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現在は「続・夢幻章伝」掲載中。

「夢幻章伝」12

2015年02月17日 | 物語「夢幻章伝」

「やるな、君たち」

ヘイマスターは敵ながらも
アヅチとマツバの健闘を称える。

「あんな前フリがありながらも、
 うっかりアルコールを飲んでしまう展開にならないとは!!」

SD(ソフトドリンク)の中に紛れている
ロシアンなアルコール飲料の事を言っております。

展開例:
 マツバ「私、なんだか、熱くなってきちゃったわ」
 アヅチ「おいマツバ、顔があか……!!?
     お前、これ酒じゃないか!!」

みたいな!!

「甘いわよ、マスター!!」

マツバは不敵の笑みを浮かべる。

「本作品は未成年のアルコールの摂取を
 決して許しません」

それに続いたアヅチと共に、
二人は声高らかに宣言する。

「「お酒は二十歳になってから!!」」

「……よい心がけだ」
ヘイマスターは二人に拍手を送る。パチパチ。
「そんな君たちに」
マスターはとっておきの瓶を取り出す。

「少し胃を休めよう。
 マスター特製生姜湯なんていかがかね?」

「いただくわ」
「サンキューマスター」

どっちにしろ、飲みっぱなし!!

「アルコール飲まないなら
 なんでバーに来たのかな」

もはやカードを出すしかない。
そう決意したへび呼ロイドは呟く。

一方その頃。

「あれ?ナギサ休憩中?」

道の駅でくつろぐナギサに
同じく海一族の少女が話しかける。

「あぁ、シオリ。
 お前も休んで行けよ。お茶出すぜ」
「今日はずいぶんゆっくりなんだね」
「お昼のラッシュは過ぎたからな。
 一組は父さんのバーに案内もしたし」

「おじさんの所か。
 久しぶりに特製生姜湯飲みたいな~」

意外とみんなに提供している。

「なんか、そいつら面白い奴らでさ
 グルメ旅を続けつつ
 ギャーなんとかってのを倒すとかなんとか」
シオリは深く考えずにスルーした。
「いろんな人が居るんだね」

そうそう、とナギサは言う。

「その話を父さんにしたら、
 面白いから
 中ボスっぽくふるまってみようかなって言ってた!!」

あぁあ、そういう展開。

「それじゃあ。さっきバーの近くに浮いてた
 白い塊は演出の一つかな?」

海一族シオリ。
出番はこれだけなのか!!
そんなシオリの言葉に
ナギサは首をひねる。

「白い……塊?」

「んん?」

お勘定を(へび呼ロイドが)終えたアヅチたちは
バーを出る、が、
目の前にある謎の塊に、もう一度、中に戻る。

「なんか、浮いてたな」

そう、浮いていたのである。
白い塊が。

「たくさん居たわね」

そう、しかもたくさん。
大きさはへび呼ロイドよりも一回り小さい物が。

「あわわわわわわ」

へび呼ロイドは震えている。

「どうした、へび呼ロイド」
「カードで払ったんでしょう?」

手持ちじゃ足りなかったのか。

「なんてこと!!」

へび呼ロイドはわななく。

「どうした、トイレか」
「ふむ、うちのトイレを使っていくといい」
マスターも会話に入ってくる。
「えぇい、違うわー!!」

皆にツッコミを入れた後、
一呼吸おいてへび呼ロイドは叫ぶ。

「あれは、おいらの同僚たち!!!」



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