権利はあると思いますし、「就活をどうすべきか」という議論に学生も加わるべきだと思います。

最近の企業は「コミュニケーション能力」というものを学生に求めていますが、学生はその要望にしっかりと応えて、まず就活のあり方を議論することに「コミュニケーション能力」を活かすべきでしょう。

 

話は変わりますが、今回のデモには、就活生やこれから就活をする学生だけでなく、就活をすでに終えた方にもぜひ参加していただきたいと思います。

僕も就活を終えた身ですが、なぜこのデモに参加するかというと、「現在の就活が気持ち悪い」「後輩がかわいそう」とい理由よりももちろんありますが、僕にはそれよりもむしろ、もっと僕自身にも関わる個人的な理由があります。

それは、現状の就活制度のままでは、現在の企業社会的な価値観に染まった学生がたくさん量産され、僕たちの生きる社会が、多様性のない、つまらない社会になってしまうのではないか、それでは面白くない、というものです。先程も書きましたが、就活生は非常に弱い立場にあります。現状の就活においては、学生は企業社会の価値観に順応しなければなりません。さらに、就職氷河期になったことで、学生は早い時期から就活戦争で生き残ることに熱心になっています。

本来ならば学生は、現在の社会を絶対的なものでなく相対的な視野で見る批判的な眼を養い、様々な社会の矛盾を見つめ、社会を改善していくような力を育て上げることも、一つの重要な仕事だと思います。ですが、現状の就活制度では、学生は早い時期から現在の企業社会に適応しなければならないように仕組まれており、批判精神を養うことが難しくなっているように思います。実際は、現在の日本社会は様々な矛盾を抱えていて、変革しなければいけないことがたくさんあるのに、学生は現在の企業的価値観に合わせていかなければならないように、就活を通じて訓練されてしまう。実際、現状の就活を肯定している学生は、積極的で活力があっても、一元的な価値観に染まっているような人が多いように僕には思えます(全員がそうというわけではありませんが)。もちろんそれは、その人の性向にも起因していることもあるかとは思いますが、就活の支配に覆われている大学生活にも原因があると僕は考えています。それは広い視野で見れば、社会全体にとっても、企業にとっても望ましい事態であるとは到底思えません。現状を根本的に変えていく力が、社会全体に行き渡らないからです。

ですから「就活くたばれ」と叫ばねばならない理由は、就活生だけでなく、就活を終えた人間にも十分にあると思います。現在の就活の抱える問題というのは、学生や企業だけでなく、社会全体に関わる問題なのです。

 

就活に対しての不満はまだまだたくさんあるのですが、ブログの他の記事でもすでに多くの言及がなされていますので、これぐらいでやめておきます。

就活に直接的に関わりのない人にもぜひともデモに参加していただきたいと思います。