『紫陽花』の句集から(38) 2014-07-29 06:53:20 | 俳句 白蓮の 開ききつたる うす濁り 私のマンションの近くに小さなため池があるのです。 あぜ道を抜けて私だけのと思っていたら先客がいました。 「今年も来れれましたな」 「来年も待っていますよ」と聞こえました。
『紫陽花』の句集から(37) 2014-07-29 06:52:59 | 俳句 遠蛙 何か呼ばれて いるここち 今日は雨の中畑には出れず、句集の整理です。 90歳になった時もう句集は辞めようと思ったのですが、やはりこれで最後だぞと新しい句集を始めました。 100歳に向かっての足跡なのですね。
『紫陽花』の句集から(36) 2014-07-29 06:52:41 | 俳句 新婚の 卓のメロンが 幸せさう 息子が結婚をして初めての1泊2日のドライブから帰ってきたとき、 渥美半島の大きなメロンを新婦がむいてくれました。 今でもメロンを見るとあの風景が浮かびます。
『紫陽花』の句集から(35) 2014-07-19 07:02:43 | 俳句 ほつほつと 合歓咲きそめぬ 鯖の道 「今年も!」 夏になると山道に急に現れる合歓です。 この季節になると主人の描いた合歓を書斎に掛けます。
『紫陽花』の句集から(34) 2014-07-19 07:02:30 | 俳句 地震のあと まだ家建たず 河南瓜 久しぶりに句会の古い友達を訪ねます。 地震があってもうずいぶんになりますが、隣の家は壊れたままです。 その空き地に向かって河南瓜が気持ちよさそうに伸びています。
『紫陽花』の句集から(33) 2014-07-19 07:02:17 | 俳句 朱の鳥居 浮き立つ汀 孕鹿 別荘に行く途中奈良公園の横を通り抜けます。 この時間はちょうど鹿が山から下りてくる時です。 もう鹿せんべい屋の周りに集まっています。
『紫陽花』の句集から(32) 2014-07-12 06:58:47 | 俳句 雨蛙 子なくて絶へし 家系かふ 今は空き家の別荘の隣の家に雨蛙が覗いています。 ここは私達が家を建てた時すでに住まれていました。 夫婦二人住まいでよく庭から挨拶を交わしていました。
『紫陽花』の句集から(31) 2014-07-12 06:58:36 | 俳句 うつむきて 雨の飽きしや 濃紫陽花 梅雨の中バスを乗り継いて主人の墓参りです。 ここは祖父祖母も入っているのですが、周りは田んぼであぜ道を歩きます。 今はぎっしり家が迫っています。 でも昔ながら入口に昔ながらの濃紫陽花が咲いてきます。
『青ふくべ』の句集から(58) 2014-07-12 06:58:23 | 俳句 渦潮の ごと月明の 蟻地獄 子供のころは何時間も蟻地獄を探し出しては眺めていました。 家の周りに地図を作って名前を付けていました。 時々妹を無理やり連れて見せますが、彼女は可愛い洋服しか興味ありません。
『青ふくべ』の句集から(57) 2014-07-05 07:22:55 | 俳句 わが吹けば 吐息のごとき 草笛よ 昔孫たちと草笛を吹いたことを思い出して作ってみました。 でも情けない吐息のような音が。 そう言えば主人が得意だったですね。