ときの備忘録

美貌録、としたいところだがあまりに顰蹙をかいそうなので、物忘れがひどくなってきた現状にあわせてこのタイトル。

家の中の凶器

2017-04-14 | 砂時計
結婚時にお祝いでいただいた、ビタクラフトの大鍋を仕舞おうとして
手を滑らせた。

当時、ビタクラフトが大流行り。
厚底で、無水鍋に近い状態で、素材の持ち味や栄養素を壊さずおいしく調理できる、
というのが売りの鍋だった。
親戚がお祝いでくれたものの、取っ手は小さくて持ちにくく、
すぐに熱くなるし、無水鍋というほどの効果も見えず、結構タンスの肥やしに近い状態で置いていた。
そんなに使い勝手が悪いなら、さっさと処分すればいいものを
「お祝いでいただいたものだし・・」とか
「大きいお鍋だから、大勢の料理や、大物を煮るにはいいかも・・」
という理由で、台所の高い棚にしまい込んでいた。

ちょうどスーパーで、安い松葉ガニを見つけて、
「こんな安い国内産かになんて、めったに出会えるものではないしなぁ・・
 カニの季節ももうおわるしなぁ・・」
と、いろいろ自分に言い訳して生のカニを買ってきた。
生なので、ボイルしないと使えない。
生のままお鍋にするより、一度蒸して身を取り出して食べる方が、きっとおいしいだろう。
ってことで、ビタクラフトの存在を思い出し、使ったのであるが。

仕舞おうと、箱に戻して上の棚へ・・
箱のふたが、開いていることを見逃していた。
高い位置から滑り落ちた重たい鍋は、下にあった圧力鍋の取っ手を直撃。
ティファールの取っ手は、見事木端微塵とあいなった。

それをみてぞっとしたのは言うまでもない。
もし、これが自分の足の上に落ちていたなら、この取っ手の惨状は、私の足の骨だったことだろう。
以前、家事評論家の石黒智子さんが、高齢になると危険が増すから、とルクルーゼの鍋を躊躇なく捨てた
という話を記事にしたことがあるが、まさにその通り。

最近、やたら何かをもって、手を滑らして落とすことが増えている。
家の中にある凶器を見直す時期が来ているのかもしれない。

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