『紫陽花』の句集から(84) 2015-06-30 08:17:55 | 俳句 雨蛙 葉の一枚に なりすます 明け方に目を覚まして息子が届けてくれた朝顔の苗をベランダの鉢に植えています。 私はここで朝ごはんを食べるまで過ごすのが日課になっています。 ここにいると私はまるで苗の一つのようです。
『紫陽花』の句集から(83) 2015-06-18 08:24:23 | 俳句 うつむきて 雨の飽きしや 濃紫陽花 20年も前に親子3人で刺し芽をして育てた紫陽花ももうすっかり年老いました。 今年は私は主人が愛用していた籐椅子に腰かけて窓から息子の背中を眺めています。 この刺し芽の花が咲く頃またここに座っているのでしょうか。
『紫陽花』の句集から(82) 2015-06-09 07:20:47 | 俳句 霧吹いて 昼の蛍を 確むる 仕事人間だった主人が退職した日から旅尽くしの始まりです。 私は今まで集めていた行きたいところを毎月入れています。 早朝二人でリュックを背負い新しい人生の始まりでした。
『紫陽花』の句集から(81) 2015-06-04 08:24:22 | 俳句 雨蛙 子なくて絶へし 家系かな 今日は古い句集にもう20年前に亡くなった女友達の句を見つけました。 若い時は羨ましいほど自由でのびのびとした句に憧れていました。 けれどお別れに久しぶりに田舎に戻って誰も住まない家があまりにも寂しかった・・・。