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海外進出の中国石油・鉱山企業 現地法律や習慣、軽視 米機関報告

2009年10月21日 | 国際
海外進出の中国石油・鉱山企業 現地法律や習慣、軽視 米機関報告
10月22日7時56分配信 産経新聞

 【ワシントン=古森義久】ワシントンの大手国際問題研究機関の「ウッドローウィルソン国際学術センター」はこのほど中国の石油企業や鉱山企業の世界規模での活動を分析した調査報告書を発表した。報告書によると、資源開発を外国で進める中国企業は外国の習慣や法律を重視せず、社会的責任や透明性にも欠けるため、現地で紛争を起こすことが多いという。

 「中国の石油と鉱山の企業と資源資産の統治」と題する報告書は、ワシントンに拠点を置き、開発途上国でのエネルギー資源開発を専門に研究するジル・シャンクルマン氏らによって作成された。

 報告書は、グローバルな石油取得活動を展開する中国国有企業の中国石油天然ガス集団(CNPC)、中国石油化工集団(SINOPEC)、中国海洋石油総公司(CNOOC)、中国中化集団(SINOCHEM)や、その他の鉱山資源を開発する中国冶金(やきん)科工集団公司、中国金属建設会社など官民の企業の実態を調べている。

 報告書は、これら中国企業が欧米や日本の同種企業にくらべ、「環境保護、企業統治、企業の社会的責任などについて企業内の体制も幹部の意識からみても重視していない」とし、「経済協力開発機構」(OECD)が作成した「採掘産業透明性構想」が自然資源の国際規範となっているにもかかわらず、中国企業はそれに加わっていないことを批判的に指摘した。

 石油以外の鉱山資源の開発について、中国企業が石油分野よりも小規模なことなどから、相手国の実情への配慮も欠いているとしている。その結果、起きた衝突などの実例(別表)を報告書は挙げている。

 「この種の事件が起きたのは、中国企業側の幹部たちの配慮や知識の不足からの地元社会の文化、民族、社会、宗教などの実情に十分な注意を払わなかったことが主要因となった」と報告書は結論づけ、中国企業に活動先の外国の実態をよく知る努力を強めるとともに、企業の社会的責任や透明性を増すことを勧告している。

                   ◇

 ■中国企業の海外での衝突例

 ▼コンゴ共和国で各種の鉱山資源の開発を続けていた一連の中国企業群が今年3月、生産や投資を突然、停止し、現地従業員の給料も未払いのまま撤退してしまった。その結果、両国間の対立となった。

 ▼パプアニューギニアでニッケルの開発を続けていた中国金属建設会社(MCC)が現地住民から環境破壊の抗議を受け、現地労働者の扱い方にも不満を浴びて、今年5月、大規模な暴動の被害を受けた。

 ▼ペルーの各種鉱山資源の開発を続けてきた中国首鋼集団が現地労働者の扱いを不当だと非難され、今年春、暴動的な抗議の被害を受けた。

 ▼ガボンの鉄鉱石資源を開発してきた中国機械設備輸出入会社(CMEC)は現地での活動に地元住民を雇わず、中国人のみを使ったことなどを非難され、ここ数年、大規模な抗議の標的となった。

 ▼スーダンやエチオピアで石油その他の資源を開発する中国企業の技師、労働者はここ数年、地元社会の慣習を無視したなどとされ、拉致や殺人という一連の暴力行為の被害者となってきた。

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20091022-00000050-san-int

中国人を狙った暴動、首都から地方都市へ拡大ーパプアニューギニア








クルーグマン教授:中国は元安誘導で他国の雇用奪取‐NYTに寄稿

10月23日(ブルームバーグ):ノーベル経済学賞受賞者のポール・クルーグマン米プリンストン大学教授は、22日付の米紙ニューヨーク・タイムズ(NYT、オンライン版)に寄稿し、中国が人民元の価値を下げることで世界の景気回復を弱め、同国よりも経済成長が遅い他国から雇用を奪っているとの見方を示した。
同教授は「チャイニーズ・ディスコネクト(中国の断絶)」と題した寄稿文で、中国は自国通貨安の政策を取ることで貧困国を含む他国から需要を吸い上げていると指摘した。
クルーグマン教授は、「通常であれば、私は中国が他の人々から職を奪っているとの主張を率先して退ける一人だが、今はまさにそれが真実だ」と言明。米当局者らはこの問題を中国に突き付けることに「極端に慎重」で、これは全く理にかなわないと指摘した。
クルーグマン教授は、中国が現在約2兆1000億ドルに上ると同教授が指摘する「貯めこんだドル」を売れば、米国の輸出競争力を高め、米経済は恩恵を受けるだろうと述べた。その上で、「世界経済が現在もなお不安定な状況にある中、中国の近隣窮乏化政策は容認できない」との見解を示し「人民元に対して何らかの対応を取る必要がある」と強調した。

http://www.bloomberg.co.jp/apps/news?pid=90900001&sid=aAoTLYKRRsJk








中国高速鉄道、米英に売り込み=日本の新幹線に新ライバル

 【香港時事】香港紙サウス・チャイナ・モーニング・ポストは24日、中国企業が米英両国に高速鉄道の車両を売り込んでいると伝えた。具体的な交渉がかなり進んでいるという。
 日本の新幹線輸出はこれまで、独仏の高速鉄道がライバルだったが、今後は中国とも競合することになるとみられる。
 輸出を狙っているのは、国有企業の鉄道車両メーカー、中国南方機車車両工業集団公司(CSR)。カナダの大手航空機・鉄道車両メーカー、ボンバルディアとの合弁会社を通じて、米ラスベガス(ネバダ州)とビクタービル(カリフォルニア州)を結ぶ高速鉄道「デザート・エクスプレス」に車両を供給しようとしている。数十億元(1元=約13円)の契約になる可能性があるという。
 また、英国に対しても、最高速度225キロと同160キロの鉄道車両の輸出を目指しており、CSR子会社の幹部が11月初め、英側関連各社との交渉のため訪英する。(2009/10/24-18:09)

http://www.jiji.co.jp/jc/c?g=ind_30&k=2009102400266

時速350キロの高速列車「5、6日あれば、作れる」ー中国報道








米政府高官が「毛沢東賛美」発言、メディア非難「情けない!」
2009/10/21(水) 18:12
  21日付環球時報によると、米ホワイトハウスでコミュニケーション事務室主任を務めるアニタ・ダン氏が高校生を対象にした講演で「毛沢東は最も好きな政治思想化のひとり」などと述べたことで、米国内で批判の声が出た。

  ダン主任が講演したのは5月。米フォックステレビが動画を入手し、最近になり放映した。フォックステレビは保守系媒体とされ、夏ごろからホワイトハウスとは「敵対関係」にあった。ダン主任は8日「事実関係を無視し、報道をよそおって世論誘導をしている」などと、同テレビを厳しく批判。両者が「全面戦争」に突入した矢先、フォックステレビが「毛沢東賛美」発言の暴露で、ダン主任を攻撃した。

  ダン主任は5月の講演で、毛沢東とマザー・テレサは「自らの方法を決して変えずに、世界の人を変えた」、「自分自身で決定し、困難との戦いに向かった」、「今までなかった方法で、問題を解決」などと述べた。

  フォックステレビだけでなくCNNも同発言を「驚いた」、「情けない話だ」などと非難した。

  環球時報は「ある中国人学者の談話」として、「米国の高官に、毛沢東を賞賛する人物がいたとしても、まったく正常なことだ。米国メディアの強い反応は、彼らのイデオロギーの極端さと、思想面に“鉄のカーテン”が存在することを示している」との見方を紹介した。

  写真は1949年10月10日、北京市中心にある天安門で、中華人民共和国の成立を宣言する毛沢東(写真前列右)。(編集担当:如月隼人)
http://news.searchina.ne.jp/disp.cgi?y=2009&d=1021&f=national_1021_030.shtml








英国大使らが作成した赴任国の評価レポート、失礼極まりない本音の数々
2009年10月21日 16:29 発信地:ロンドン/英国

【10月21日 AFP】タイ人には文化がなく、無類のセックス好き。アフリカ人は自己を破壊する傾向がある。ニカラグア人は嘘つきで暴力的でアルコール依存症??以上が、英国の一部の高級外交官たちが持った感想だ。

 英国では、高級外交官が海外での任期を終えて帰国する際、その国に関する「詳細かつ率直な」評価報告書をロンドン(London)の外務連邦省に提出する慣習が06年まで続いていた。

 非外交的とも言える文言が並ぶ同報告書は、同省幹部以外は目を通さない「極秘扱い」だが、BBCがこのほど、法律で定められた国立公文書の30年の保管期間が過ぎたもの以外にも、情報公開法により一部を入手。20日に始まった同局の新番組『Parting Shots(別れの挨拶)』で紹介した。

■率直過ぎる感想の数々

 1965?67年にタイの首都バンコク(Bangkok)に赴任したアントニー・ランボルド(Anthony Rumbold)卿の感想は単刀直入だ。「ここには文学も絵もない。あるのは、ひどく異様な音楽のみ。彫刻と陶芸と舞踊は、他からの借り物。建築物は単調で、内部の装飾は不気味」

「金持ちの楽しみは賭け事とゴルフであることを誰も否定できないだろう。放蕩が彼らの最大の楽しみなのだ。タイ人の平均的な知能レベルは低い。われわれよりははるかに低く、中国人と比べてもかなり低いといわざるを得ない」

 同じ年、ニカラグアの首都マナグア(Managua)に赴任していたロジャー・ピンセント(Roger Pinsent)氏も、思いのたけを書き記している。「ニカラグア人の平均像とは、ラテンアメリカ人の中でも最悪の部類に入る、不正直で信頼できず、暴力的でアルコール依存症。残念だが疑問の余地はない」

 ナイジェリアに赴任した高等弁務官のデビッド・ハント(David Hunt)卿は1969年、次のような報告書を送付した。「ナイジェリア人には、いつでも、自分たちに最も危害が及びそうな道を選ぶという、狂った習慣がある」

「彼らだけではない。アフリカ人は総じて、自分の鼻を切断して顔をおかしくすることをいとわず、こうした手術を美容整形の偉業と考えている」

 そのほか、ブラジルは「国の運営が恐ろしくひどい」と表現され、ある駐カナダ大使は当時のピエール・トルドー(Pierre Trudeau)首相を「変人」「金持ちのヒッピー」「徴兵忌避者」呼ばわりしている。

■タイがやり玉に

 第1回目の放送で、最も目立ったのはタイに関するコメントだ。

 ある大使は、当時のタイの外相を「虚栄心が強く神経質で論争好き。リベラルやフランス、カンボジアに対する妄想ときたら・・・時々、この人の頭は大丈夫なのかと思うほどだ。すごく不快な人物というわけでもないのだが」

 先のアントニー卿は、「さまざまな欠点」を指摘する一方で、好意的な印象もわずかではあるが残している。「陽気で外向的で知性に反した人々と時たま一緒にいると、ヨーロッパ的な価値観が薄れていく。彼らのマナーはすばらしく、習慣にはこだわりが見られ、優雅な身振りをする。われわれをゾウや雄牛にたとえるならば、彼らはガゼルやチョウだ」

■自国への批判も

 報告書の中には、外務連邦省に対する批判も見られる。1998年に赴任先のインドから帰国したデビット・ゴアブース(David Gore-Booth)卿は「わが国の外交の大きな失敗の1つは、『山高帽をかぶり細縞のスーツを着て、軟弱で、シャンパン好き』といった外交官のイメージを払拭できていないことだ」と書き記している。(c)AFP

http://www.afpbb.com/article/life-culture/life/2654942/4790356






英バックパッカーの4割、豪州滞在中に複数の相手と性交渉
2009年 10月 21日 17:28 JST
 [キャンベラ 21日 ロイター] 英国人バックパッカーの多くが、オーストラリアでの滞在中に複数の相手と性交渉を持つなどしており、性感染症の拡大につながっている可能性のあることが研究で明らかになった。

 英国とオーストラリアの研究チームが、性感染症の専門誌「Sexually Transmitted Infections」で発表したこの研究では、シドニーとケアンズのユースホステルに宿泊していた1000人以上のバックパッカーを対象に調査を実施。

 オーストラリア滞在中に複数の相手と交際したという英国人バックパッカーは39.7%で、到着時に配偶者や恋人のいないシングルだった人だけで見ると、この割合が45.7%だった。

 到着時にシングルだった人でオーストラリアで性交渉を持った人のうち40.9%は、コンドームを使わずに性交渉をしたこともあったと回答。複数の相手と無防備な性交渉をしたと答えた人は、24.0%に上った。

 また、パートナーと一緒にオーストラリアに来た英国人バックパッカーのうち約5分の1が、滞在中に性交渉の相手が1人もしくは複数いたと答えている。 

http://jp.reuters.com/article/oddlyEnoughNews/idJPJAPAN-12055820091021









元NASA科学者をスパイ容疑で逮捕、FBIがおとり捜査で
2009年 10月 20日 15:50 JST
 [ワシントン 19日 ロイター] 米連邦捜査局(FBI)は19日、ホワイトハウスや米航空宇宙局(NASA)などの政府機関で勤務していた科学者、スチュワート・ノゼット容疑者(52)を、イスラエルに機密情報を売り渡そうとしたスパイ容疑で逮捕した。米司法省が明らかにした。

 裁判所に提出された文書によると、ノゼット容疑者は今年9月、イスラエル諜報員に扮したFBIのおとり捜査官に接触し、米国の衛星に関する機密情報を提供することに同意。その後、2度にわたり防衛・諜報システムなどに関わる機密情報を郵送した疑い。同容疑者はその見返りとして、現金を受け取ったほか、イスラエルのパスポート発給を要求するなどしていた。

 ノゼット容疑者はエネルギー省や国防総省、NASAのほか、1989年から90年にかけてホワイトハウスの宇宙政策に関わる評議会でも勤務。月面に水が存在するかどうかを調査するレーダー装置などの開発に携わった。

 有罪となった場合、ノゼット容疑者は終身刑となる可能性もある。

http://jp.reuters.com/article/oddlyEnoughNews/idJPJAPAN-12031320091020



スパイ未遂容疑、「月に水」発見の立役者逮捕 FBI
2009年10月21日3時26分
 【ワシントン=勝田敏彦】米連邦捜査局(FBI)は19日、航空宇宙局(NASA)などに勤務していたメリーランド州在住の科学者スチュワート・デビッド・ノゼット容疑者(52)を、イスラエルに軍事機密情報の漏出を図ったとしてスパイ行為未遂の疑いで逮捕した。司法省が同日、発表した。

 発表によると、同容疑者は9月、イスラエルの情報機関モサドの工作員を装ったFBIのおとり捜査官に対して機密情報の提供などに同意。その後、ワシントン市内の郵便局の私書箱を使い、捜査官との間でミサイル探知衛星などに関する情報や報酬のやりとりをしていた疑いがある。有罪になると同容疑者は終身刑に処せられる可能性がある。

 司法省によると、同容疑者は月の南極に氷がある手がかりを見つけたNASAの月探査機クレメンタインの観測装置の開発を担当したほか、20年近く、軍事関連の機密情報の一部を見られる立場にあった。

http://www.asahi.com/international/update/1021/TKY200910210002.html










紀州徳川家の甲冑5千万円 米美術館が落札

競売大手クリスティーズは23日、ニューヨークで同日行われた競売で江戸時代の甲冑(かっちゅう)「本小札二枚胴具足(ほんこざねにまいどうぐそく)」の名品が60万2,500ドル(約5,500万円)で落札されたと発表した。同社によると、日本の甲冑としては過去最高額。落札予想額は25万~30万ドルだった。

競売ではこのほか太刀などの武具も高額で落札、美術品市場の不況が続く中、欧米で日本美術品への関心が高まっていることをうかがわせた。

この甲冑は17世紀の作品で、紀州藩の徳川家の所蔵品だった。保存状態も良く芸術品として最高級の品質。落札者はミネアポリス美術館(米ミネソタ州)だった。

このほか平家物語の一場面「宇治川の先陣」が描かれた17世紀初めのびょうぶが26万6,500ドルで落札された。 (共同)
(10/24 11:08)
http://sankei.jp.msn.com/world/america/091024/amr0910241118006-n1.htm

ニューヨークで武士を学ぶ「アート・オブ・サムライ」展






日本漫画、大英博物館に大抜擢 「宗像教授」展開催へ
2009年10月24日15時12分
 【ロンドン=橋本聡】歴史と文化の殿堂、大英博物館が、古代史のナゾをテーマにした日本の漫画「宗像(むなかた)教授」シリーズの原画展を11月から開く。作者の星野之宣(ゆきのぶ)さん(55)と、漫画好きの日本研究者ニコル・ルマニエールさん(48)の出会いから生まれた同博物館初の漫画企画展。250年の伝統と格式を重んじる大英博も「マンガ」を日本文化の代表格と認めた。

 シリーズの主人公は民俗学者の宗像伝奇(ただくす)教授。各地の遺跡や伝説を訪ね歩き、古代史ミステリーを解き明かす。小学館の「ビッグコミック」に04年から連載。テレビ化もされている。

 札幌に住む星野さんに話が持ち込まれたのは今年8月。「ニコルさんがわざわざ訪ねてきて『大英博で展示したい』と。そんな大それたこと、と面食らいました」

 ニューヨーク生まれのルマニエールさんは日本のアニメを見て育ち、「鉄腕アトム」を愛読。考古学を学び、英国の大学で日本美術を教えたあと06年から3年間、東大大学院の客員教授をしていた。

 ある日、東京の本屋で立ち読みしていて「宗像教授」に目を奪われた。「絵がきれいで、歴史をみる視点もおもしろい。手塚治虫も水木しげるも好きですが、星野先生のがいちばん好き」。年間600万人が訪れる大英博とは、縄文の土偶の展示会などを通じてつながりがあった。大英博日本セクション長のティム・クラークさん(50)は「欧米でも人気のマンガと大英博を考古学で結びつける実験」とゴーサインを出した。

 10月上旬、星野さんは30枚余りの原画を手に初めてのロンドンへ。宗像教授のイメージは博物学者の南方熊楠(みなかた・くまぐす)から得ている。その熊楠は明治時代に大英博の調査員をしていたことがある。「ふしぎな縁を感じました」。星野さんはロンドンで新たに2枚の原画を描き下ろした。

 星野さんはいま、宗像教授が大英博を訪れ、欧州の古代のナゾにいどむ新シリーズの構想を練っている。「来春にはスタートさせたいですね」

 原画展は11月5日から2カ月間。朝日新聞が改修に協力したことから「朝日新聞ディスプレー」と名づけられた展示室が会場になる。

http://www.asahi.com/culture/update/1024/TKY200910240185.html











100周年評価シンポ=なぜ盛り上がったのか=その理由と背景を探る

 「昨年の100周年では、なぜブラジルのメディアがあんなに好意的に扱ってくれたのか。それが調べるのが評価の出発点です」。26~27日に聖市の国際交流基金日本文化センターホールで行われる「日本移民100周年評価シンポジウム」を説明する記者会見が20日にあり、組織委員長の渡部和夫さんはそう動機を語った。百周年記念協会(上原幸啓理事長、日伯社会文化統合機関(中矢レナット理事長)の共催。
 2日間にわたって8つのテーマで講演と討論会が連続して行われる。各テーマのコーディネータが今までに数度行われてきた作業部会の議論や調査の結果を発表し、当日招かれるゲストを交えて議論を深める。すべて同時通訳が付き、入場無料。

 オ・エスタード紙の論説委員のオクバロさんは「エスタード、グローボ、アブリル、バンデイランテなどの責任者に調査したが、あれほど好意的に報道された理由は、それぞれ違うという興味深いものだった」と当日発表する内容のさわりをのべる。
 また、百年祭に協力した全銀行にも聞き取りをした。中でもブラデスコからは「わが行が1943年にマリリアで創業した時、顧客の大半は日本移民だった。以来深いつながりがあるので」などの回答があったという。一見予期せぬ盛り上がりに見えた影には、やはり日本移民の積み重ねた信用があるようだ。
 USP元副学長の平野セイジさんは「IBGE(国立地理統計院)の調査によれば、欧州系子孫で大卒は10%だが、日系人の場合は28%。人間開発指数(HDI=ポ語ではIDH)を日系社会だけで見ると、日本とほぼ同じだという数字がある」と披露し、子弟に高学歴をつけさせて社会上昇を図ってきた結果の一部を明らかにした。
 人文研の本山省三理事長(USP歴史学教授)も「日本文化を残すには、日本語教育は重要との結論になった。どうその普及を図るかが課題」などと語った。

ニッケイ新聞 2009年10月22日付け
http://www.nikkeyshimbun.com.br/091022-72colonia.html

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