HEY HEY MY MY

和・洋問わず音楽を聴いて、思ったこと、感じたことを時々、こそっと、書きます。

A FAREWELL TO THE SEASHORE / 松岡直也

2016年10月05日 | フュージョン
一七才の高校二年、年頃相応に将来への葛藤を抱えていた時期だった
その頃、他校に通う中学の同級生のから貸してもらったのがこのアルバムだった

中学時代から写真機をいじるのが好きで私は高校で写真部、彼は通学の関係で
帰宅部だった
写真の勉強したいな、というかれもまた家業と進路で迷っていた
あえばお互いの写真機をいじっていたものだった

その後、高三になり会う機会も減ってゆき、結局このアルバムは返す機会のないま
ま高校を卒業した

私は家計のこともあり地元の理系の大学へ進学し、友人は仏教系の大学へ進学した
友人はいったん寺にはいったものの、写真をやりたい思いを断ち切れず寺を出て、
その後、写真家の道を歩んだと父が教えてくれた

地域に寺はなく、待望のお坊さんだっただけに、私がそそのかしたからだと一部で
は言われづけた


父の一周忌
仏壇の前でお経を唱えるのはその友人
広告写真家として東京で活躍していたのだけれど、思うところがあって家族と青森へ
帰ってきたのだという
あらためて寺に入り今は地域を任されるお坊さんになっていた

法要の後、車に乗る彼に、「午後の水平線」と「夏の旅」を手渡した
他には、エアーガンのライフル
仏門にふさわしくない代物だ

さて、
私が貸していたYMOのLP「増殖」の所在については聞きそびれた

「写真、わがそそのがしたってはなしになってらんで」
そういうと、わっははと彼は笑うのであった

A FAREWELL TO THE SEASHORE(午後の水平線) / 松岡直也(Naoya Matsuoka)
コメント
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