グラム・ロック界の妖精

 
 お世話さまです。VKです。最近はまた聴きたいリイシューがガンガンと発売され、観たい来日アーティストのチケットもこぞって高値のため、やりくりが本当に大変です。「辛抱の秋」です。

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グラム・ロック界の妖精

VK石井

 漫画を読まないぼくでも、「見てみたいなあ」と思った映画『20世紀少年』。この夏に公開されたのは3作目とのことで、「なにをいまさら…」な感じですが、最近やっと原作を読みはじめたところです。
 突然興味がわいたのも、T・レックスのあの曲がそこら中でかかっていたからかも……。
 T・レックス、マーク・ボランというとグラム・ロックのシンボル的な存在ですが、みなさんはグラム・ロックというとまず誰をイメージしますか?

 化粧を施し、コスチュームは派手。そして中性的且つ美青年な風貌で、ロックンロールを基にしたポップ・ロックを演奏するグラム・ロッカー。その表看板がマーク・ボランであり、一時期のデヴィッド・ボウイであったりするわけですが、それとは別に、男臭さムンムンにトゥー・マッチなキラキラ・ファッションを纏い、ひたすら暑苦しくパフォーマンスするゲイリー・グリッターっていう裏番長もいたのがグラム・ロックの許容範囲の広さだったりします。
 そんな振れ幅の大きいグラム・ロック界でもひときわ異彩を放っているのがデイヴ・ヒル(下写真中央手前)。グラム・ロックと聞いてぼくが思い浮かべるのはこの人、めちゃくちゃ好きな人です。



 デイヴは言わずと知れたスレイドのギタリスト。スレイドというと、その歌声にしろソング・ライティングにしろ、ヴォーカリストのノディ・ホルダー(写真後列中央)の存在感が飛び抜けてますが、デイヴのヴィジュアル面での圧倒的な存在感もこのバンドの魅力のひとつです。ギター・プレイは特徴らしい特徴もなく、作曲もほとんどやらないデイヴですが、ことヴィジュアルに賭ける熱情は人一倍。そのグラマラスさにはいつも目を奪われ、圧倒され、笑わされ……。
 グラム・ロッカーとしてキラキラ・ファッションは当然のことですが、なによりすごいのは彼のそのヘア・スタイル。この『前髪パッツン』スタイルはデイヴのトレード・マークで、手入れも怠らず、かなりこだわっていたようです。この人がヴィジュアルをどれだけ大切にしていたかが窺い知れますね。ロンドン・ブーツを履きこなし、変形ギターを掻き鳴らし、自作と言われるキテレツ・コスチュームに身を包んだ、『前髪パッツン』デイヴ。彼こそはぼくにとっての最高のグラム・ロッカーです。


スレイド・オフィシャルHP


 恥ずかしながら最近知ったんですけど、そんなデイヴ、復活したスレイドでいまだに精力的に活動を続けてるらしいですね。オリジナル・メンバーはデイヴとドラムのドン・パウエルのみで、ノディ・ホルダーとベースのジミー・リーは不在ですが、新メンバーを入れて今年はなんと2月から12月までヨーロッパ・ツアー(59本!)を敢行してるようです。しかもツアー・タイトルが『LET'S KEEP ON ROCKIN' TOUR』! なんとも頼もしいかぎりのデイヴ! さすがに往年のコスプレっぷりは落ち着いてしまってるようですが(参考リンク1:数年前はまだイケイケ。参考リンク2:右上写真)、気合いの入ったデイヴ率いるスレイドも観てみたい……。関係のみなさま、来年のサマソニでいかがでしょう……。


参考リンク1。フェス出演の模様を報じるらしきドイツのサイト。読めません


 中性的であるばかりか半大人的・半子供的でもあり、異星人っぽくもある。そして裏番長ゲイリー・グリッターのようなトゥー・マッチな強引さもあるし、他のグラム・ロッカーにはない愛玩動物みたいなかわいらしさもあるデイヴ。ヴィジュアル重視のグラム・ロッカーとしての資質を彼ほど持ってる人もいないでしょう。曲を作らないのが唯一の欠点といえば欠点ですが、でもグラム・ロック界最高のスタイリストであることは間違いありません。

 そういえばいつも行ってる美容院にデイヴそっくりの美容師さんがいます。彼女にはデイヴのことをなかなか話せません。デイヴに似てると言われて喜ぶ女性がいたら会ってみたいもんですが、その美容師さんはそんなタイプの人では絶対ないので、「パッツンが似合いそう」なんてとても言えません。

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 漫画とは縁遠かった自分も、最近は手塚作品ばかり読むようになりました。いま読みふけっているのは『鉄腕アトム』。古本屋めぐりが楽しみになってきたこのごろです。辻口さん大久さんのイチオシ手塚作品などご教授いただけましたら幸いです。ではではよろしくお願いいたします。 石井

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 ごめん!石井!! 1週間も前に送ってくれてたのに! もらったメール、スパムに埋もれて完全に見逃してました……申し訳ない! お詫びに今度ビールおごります。いやマジで。ちなみに辻口にとってのグラム・ロックはジュリーってことで。イチオシ手塚作品となると……岡野玲子『陰陽師』とかダメですか。
 いやー、ホント申し訳ないです。投稿用にアドレス公開してるせいか、何せこのところスパムが多くて。だって件名に「おしりの穴のシワの数が何本かご存じですか」とか書いてくるんだよ? 「えっ、俺知らない」ってなるだろ普通? まあ開かないけどさ。この業者冴えすぎだろ……。何かちょっと才能さえ感じました。
 でなわけで、本ブログでは投稿をお待ちしております。今後は見逃さないように気を付けますので、どしどしご応募ください。送り先はこちら↓

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