黒い服を着ているお婆さんが、
箒に跨り颯爽と遥か彼方を飛んで行きます、
雨も上がって私も出かけたいのに、
知らん顔で無視されてしまいました、
またしてもの、
置いてけぼりのお留守番になります、
月末だというのに、
呑気なものでございます、
大盤振る舞い豪華温泉にでも出かけたのかもしれません、
はたまた楽しい観光旅行なのでございましょうか、
私はいつもお留守番でございます、
「いえいえそうではありませぬ」
お婆さんは渋々嫌々飛んで行ったのです、
島倉千代子さんはじめ人生いろいろではありますが、
基本的にそんなに甘いものではございません、
内緒なのですが実は悲しい出来事なのでございます、
私は知らぬ振りして、
お留守番を絶好の口実にして、
瞑想トレーニングを行います、
簡単に言えばのんびりと、
ただひたすら、
昼寝をするのでございます。