1月22日(水)西田さんからお誘いを受け、彼女のライヴに行ってきた。
池袋のINDEPENDENCEは、アットホームな良い雰囲気のお店だ。
今日は、彼女のリーダーライヴ、オリジナル曲も楽しみだ。
彼女の、左足の動きがよく見える「特等席」に座って、さあライヴがスタート。
全身の筋肉が弛緩と緊張を繰り返し、全身の関節があらぬ方向に曲がって、あたかも意思を持ったマリオネットのように見えてしまう激しい演奏スタイルは、今日も全開だ。
ところで彼女の左足だが、演奏がノッテくると踊りだす。踵と爪先が激しくリズムを刻む・・・・・。
と、これまで思っていたのだが・・・、ちょっと違っていた。
リズムを刻むというよりは、右手・左手で奏でる音、右足のペダル、ベースやドラムのだす「この音!」、に同期して複雑に動いている。
踊っているというより、Trioが生み出す音と一緒に「唄っている。」という表現の方が正確かな・・・。
「唄う左足」・・・・新たな発見だった。
オリジナル曲について触れておきたい。
1曲は、「葦を踏む」。曲紹介で関西出身の彼女はどーしても「足を踏む」と発音してしまい、
「それじゃー痛いよ!」と突っ込まれてた。
曲は、6/8拍子、速めの流れるような曲・・・・だが、聴いていると6/8の中に何故か4が聴こえる。
「葦の生えた河原を進んでいくイメージの曲」との曲紹介から、足取りの悪い葦原を踏みしめながら歩いていく姿をイメージしていたが、これは、明らかに歩いているのではなく倍のスピードで進んでいる・・・。歩いているのではなく走っている姿なのかな・・・。
1stと2ndの間に、そのことを聞いてみた。やはり、足元の悪い河原を走っていたことを思い出して作曲したのだそうだ。(そんな足元の危ないところを走ってしまうのもこの人ゆえだと思うが・・・)6/8の中に4が聴こえるように作曲するテクニックがあるのかどうか、楽譜を読めない僕には知る由もないが・・・、そう聴こえてしまうのは、作曲者と演奏者としての才能だと思う。
もう1曲は、昨年末にも聴いた「恋」。
前回は、この曲について「想いの果ての狂気が透けて見えるような曲であり、その演奏も演奏する姿も含めて圧巻であった・・・。」と書いたのだが・・・、
今日の演奏は、激しい恋の炎が走り出し、果てしなく駆け抜けて行くような曲であり、演奏する姿を含めて圧巻であった。
メンバーやその日の気持ちによって曲はかわるのだ・・・・と、改めて思う。
ライヴを重ねて観る度に、変貌してゆくピアニスト・・・。
だから、面白い。また、観に行こう。
写真は、左から、西田純子さん(pf)、畠山芳幸さん(b)、森永哲則さん(ds)