昨日一日中考えても思い出せなかった言葉がありました、
なんの必要性もなかったのですが「言質(げんち)」であります、
話題になった「未曾有」や「云々」同様間違い易い言葉です、
しかし言葉自体を忘れて一日たっても思い出せないのですから、
言語道断もう救いようがありません、
またしても漱石先生になるのですが「吾輩は猫である」であります、
昔読んでいたと思われる文庫本も押入れの中に発見したのですが、
それは放っておいて、
ただいま新聞で読んでおります、
数日前に読んでおりましたら、
「謹聴」という言葉が出てくるのです、
初めて見たと思ってしまう漢字が実はとても多いのですが、
この「謹聴」もそうでございました、
昔よく学校などで、
「きんちょうきんちょう、きんちょうしてください」と言われて、
ぼーっとしていた頭をしっかりさせようと思って、
私なりに身体に力を入れていた記憶があります、
実は「緊張緊張、緊張してください」と言われているのだと、
ずーっと思っていたのです、
恥ずかしながら今でもそうだったのです、
ところがどっこい「謹聴」だったのでした、
謹んで拝聴しなさいということなのです、
力を入れなくても良かったのでありました、
最近はほとんど聞くこともなかったのではありますが、
そのせいかどうか明確に緊張しやすいタイプであります、
またしてもの赤面事件でございます、
江戸時代になりますが「きんちょう」には、
「金打」という漢字の意味もできてまいります、
武士ならば刃と鍔などの金属をを打ち合わせて固い誓を結びます、
「この秘密を他言しないことをお誓い申し上げます」
こんな感じで使われるのでございます、
平成の政治家さんたちは「こんにゃく」や「レンガ」を打ち合わせて、
うはうは笑顔で袖の下、
おいしい約束をしているのだと思います。