長屋茶房・天真庵

「押上」にある築60年の長屋を改装して
「長屋茶房・天真庵」を建築。
一階がカフェ、2階がギャラリー。

ゆずをゆづってもらう。

2016-12-10 08:56:13 | Weblog

蕎麦を打ち始めた13年くらい前、福岡に帰るたびに、「そばにあう柚子胡椒」を探した。

それこそ佐賀の祐徳稲荷さん界隈まで佐賀、いや探しにいった。

そして、ある小さな村の地産地消よろしく店で、「そばの味の邪魔をせず、蕎麦湯を入れた

時に幸せな香りがする」ものを見つけた。開店以来10年間、その柚子胡椒をつくるおばあちゃんに

頼んで作ってもらっている。寄る年波で、おばあちゃんの足腰が弱り、「今年で最後」になった。

先週最後の柚子胡椒が届いた。丁寧な手紙が5枚綴られていて、長いこと感謝の気持ちが込められて

いて、読んでいてジーンときた。最後の手紙に、そのレシピが添えられていた。昨年の晩秋あたりに、

今はなき「気骨の鮨職人」さんに教わっていたし、まわりに作り方を知っているのはあまたいるけど、

「こんなに手間をかけているんだ」という内容だった。来年は挑戦してみたい、と思う。

黙っていたら、消えていく技、みたいなものがいっぱい自然消滅していくような時代。なんでも

便利さ、とか安価を追求していった結果、毎日の生活がなんとなく「うるおい」みたいな豊かさに

かけるような時代になりさがってきた。けど、そろそろ振り子がふれて、もっと「ほんとうの豊かさ」

みたいなものが見直されてくるかもなんばん。

昨日、8人の若い建築家たちの普茶料理の会が終わり、「渡り舟」をカウンターで飲みながら

そんなことを思った。

今日はライブがあるので16時閉店。

ギターの井上智さんは、彼がまでニューヨークを中心に活躍するころから、何度か天真庵で

演奏してもらった。確か最後にきた時、近所に住んでいたジャズドラマーのセシル・モンロー

が遊びにきたので、5年以上前(2011年夏、セシルは旅立った)になる。久しぶりに彼のギター

と赤須翔くんのギターのセッションが楽しめる。立ち見寸前くらい人が集まる。感謝。

やぱり「ライブは最高」でっせ。

 


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