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アメリカ(NSA)による盗聴問題について

2013-07-04 19:47:18 | 国際
先日明らかになったアメリカNSA(国家安全保障局)による情報収集問題であるが、アメリカは38カ国の駐米大使館に盗聴を行なっていた事がわかった。
その対象はEU諸国の他にも日本・韓国・インド・トルコも含まれている。

今回、これが明らかになってヨーロッパが激震している。
アメリカが情報を盗んでいた時点で世界中の国が怒っているのだが怒ってない国が1つだけある・・・それは日本。
これはメディアや政府の責任である。

日本の場合、本来この問題を扱うべき警察庁・法務省・外務省は全く動く気配もなく事を荒立てる気もなく呑気に構えている。
極めて頭の悪い反応である。


NSA(国家安全保障局)が盗聴の対象から外していた国が4つある。
その4カ国は

カナダ
オーストラリア
イギリス
ニュージーランド

である。
これらはいずれも英語を公用語としており、白人が人口の主流を占め、資本主義制度をとる国であるが、これを「アングロサクソン諸国」と呼ぶ。

これは全てイギリスが源流でかつての大英帝国の版図である。
要するに「イギリス・アメリカ同盟」であり、これは実際に存在している。

こうしたアングロサクソン諸国の諜報機関は「UKUSA(ウクサ)協定」を
締結していて連携している。

諜報機関はアメリカはNSAで、イギリスはGCHQ。
カナダはCSECであり、オーストラリアはDSD。
そしてニュージーランドはGCSBである。

これは世界中の通信を盗聴するシステムである「エシュロン」の参加国と一致する。

これらの歴史は古く、1948年、第二次世界大戦後にアメリカとイギリスの間で秘密同盟が結ばれたが、これは長い間隠されていた。
そこに後々オーストラリア・カナダ・ニュージーランドが関わってくる。

このUKUSA5カ国にはUKUSA協定があって相互に情報を融通しあっている。

盗聴システム「エシュロン」は日本の三沢基地にもあるが、驚くべきことにここで得られた情報は日本には一切提供されない。
日本人の情報を片っ端から盗んでいるのだが、日本には生情報(一次情報)は伝えられないのである。


イギリス・アメリカの「アングロサクソン諸国」とドイツやフランス…ゲルマンやラテンの国々はアメリカと同じ西側諸国だと信じて半世紀以上にわたって同盟を組んできた。
NATOもそうだし日本も日米同盟で組んできた仲間だ。
しかしアングロサクソン諸国の秘密の同盟からは排除されていたのである。

日本は、例えて言うならジャイアンにくっついて生きてきたスネオ国家だが、アメリカは「本当のこと」は教えてくれなかったのである。


今回の問題でドイツの連邦警察庁は捜査に乗り出すと言っている。
フランスもこの問題はただじゃおかない、という姿勢である。
今、EUとアメリカの間ではFTA(自由貿易協定)を結ぼうとしているがこのような盗聴をされていたら手の内がどんどん筒抜けになっている、ということであり、信義の面からも大問題なのである。


この状況下で日本(政府もマスコミも)が何もせずに他人ごとで済まそうというのは信じがたい怠慢であり、国際社会から見れば極めて間抜けな有様に見えるであろう。




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