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TOBA2人のイラストと物語な毎日
現在は「続・夢幻章伝」掲載中。

「夢幻章伝」45

2015年07月03日 | 物語「夢幻章伝」

・・・ぱたん。

アヅチとマツバは、

とりあえず、いったん、扉を閉めた。

「・・・・・・」
「・・・・・・」
「マツバ、」
「ええ、アヅチ」

ふたりは、とのにいさまのセリフを整理する。

ギャーズンドコズンドコ
砂漠の謎の生き物

イコール

へび呼ロイド。

「なんなんだよ、あいつ!!」

アヅチがおぎゃーと叫ぶ。
「誰でもいいってか!!」
「そうよ!」
「ひょっとして、あれこれ声かけまくってるんじゃあ!!」

アヅチとマツバ、嫉妬

「それよりも!」

かと、思いきや

「この食い倒れの旅、終了の危機よ!」

マツバが云う。
「資金がなければ、これ以上、旅は続けられないわ!」
マツバは、客室の内線をとる。
「アヅチ、急ぐのよ!」
「お前!?」
「まだ、へび呼ロイドへのツケがきくうちに、食事をとるのよ!」

ちゃっかり!!!!!

・・・そして

話は、宿屋の受付に戻る。

「ミィチカ、どうかわかってくれ!」
「トウノ!」

ミィチカが云う。

「それって、逆に騙されてるってことはないの!?」
「だま、・・・されている?」
「ええ」

ミィチカは、あくまでも不安げな顔で云う。

「だって、謎の生き物? 捕われた仲間? ギャーなんとか??」
「ギャーズンドコズンドコだよ」
「総合的に、なんなのそれ!!」

どーーーーーん!!

「こんなご時世に、そう云う冒険譚みたいなことが、」
「ミィチカ!!」

トウノは、ミィチカの言葉を遮り、

「これは、真実だ。・・・現実だ!!」

そして、首を振る。

「いつの時代も悪は存在し、弱き者をいじめる」
「トウノ、」
「しいたげられた弱き者を救うのは、誰だと思う!?」
「ダメよ、トウノ!!」
「正義の味方だ! つまり、Hero!!」
「それがトウノだと云うの!?」
「ミィチカ」

トウノは、ミィチカの肩を持つ。

「今まで、隠していて、ごめん」

ピカァ

(謎の光)

「俺はHeroなのかもしれない!!」

「と、トウノ・・・」
「俺は行くよ、旅に。」
「隠すだなんて、トウノ!(隠すとかじゃなくて、それ、妄想!)」
「また、逢える日まで・・・」
「ダメよ、トウノ!!(それ以上の妄想は!!)」


――バタン!!


アヅチとマツバが、ルームサービスのハムをほおばろうとした瞬間
部屋の扉が大きく開いた。

「おっ、ちょっ、これはっ!」
「お腹がすいたから、一口だけハムをいただこうと!」

「お願いします、旅の方!」

そこにいたのは、とのにいさまの恋人。ミィチカ。

「我が家の秘宝をあげますから、どうか助けてください!!」

「・・・ん?」
「助け、てって」

アヅチとマツバはきょとん。

そんなふたりに、ミィチカは頭を下げる。

「助けてください!」

 彼の妄想から!



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