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映画「天空の蜂」@109シネマズ木場

2015-09-19 21:31:34 | 映画感想
2015/9/14、109シネマズ木場。
シアター1、いい席は埋まっていたので、中央通路直前のF列を選択。
良い席の前列、中央通路直後のG列でもよかった。

**

本木雅弘、江口洋介、綾野剛、仲間由紀恵、柄本明。



物語は1995年。
自衛隊に大型ヘリ、通称ビッグBの納入式の日。

開発責任者の湯原一彰(江口洋介)は妻の篤子と息子の高彦を連れて見学に来る。
高彦(田口翔大)は、友人と勝手に格納庫へ行き、ビッグBに乗り込んでしまう。

その頃、格納庫が見えるビルの一室で何者かがリモコンでビッグBを操作し、
エンジンを起動、高彦らはびっくりし、友人は脱出したものの高彦は取り残される。

ビッグBは飛び去り稼働中の高速増殖原型炉「新陽」の上空800mでホバリングする。

犯人から「全ての原発のタービン棟を破壊せよ。要求が受け入れられない場合、
8時間後の燃料切れとともにビッグBは原子炉建屋に墜落する。 天空の蜂」
との要求が付きつけられる。

原子炉の設計責任者である三島(本木雅弘)も現場に駆けつける。
三島は湯原を父親失格と罵り、反感を持ちながらも対応に知恵を出す。

一方で警察は犯人探しに注力する。
メディアは事件を一斉に報道し、国民注視の中、時間が過ぎていく。

到底のめない要求、取り残された子供(高彦)いらだつ関係者は
犯人=天空の蜂にどう対応していくのか。
また、天空の蜂の正体とは。

**

原発に対する個人的な考えはここでは述べない。
ただ、三島が原発の負の面を感じながらも原発を信じざるを得ない葛藤は良く出ていた。

「穴」とまでは言わないが、そういうことでいいのか、と思う点はいくつかある。
ビッグB離陸について、高々飲料の缶程度で大きなテールゲートが閉まらなくなるのか、
ゲートが半開きのまま離陸できていいのか、そもそも再開閉すれば缶は外れるのではないか。

プログラム改造と入れ替えはいいとして、ケーブルが露出した状態でばれなかったのか。
試作機とはいえ最終飛行試験もしていたはずで、前日格納庫に収めてから
ケーブルを接続しないとばれる。

納入式直前に会場に誰もいないのも不自然。
会場の中にはまだ人がいないとしても格納庫の警備もいない。

つまり、そもそもああいうやり方ではビッグBを乗っ取ることはできず、
もう少し緻密な作戦行動が必要だった。人も足りない。



最後にもうひとつ気になった点。

モールス符号が合っていたかどうかは確認できなかったが、字幕は間違い。

和文モールスに濁音文字はなく、「濁音」は「清音+濁点」になる。

つまり、意味は「下がれ」であっても、送るモールスは「サガレ」ではなく「サカ゛レ」
また、キックでトン・ツー(トン=短点、ツー=長点)が表わせるのが不思議。
キックでは「短点+間隔」と「長点」との区別がつかない。

長点はキックではなく靴を擦る方が分かりやすいと思うが、
このあたりはCW運用をしている人に聞いて見たい。

なお、モールス符号の事を俗に「トンツー」とも言うが、
前述のように短音と長音の組み合わせを(・-)意味し、Aのモールス符号でもある。

仮にキックで表すなら、モールスではなく
「252」のような数字符合が良いとも思ったが、
252は「要救助者」を示す東京消防庁の符丁で、
全国的に通用するものではないそうだ。

コメント (2)    この記事についてブログを書く
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2 コメント

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Unknown (クマネズミ)
2015-10-03 21:48:30
今晩は。
高彦と湯原のモールス信号のやり取りは随分と気になりましたが、KGRさんのような知識がなくて突っ込めませんでした(本作は、いたって冷静に書かれている原作を無理に盛り上げようとしているフシが見受けられるように思ったところです)。
返信する
クマネズミさんへ (KGR)
2015-10-04 10:59:30
ライトによるモールス送信は、実際に使われることもあるようでいいんですが、つま先のキックはいつも違和感を感じます。

また、小学生なら和文(カナ)より、欧文(アルファベット)の方が良いのに、とも思いましたが、
和文だったから湯原がすぐには気付かなかったのかもしれませんが。
(気付かないと意味ないけど・・・)
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