Gute Reise

東大で西洋建築史の研究をしながら設計を勉強している大学院生の日々の記録です。リスボン大に1年間留学を終え、帰国しました。

建築図書館/好きなものが見つかる街

2017-02-25 | LISBOA・FAUL
金曜日


Cais do SodréのLivraria A+Aの隣にある建築図書館へ。
アルファマ地区に関する資料を片っ端から調べてかき集め中。

昼は近くの広場で持ってきたサンドイッチを食べて、それからBaixa-Chiadoの辺りを散策して戻る。

17時に閉めるからと追い出されるようにして出て帰宅。



土曜日


日中は部屋で来週リスボンに来る高校の後輩用にリスボンガイドを編集し直したり、イタリア旅行のバスを取ったり時刻表を調べたり。


夜はかねてからお会いしてみたかったアンドレさんと飲む。

アンドレさんは元々早稲田に留学されていて、日本語もペラペラ。
4月からは新潟に留学されるらしい。

色々と聞いてみたかったことを聞いたり、日本人の外国人を相手にした時の対応の話から始まり観光業の話や、政治の話に至るまで色々なことをお話しした。


年末にフランクフルトで会った、日本に一度仕事で行ったというドイツ人の設備屋さんに、東京は緑が少ないし窮屈な街だよね、君の手でなんとかしてくれよと言われたんですけど、と投げ掛ける。

前回の留学中高田馬場で暮らしていたアンドレさんによれば、そうですか?それって住んだことない人の意見ですよね?と。

東京の中で好きなところは、御茶ノ水の楽器屋や神保町の本屋、九段下など挙げ出したらキリがないそう。

街という視点で、ヨーロッパと比べて東京をどう思いますか?と尋ねると、東京は自分の好きなものが見つかる街です、と素敵な表現を返された。


そういうことなら、と月島って行ったことありますか?と尋ねるとまだないということだったので、恐らくもうもんじゃストリートの二番街は着工しているし、あの路地たちが何十年も先まである保証はないから、きっと次の留学中行ってみてくださいとオススメする。

例えば、原宿駅も建て替わるんですよと言うと、え?外側だけ残すとかそういうことじゃなくて?と。
残念ながら、、、と話すと、あの駅は僕が原宿で唯一好きだったところですとがっかりされていた。

とても刺さったのが、日本人は外国人が思っている日本の良さを勘違いして外国人が本当に良いと思っている日本の良いところを壊してしまう傾向にありますよねという話。
はい、まさにその通り、、、なんも言えねえっす、、、



私がリスボンを好きな理由を考えてみると、アンドレさんが東京に対して仰っていたように、好きなものが毎日沢山見つかる街だからだなと思った。
街の至る所に、何気ない自分の「好き」が転がっている感じ。

リスボンも随分観光地化が進んできているとアンドレさんも危惧されていたが、リスボンのいいところもちゃんと残っていけばいいけれど。


そして東京も「自分の好きなものが見つかる街」であり続けてほしいし、そういう何気ない今日を演出していくような、些細な仕事をしていきたいと思った。

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