スタイルもセンスのうち

なんせ、何も共通の話題も、会話の糸口さえも見いだせない同僚ハヤシ海苔子嬢なので。
普通に会話のできるひとが現れると、私のおしゃべりの波は堰を切ったように溢れ出す。
月に一度、会社にやってくる生保レディさんも、その餌食の一人である。
広瀬すずちゃんに似た、可愛い30代のワーキングマザー。
生保レディさんにありがちの、押しの強さはまるでなく、顔と同様に性格も可愛い。
なので、彼女の訪問は私の月一のお楽しみでもある。

そんな彼女とのおしゃべりの内容は多岐にわたり、お昼休みの時間を超えてしまうことも・・
昨日も、ダイエットやらおしゃれ、ブティックの店員さんの話やらで大盛り上がりした。
この彼女、このところダイエットに取り組み、10キロぐらい痩せたという。
確かに、頬のあたりがすっきりして、大きなお目目がさらに大きくなり、ますますすずちゃんに似てきた。
生保レディをする前は、ブティックの店員さんをしていたという彼女。
お洋服が大好きで、ストレスがたまると洋服を買って発散するという。
ところが、ダイエットする直前は、ものすごーく太っていて、何を着ても全然似合わなくて、洋服を買いに行く、という行為自体がストレスになってしまっていたというのだ。
わかるよ、わかる～！
私もここのところ、何年かぶりにものすごーく太ってしまっていて、
着るものすべて全然似合わなくて、洋服を買いに行こう、なんて思わなかった。
今はやりのビッグシルエットも、ほっそーい華奢な身体にまとわせると、細さがなお増幅して女性らしさが醸し出されるが、
ぶっとい体に、大きな服をがばっと着たとて、まるでお相撲さんがアロハをゆるっと着ているようで悲しい。
そんな話を、二人できゃいきゃいいいながら出した結論は
「スタイルもセンスのうち」
だよね！

はるかさんに似た海苔子嬢は、年間、ユニクロらしき上衣5着、パンツがデニムを含め4着ほどの洋服しか着てこない（しかも、入社以来その衣類のアップデートはない）。
10着しか持たないフランス人のようにおしゃれでも、センスがいいわけでもないのだが、目立って「変！」
と思えないのは、枯れ木のように細い身体で、まったく目立たないからなのではないか？
という気がしてきた。

やはりスタイルは大事。
枯れ木までいかなくとも、季節の木くらいにはしなやかな身体にしなくちゃね。