TI山形ボクシングジム御隠居改め現役会長日記

ジムの公式HPはこちら→http://www.ne.jp/asahi/ti/box/

試合をドタキャンしました・・・

2012-04-24 | TI山形ジムのニュース
昨日も書きましたが・・・

当方がマネージャーをしている・・・

「TI山形アーディー」17歳

昨日行なわれた4回戦の試合を無難に判定で勝利しました。



今回の作戦は、詳しくは書けませんが、前回の試合で露呈した悪い部分の修正であり、当方がプロモートする5月26日の試合に出場する為に無理してKOを狙わず、ディフェンスにこだわる事でした。

試合を生観戦した神戸在住Wさんに聞きました所、完璧な内容で1発も被弾しないで、相手をKO寸前まで追い込んだ完璧な試合内容だったそうです。

17歳で現在2勝1ドロー・・・無敗の素晴らしい戦績です。将来有望です。



フィリピンのボクシング界に関わり数年立ちますが、日本のプロボクシングとフィリピンのプロボクシングとで1番違うのは4回戦と6回戦のボクサーのレベルの違いです。フィリピンの4回戦ボクサーには日本のA級レベルの技術をもったボクサーが沢山居ます。って言うか、フィリピンの4回戦ボクサーのレベルはほぼ全員がA級レベルでは無いでしょうか・・・

そのレベルの高いフィリピンの4回戦で2勝しないと6回戦に上がれないので、フィリピンの6回戦は殆どが日本ランカークラスの技術を持っています。



因みに・・・

トップボクサーに関しては日本のトップボクサーもフィリピンのトップボクサーも、ボクサーとしての総合力は、たいした違いは無いですよ。

ボクシングは技術だけではないです。ボクシングで8回戦以上の試合に勝つには様々な総合力です。精神力も技術力に引けをとらない大事な要素です。

日本のトッププロボクサーの精神力はハンパ無いですからね、ボクシングは試合において技術も当然必要ですが、精神力も大事なのは言うまでも無い事、試合での精神力の強さは日本人トップボクサーは世界一かもしれません・・・

よく海外のボクサーと日本人のプロボクサーとを比較して「日本人ボクサーはレベルが低い」とか言う方いますが、それは、動画や試合内容を見てスピードや技術のみの話です。

ボクシングは高いレベルに行けば行く程・・・最終的には精神力・・・ようは根性ですよ、フィリピン人ボクサーは技術やスピード、パワーはあっても根性無しボクサー・・・結構居ますよ・・・

アーディーも精神力に不安はあります・・・

でも、まだ17歳ですから、今後は総合力が強いボクサーに育てていきたいと思っています。



その点・・・

「TI山形バレロ」21歳

フィリピン人には珍しく精神力が強いです。

なんせ・・・

1勝13敗3ドローの戦績でも腐らず、自分を信じ、自分の夢の為に、ジムを変え、そこから現在8連勝中・・・

その辺の事情の過去記事
http://blog.goo.ne.jp/tiyamabox/e/d31db4c7f89c3f192c22b9ebcd32fed8



そのバレロが・・・

アーディーと一緒に昨日に試合が決まっていたのですが・・・
(本当は2人とも21日に試合が決まっていたのが、昨日に変更になって・・・その辺の複雑な・・・と言うか、いい加減さは、さすがフィリピンって感じです・・・)

試合3日前に連絡が入り、試合をキャンセルしたいとの事・・・

試合3日前のドタキャンなんて、日本人には考えられへん・・・

よほどの事があったのか???

どういう事情か本人に問うと・・・

「熱があって体調が悪い。この体調では最高のコンディションで試合が出来ない。最高のコンディションで試合出来ないと怪我する可能性が高まる。だから試合をキャンセルさせて下さい」との事・・・

これまた日本人には理解できない台詞・・・

「バカ野郎、なに甘えた事言ってんだ、応援に来てくれるお客さん達にどう説明するんだいつも絶好調で試合できる環境なんて、ありえない我慢して気合で戦え

って言いたかったのですが・・・

一呼吸おき・・・TIセブジムのスタッフに事情を聞くと・・・

「ボクシングは怪我の多いスポーツだ、体調が悪いボクサーが試合をキャンセルするのは普通の事です、今のバレロは体調が悪い。そんな状態で試合して怪我でもしたら大変だから、今回の試合はやめたい」との事・・・

やはり日本の感覚で・・・

日本のプロボクシングでは、試合直前でのキャンセルは、高額なペナルティーを支払う必要があります・・・

ペナルティー・・・

いくら支払うのだろう・・・

色々ミーティングした結果、フィリピン人のボクサーの中では根性がある方だと評価しているバレロ本人も試合したくないと言うし、スタッフもさせたくないと言う試合を無理にやらせるのもどうかと思い・・・

「わかったよ、キャンセルしよう。で、ペナルティーはいくら支払うの?」

また金が出て行く・・・と頭抱えながら問うと・・・



「ペナルティーなんて無いですよ」との事・・・



なんでもフィリピンのボクシング界では・・・

プロボクサーは身体が資本だから、体調が悪いのに試合したら危ないからドタキャンは仕方ない・・・

と言う考え方らしいです・・・

まー、当たり前って言えば、当たり前の事なのですが・・・



日本のボクシング界では、風邪ひいてても、熱があっても、アバラ折れてても、鼻が折れてても、色んなものを我慢して試合に挑む美学みたいなものがあるし、実際に色々生で見てきました。



いったい、ボクサーにとってどっちが良いのでしょうね・・・???



でも、これだけはハッキリ言えるのが・・・

こういう環境の違いだから・・・

フィリピンのボクサーは精神力が弱いボクサーが多いのだと思うし・・・(違うかな???)

日本のトッププロボクサーの精神力の強さは、こういう環境の中で戦って勝ち上がってきた中で培われたものです。











最新の画像もっと見る

コメントを投稿