Tiangangの毎日

浦和から国分寺に引っ越したフットボール好き。レッズの試合や食べたもの、旅行、読んだ本などをのんびり書いてます。

「中国リーグの迷走」

2005-02-04 10:11:34 | Weblog
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 先日フットボールファンの瀋陽人の友人と一緒に食事をした。05年の中国プレミアリーグの開催見通しがまだ立っていないと嘆いていた。中国国内リーグは迷走を続けている。
 昨年の秋以降に買収・八百長疑惑が明るみに出た。昨年9月下旬の遼寧隊と深セン隊とのゲームでは先制点をとりつつも追いつかれて1-1に戻された遼寧クラブの選手の一人が、ゲーム再開する際に突然自分のチームの選手に暴言を吐いてピッチから出て行ってしまった。昨年10月上旬の瀋陽隊と北京隊とのゲームではペナルティーエリアでの反則でPKをとられた北京チームが審判に抗議して選手全員が退場、試合途中棄権という前代未聞の事件を引き起こした。そのほか国際隊と申花隊の上海ダービーでは国際隊の社長が審判を2発殴る、サポーターの審判への暴力等が相次いだ。中国足球協会、各クラブ関係者、選手の多くが賭博に絡んでいる、多くの審判が買収されているといったことが多数の関係者から告発されたことによりマスコミが騒ぎ立て国内リーグをとりまく環境が騒然となった。八百長、買収に関わった人間が数人であれば追放する厳しい処罰を下せば良いが、協会、審判、クラブ経営者、選手にわたり多くの者が関係していたとの疑惑が出ていてとても事態の収拾に至っていない。中国足球協会は、最近審判への報酬を1試合2000元(約250米ドル)に引き上げアジア最高水準にするなどの対策を発表しているが八百長・買収問題の抜本的な解決はこれからだ。
 そうこうしているうちに、03年から冠スポンサーをしていたドイツのシーメンスがリーグスポンサーを降りてしまった。年間冠名分だけで500万米ドルを支払っていたが中国プレミアリーグをとりまく環境の悪化を見限ったようだ。現在新たなスポンサーを募集中でいくつかの企業から打診はあるものの金額面などで折り合っていない。
 中国でのフットボール熱は非常に高いものがあるが、国内クラブリーグの人気はどん底だ。なんとも残念である。その大きな責任は主催者、リーグ運営側にあると思う。どうもサポーターが無視されている感じがしてならない。協会、クラブ、選手の利益だけで運営している限りリーグに未来はない。中国は06年のドイツW杯出場のための予選で既に敗退している。地元瀋陽の友人達の関心事は、専ら欧州クラブの動向ばかりだ。しばらく迷走が続くのだろうか。雪が溶けて春になったら五里河体育場で真面目なガチンコのゲームが見られるのだろうか。

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