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「世界を変えた化学反応・鈴木章とノーベル賞」

2011-11-01 | 新書・社会
もし、彼が、鈴木カップリングを開発しなかったら、21世紀の暮らしは、まったく違っていたかもしれない。北海道で生まれて世界を変えた化学反応―
鈴木 章
2010年ノーベル化学賞受賞者。1930年、胆振管内鵡川村(現むかわ町)生まれ。北海道大理学部を卒業、北大大学院を経て北大工学部助教授。1963年から約2年間、米国パデュー大に博士研究員として留学し、ホウ素研究の第一人者ブラウン教授に師事した。1973年から1994年まで北大工学部教授。ホウ素を用いて有機化合物を合成する化学反応「鈴木カップリング」を開発、医薬品から液晶などデジタル先端技術まで幅広い分野に画期的な進歩をもたらした。
地元新聞社の発行図書。
ノーベル賞受賞者誕生ドキュメント。鈴木章物語。ノーベル賞学者からのメッセージ次世代の育成に向けて。暮らしを変えた鈴木カップリング。ノーベル賞の歴史。
鈴木章語録
壁にぶつかったら あまりシリアスに、神経質に考えないことが大事ではないかと思います。科学をやっている我々だけではなく、人間みんなにとって非常に重要なことです。そうなったときに、ねちねち考えてもしょうがない。一杯飲んで、翌日からまた違った事をやる。そういうことが重要じゃないかと思う。ただし未成年はその限りではない。
一番大事なこと 自分がやろうとすることに興味を持つこと、自分の好きなことに興味を持つこと。好きかどうかわからない場合には、無理してやろうとする必要はない。まず、自分の父母なり、祖父母なり、あるいは先生なり、先輩なり、同僚からいろいろと教えてもらうことが大切です。学ぶと言うことはまねるということです。いろいろな人から助言を聞いて、いろいろ試してみることが必要です。その結果、自分はやっぱりこの分野が好きだと決めればよい。しかし最終的に決めるのは本人だということ。これを特に若い人たちは頭の隅に入れておいてほしい。
希望とは 希望とか望みは、ほかの人から与えられるものではありません。希望や望みを決定するのは本人自身なんです。そこのところだけ間違えないでほしい。大事なことは自分が物事に興味をもつということ。興味を持ったら、その道を突き進んでいく。そういうことが若い人には特に大事です
セレンディピティとは日常の中の偶然から非常に大きな発見をすること。その可能性のことと考えてもいい。幸運ということがやはりあるんだと思います。幸運は自分で作り上げることは出来ない。しかし、はっきり言えるのは、幸運の女神に微笑んでもらうためには、一生懸命努力して、小さな事にも注意深く目を向けて仕事をする。そういう態度を持たなければ、幸運の女神は絶対微笑んでくれない。
大きな志を持って、そして突き進もうというのがクラーク先生の教えです。これは北大のモットーです。自分はこういう事をぜひやりたいという強い気持ちを持つこと、これが志です。そして志を持ったら、それに突き進む。これがクラーク先生のいう「ボーイズ・ビー・アンビシャス」ではないかと僕は考えます。
未来は予測できないのだから、その時々の社会の状況の中で、常にベストを尽くすしかない。
ありふれた事象から本質的なもの、大切なものを見抜くことが、画期的研究を行うには大事なこと。
チャンスは誰にでも訪れる。それを生かすには注意深く、一生懸命で、謙虚であること。


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