カゲロウの、ショクジ風景。

この店、で、料理、ガ、食べてみたいナ!
と、その程度、に、思っていただければ・・・。

レシピ

2014年01月19日 | 兵庫
「混じり気なし、の。」

坂の多い神戸北野の狭い路地、其の一角にある、急な階段を下りた閉じられた薄暗い空間に、其の二軒の店の扉はある。どちらも特に中の雰囲気が外から窺えるという訳でもなく、其の場所柄もあって、明るく開けた安心感を抱けるとは、ちょっと言い難い。

階段を下りた右側、手前にあるレシピの扉をくぐると、思いがけず、此れはバー其のもののような雰囲気である。随分と高く設定された座席に腰掛け、勿論のことテーブルとの位置関係は適切ではあるものの、足は直接床には届かない。だから正直、ちょっと落ち着かない。其れは、店内の照明が少々薄暗く、辺りが見通せないせいでもあるのだろう。

接客を担当する女性から受ける印象は、可もなく不可もなく、其れなりではあるのだろうけれども、テーブルの位置が床から高過ぎて、サーブする一皿々々が置き辛く、ちょっとこちらが気を使ってしまう、其のような気詰まりな瞬間が、無きにしも非ずである。

客を一段上に座らせ、先ずは機嫌をとるという其のスタイル、其のシステムはわからなくもないけれど、其れだけで、其の分、居心地が良くなる、そういう仕組みに乗せられる程に、無邪気にはなれない自分がいることを、むしろ其処から悟らされてしまう。

そんな在り方と比例して、随所に仕組みというものを意識させる其のフレンチは、とてもよく出来てはいるのだろうけれど、やはり正直、ちょっと肌に合わない。味に不足はないのだけれど、其の距離感に、何処か物足りなさを感じさせられてしまう、其のような結果となってしまった。

本来は、其の完成された美学を理解し、其の形式に浸ることを望む人こそ、この店を訪れるべき客なのであろう。此処にはもう、訪れる者がもたらす化学反応など、およそ起こる余地は残されてはいないのだ、きっと。

レシピフレンチ / 三宮駅(神戸市営)三ノ宮駅(JR)三宮駅(神戸新交通)
昼総合点★★★☆☆ 3.5



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