「ちまちま」のゲーム日記。

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レトロゲーマーへの道~X1Cカセットデッキ修理-その3

2017年01月11日 09時13分49秒 | レトロゲーム

カセットデッキ問題、実はかなり危うい状態です。
1ファイル1ロードで済むゲームは良いですが、
複雑なカセット制御をするソフトで斜めロード戦法をいつまでも使う訳にも行かず
そろそろカセットデッキの修理に取り掛かろうと思います。

〇把握している現状
・カセットテープのロード中に、テープを巻き込む事がある。
・新品のカセットテープは巻き込まない。(10分と60分で確認済み)
・古いテープは ” 主に先頭部分のみ ” 高確率で巻き込もうとする。
・必ず上側が折れる、または上側に押されて巻き込む。
・カセットテープ(カセットデッキの蓋)を若干持ち上げるとホボ巻き込まない。

これらから、さらに原因を特定する為に色々実験してみたいと思います。



●カセットデッキの歪の検証

普通はカセットデッキなんてバラさないので、この様な心配はいりませんが
X1Cの場合、”カセット収納オープン機構” と ”ロード部分のデッキ機構” が分かれている
カセットとデッキ部分のズレが生じたりする可能性はないでしょうか?
「初代X1(マニアタイプ)やCZ-8RL1が後方からバラさないとダメなのは、そんな事にならない様にするため?」
とか勝手に考えていました。昔の人の作り込みはバカに出来ませんから。(手間なりの理由があったりするものです。)

それとも、ただ単に古いテープが均等に巻き取られない為に起こる現象?
新品のテープでは問題ないのに、古いテープだと真っ直ぐ巻き取らない可能性

逆の発想で、古いテープは悪く治せないなら、デッキの位置をテープに寄せてみればどうでしょう?
古いテープだとテープの上側(蓋側)が折れる現象なら
デッキ部分が上がっていて、テープを正常な位置に(下にあるテープを上に)巻き取ろうとする為に上に流れてしまうのか、
もしくはカバーを少し上げると巻き込まない事から、カバー部分が下がってしまっている可能性は無いでしょうか?

本来の位置 □-□   _

上が折れてしまう位置 □ □
(-_がテープ位置、□がヘッドやローラー位置)
 
(折れたり巻き込むと、こうなります)

もちろん、巻き取りの軸ブレやピンチローラー等の可能性も十分あります。

カセットデッキ位置の歪が問題だと仮定するなら、
臨時解決策として、デッキの位置を無理やり調整してみてはどうだろうか?
新品のテープは普通に走行するのに、古いテープだけ上端が折れると言う事は、
ワカメテープだけ斜め上に流れてしまうと言う事。
つまり、斜め上に流れない様に、最初から少しだけテープを斜め上に傾ければ良い。
実際にはテープヘッドから見て右肩上がりになるように蓋に物を挟む事で、
ズレを修正していたのが「斜めロード戦法」で、実績があります。
この「斜めロード戦法」以来、自分の場合はリードエラーになる事はあっても
ワカメテープがチリチリ鳴りながら折れて行く現象は無くなりました。
コレを蓋に物を挟む方法では無く、デッキと蓋の傾斜を調整して普通に使える様にならないでしょうか?

何度もテープデッキをバラしている過程で、デッキ自体が傾いている可能性も否定出来ないので
テープデッキの微妙な位置を調整して直らないかなぁっと妄想中。

○実際にテープデッキを調整してみる
まずは、テープデッキ自体を斜めに傾けて、不要なワカメテープを回してみます。
         /□
極端に書くと、□/
こうすればテープが斜め上に走るので、「斜めロード戦法」と同じ状態にならないだろうか?
結果、全く効果なし!
よく見てみるとカセットテープの土台が付いていて、これ以上カセットテープが下がる事がありません。
つまり、カセットデッキをいくら傾けても同じだけカセットテープも傾くため、意味が無かったと言う...
本来はこの位置で正常に読めなければならない訳です。なのでデッキの傾きは単なる妄想。

(左右の巻き取り部分と赤丸の土台でカセットの高さが固定されています)



●テープを巻き込む状態を実際に見てみる

色々な可能性を考えてみるものの、確実な原因が分かりません。
今回はバラした状態でワカメ10分テープを使って色々実験して実際に巻き込む瞬間を見てみる事にしました。
取りあえずピンチローラーとキャプスタンは再清掃して、テープを入れて重りを乗せて回してみる。
カセットテープは最近の新品ですが、巻き込んでワカメになったテープです。

毎回ではありませんがピンチローラーからテープが上にズレるんですよね。これを滑りと言うのでしょうか?
蓋に物を挟み込む「斜めロード戦法」ではズレないので、同じ状態にしてみようと
現状のX1Cのカバーを開けた状態で、少しだけカセットを持ち上げた状態なら何度回しても巻き込みません。

では、なぜカセットテープを持ち上げると滑らないのか?

あちこち調べてみて、どうも気になったのがピンチローラーのゴムローラー部分が若干上下にガタがあるのと
ピンチローラーの稼働軸(押さえる時に支点となる軸)にも若干のガタがある点。
もともと遊びの様なものがあるのかもしれませんが、
試しにピンチローラー本体を下から上に押し上げた状態、つまりピンチローラーがグラ付いたと仮定して
回してみると、テープが上にズレてしまいました。

どうやらピンチローラー装置全体のガタが原因な気がします。
そして、次にピンチローラー装置を軽く押さえながら回してみる
ワカメバリバリのテープすら、綺麗に巻き取って行くではあ~りませんか!!

(動作の妨げにならない程度に棒で軽く押さえると巻き込まない)

と言う訳で、ピンチローラー装置の上にスポンジを貼ってみた。
本体カバーを取り付けると、自然とピンチローラー機構が押さえられる計算。

当然稼働部なので、将来的にヘタる可能性が高いので暫定修理と言う事になりますが。
満を持して回してみる....が、ダメだorz
ピンチローラー装置のガタが問題なのは間違いない。もうこうなったらヤケだ。
再びカバーを開けて修正。

スポンジ2段重ねでどうだ!!

「ひゃはぁ~!!ワカメテープも静かに巻き取った上に、ちゃんとロードも出来てるぜぃ!!」

と、とりあえずこれ以上触って悪化させるのは勘弁なので、今回の修理はこの辺で止めておこう。
だがしかし、数回テストしているうちに同じ症状に。カバーを開けてみると...
 
 (ビフォー)   (アフター)
開けてみると2段重ねのスポンジが倒れていました。
もう、ここで間違いないだろうと無理やり修理を試みます。


青矢印に若干ガタがある気がしたので、赤丸の所を加締めてガタを無くします。
ちょっとピンチローラーが重くなった気がしないでもありませんが、暫くはこれで様子見する事にしました。


●まとめ

今の所、問題なく読み取ってくれていますが、正規の修理(ピンチローラー機構の交換)では無く
ガタを治す為に少し手を加えただけなので、まだ安心は出来ません。
様子を見つつ、他に手が無いか考えるしかない訳で....

物理的な装置は故障も多いですが、結構適当でも動いたりするのが素人的にはうれしいですね。
ICチップ化された機器が故障してしまっては、自分にはもうお手上げです。

X1Cは、かなり見やすい状態で動作テストが可能なので、カセットデッキ初心者にも割と優しい部類ではないでしょうか?
今までカセットデッキの構造とか全く知りませんでしたが、修理して行く過程で色々勉強になって面白いですね。
これからも故障個所は出てくるでしょうが、何とか使える程度に騙し騙し素人修理しながら使って行きたいと思います。

まだまだ改良・修理の余地はありますが、今回はここまでっ!



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