轟クルマ文化研究所

日本のどこかの片田舎、今日も所長の声が響いています。
「馬鹿モン!あれほど雑誌を鵜呑みにするなと言うとるじゃろ!」

ホンダ CR-V

2006-11-15 19:26:40 | HONDA
助手 「CR-Vってよくなったと思いませんか。」

所長 「なんじゃ、唐突に。」

助手 「いや、今度のCR-Vですけど、カッコいいと思うんですけど。」

所長 「格好いいとは思わんが、なかなか興味深いクルマじゃな。」

助手 「どこらへんが、ですか。」

所長 「まずデザインじゃがサイドのラインの上と下とでキャラクターを変えとるじゃろ。」

助手 「そうですね。タフなSUVの上にクーペのボディを被せたような感じですね。」

所長 「CR-Vのコンセプトをデザインで上手く表わしとると思うじゃ。」

助手 「そうですね。先代までとは随分と変わりましたよね。」

所長 「街乗りSUVが定着してきたから、無骨なデザインじゃなくてもSUVを主張できるようになったんじゃろうな。」

助手 「そんな感じですね。あとグリルはどうですか、二段になって結構注目されてますけど。」

所長 「うーん、ステップワゴンのボディに初代のCR-Vのボンネットを被せたみたいじゃな。ホンダのアイデンティティとCR-Vのデザインを両立させるための苦肉の策といったところじゃろうな。」

助手 「ボクは結構カッコいいと思いますけどね。」

所長 「ま、上手くまとめたと言ったところじゃろうな。」

助手 「他はどうですか。」

所長 「そうじゃな、初代のライトクロカンから二代目は北米向けの手軽なSUVになって、三代目でやっとCR-Vのポジションが明確になった感じがするのぉ。」

助手 「CR-Vのポジションですか。」

所長 「そうじゃ。世界的にSUVが市民権を得て、低価格のモノから高級志向のものまで出揃った感があるじゃろ。その中でCR-Vは、そこそこの質感と居住性があって買いやすい価格という、言ってみればカローラやシビックのようなファミリーカーのポジションじゃと思うんじゃ。」

助手 「ファミリーカーですか。」

所長 「そうじゃ、一家に一台、これがあれば不足することはないじゃろ。そういうポジションじゃ。北米では相変わらず嫁さん用のセカンドカーじゃろうけどな。」

助手 「でも日本では少し大き過ぎませんか。」

所長 「国内市場は正直期待しとらんじゃろうな。じゃがハリアーやムラーノなんかと比べても見劣りせん見映えになったから、新しいお客を開拓出来るかもしれんな。」

助手 「そうなればいいですね。」

所長 「あとプリズムアンダーミラーじゃったかな、あのアイデアは素晴らしいと思うんじゃ。」

助手 「キノコのようなサイドアンダーミラーを失くしたヤツですね。でもムラーノなんかも付いてないでしょ。」

所長 「ムラーノはモニターを使って死角をなくしとるんじゃけど、CR-Vはミラーそのモノに仕掛けをつくっとるのがいいと言っとるんじゃ。」

助手 「まぁカメラを使わない分安く出来ますよね。でもカーナビが当たり前になって来てますから、価格差はあんまり関係ないんじゃないですか。カローラもバックモニターが標準で備わってますし。」

所長 「違うんじゃ。」

助手 「どういうことですか。」

所長 「左サイドを見るときにモニターを覗くというのが面白くないんじゃ。ヒトの動きに反しとるじゃろ。その点CR-Vのミラーは理に適っとる。」

助手 「言われればそうですね。」

所長 「カローラのバックモニターもそうじゃ。後ろに下がるのにモニターを覗き込むのは間違っとる。」

助手 「でも後ろを振り返っても死角が出来てしまうでしょ。」

所長 「じゃが後ろを振り返るとじゃな、真後ろだけじゃなくって斜め後ろの動きも視界に入るじゃろ。例えば横から自転車なんかが近づいて来とるのなんか、バックモニターではわからんじゃろ。」

助手 「それは言えてますね。」

所長 「トラックやバスなんかで後ろの状況が見えんクルマには、バックモニターは有効じゃと思うんじゃけど、セダンやハッチバックに付けるのは人間の機能を低下させることにつながるから反対なんじゃ。見えないところがあるから感覚が身につくこともあるからのぉ。」

助手 「それはボクもそう思います。カーナビが出来たせいで道を覚える必要がなくなったじゃないですか。これじゃあ、ますます地図を読めないヒトが増えますよ。」

所長 「カーナビはいいんじゃ。」

助手 「えー、どうしてですか。」

所長 「知らない土地で道に迷ったとき、まず自分の位置を探さんといかんじゃろ。信号待ちなんかでは探しきれんし、そのまま走ったら危なくてしょうがないわ。カーナビなら常に自分の位置がわかるし、地図みたいにページをまたぐこともない、それに目的地との位置関係もわかるじゃろ。これは地図ではとても真似出来んことじゃ。」

助手 「所長がカーナビを勧めるとは意外ですね。」

所長 「もちろんワシもカーナビなんて使う気はないんじゃが、世の中には地図を見るのが苦手なヒトも居るんじゃ。それにカーナビに道案内してもらうかどうかは任意じゃしな。」

助手 「それもそうですね。」

所長 「話しがそれてしまったわい。とにかく最近のホンダでいいのは、ライフのパーキングシステムにしても極力装備を縮小しとるとこじゃ。」

助手 「それはあるかもしれませんね。でもライフのパーキングシステムって凄い時間がかかるらしいじゃないですか。」

所長 「それでも車庫入れや縦列駐車が出来んヒトからすれば救世主に違いないじゃろ。それに画像を見ながら停めるよりも音声だけの方が、車庫入れの練習にもなるじゃろ。慣れればシステムを使わんでも停めれるようになるんじゃないか。」

助手 「なるほど、それはそうですね。モニターだったら、なしでは停められなくなるかもしれませんしね。」

所長 「そういうことじゃ。最近のホンダの技術は機械に頼るんじゃなくって、知恵を絞って工夫されとるモノなんじゃ。ちょっとホンダを見直したわい。」

助手 「そうですね。」


参考資料
ホンダ CR-V(本田技研工業株式会社)
プリズムアンダーミラー(本田技研工業株式会社)
サイドブラインドモニター(日産自動車株式会社)
スマートパーキングアシスト・システム(本田技研工業株式会社)


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