祇園祭前祭山鉾巡行の続きです。
太子山
聖徳太子が四天王寺建立にあたり、自ら山中に入って良材を求めたという所伝にもとづいています。
他の山が真木に松を立てているのに対して、この山は杉を立てています。
荷茶屋です。
天秤棒で担ぐ可動式茶屋で、中に風炉釜、水指、茶碗、茶筅などの茶道具が入っています。
鶏鉾
天下がよく治まり訴訟用の太鼓に苔が生え鶏が宿ったという中国の故事の心をうつしたものだそうです。
鉾頭の三角形の中の円形は鶏卵が太鼓の中にある意味をあらわすといわれています。
稚児人形
木賊山
謡曲「木賊」に取材し我が子を人にさらわれて一人信濃国伏屋の里で木賊を刈る翁をあらわしています。
御神体は腰に蓑をつけ、左手に木賊、右手に鎌を持っています。
綾傘鉾
山鉾の古い形態を残す傘鉾のひとつです。
大きな傘と赤熊をかぶり棒をもった者が鉦、太鼓、笛にあわせて踊る棒振り囃子の行列です。
蟷螂山
南北朝時代足利軍に挑んで戦死した四条隆資の戦いぶりが中国の故事「蟷螂の斧」のようであったことから、
四条家の御所車に蟷螂を乗せて巡行したのがはじまりといわれています。
蟷螂(カマキリ)です。
菊水鉾
町内の井戸菊水井にちなんで名付けられ、鉾頭には金色の透かし彫の菊花をつけ、真木には彭祖像をまつっています。
昭和27年に再興され、昭和の鉾としての偉容を示しています。
屋根方の二人です。山鉾は移動時や止まるときなどに大きく揺れます。
高度恐怖症の私には絶対無理です。
白楽天山
唐の詩人白楽天が道林禅師に仏法の大意を問う姿です。
道林禅師は手に数珠と払子を持ち松の枝の上に座し、白楽天は唐冠をかぶり笏を持って立っています。
曳き手は全員外国人です。
郭巨山
中国の郭巨釜掘りの故事にちなみ「釜掘り山」ともいわれます。
童子を養えなくなった郭巨が鍬を振り降ろすと地中より黄金一釜が出てきた姿をあらわしています。
見送は「万葉美人に桃と菫図」 平成6年(1994)新調で、上村松篁の筆です。
保昌山
丹後守平井保昌と和泉式部の恋物語に取材し、保昌が式部のために紫宸殿の紅梅を手折ってくる姿をあらわしています。
故事にちなみ宵山には「縁結び」のお守りが授与されます。
放下鉾
鉾の名は真木のなかほどに放下僧の像をまつることに由来します。
鉾頭は日・月・星の三光が下界を照らす形を示し、前懸・胴懸には花文様のインドやペルシャの絨毯があります。
稚児人形
辻回し用の割竹が鉾の下に置かれています。
車輪止めと方向を微調整する道具
岩戸山
天岩戸を開いて天照大神の出現させる日本神話から取材しています。
山とはいえ鉾と同じく車輪をつけた曳山で、鉾柱のかわりに屋根上に真松を立てています。
船鉾
神功皇后の説話により鉾全体を船の形にし、舳先に金色の鷁、飛龍文様の舵をつけています。
鉾の上には皇后と磯良・住吉・鹿島の三神像を安置しています。
船鉾で最後です。時刻は11時前、9時スタートの長刀鉾から約二時間です。
昨日の巡行はそれほど暑くもなくて良かったです。
巡行が終わり、各保存会に到着すると、すぐ山鉾は解体されます。
今日からは後祭の山鉾建てがはじまります。
後祭 山鉾建て 7月18日~7月21日
後祭 宵山 7月21日~7月23日
後祭巡行 7月24日
花傘巡行 7月24日
神輿洗 7月28日
祇園祭のお写真、アップされるのを楽しみにしておりました。
関東ではニュースで流れる程度なので、統べての山鉾を見ることができません。
京都さまの解説つきのお写真に感動です。
曳き手の揃いの衣装もそれぞれ素敵ですね。写真係りの飛脚姿など、ニュースでは絶対に流れない写真も見せていただき、とても楽しかったです。
ありがとうございます♪
裃を着た随行者やお囃子方などは、みな町内の方でしょうか。
学生の頃、山鉾を引くアルバイトがあると聞いたような気もします。
たくさんのを山鉾をご紹介頂きました。もし、私がこの巡行を見てもとても訳が分からないと思いました。
じっくり拝見出来、各山鉾が故事を形で表し面白いですね。
特に「白楽天山」はぜひ見たくなりました。そして、「荷茶屋」です。
昔は、お祭りの時に「一服一銭」という移動式のお茶売り陀が出ていたそうですが、このことだったんですね。
連日の暑い中大変でしょうに、どうぞご自愛ください。
沿道の人混みが、凄いですね!
そんな中、沢山のお写真をお撮りになられ、
こうして私たちを楽しませていただき、有難うございます。
撮りポジションが、四条烏丸の交差点近くだと推測しますが、
ジャストポジションでの撮り位置は、
結構早くの場所取りで行かれたのではないでしょうか?
ご努力に感謝します。
四条烏丸交差点付近はベストポジションですね。
三菱東京UFJ銀行前あたりでしょうか?
昨日の山鉾巡行はテレビで観覧しましたが、
四条河原町の交差点は凄い人混みでしたね。2013年に行きましたが、辻回しは河原町御池の方がマシかもしれませんね。
また、辻回しは各山鉾が四条通りに出る所が空いていると聞いたことがあります。
例年もっと暑い日がありますが、昨日は比較的ましで助かりました。
なんとか23基巡行通りに撮影できて良かったです。
当日の懸装品は宵山までとは違い特に美しいです。
動く美術館とも言われますが、その通りだと思います。
一週間後は後祭の巡行で、もうしばらく祇園祭は続きます。
ありがとうございます。
裃を着た方々や囃子方御町内の皆さんです。
ですが、曳き手はアルバイトも多いようです。
長い歴史のなかで山鉾町も大きく様変わりしました。
古くからの家並がなくなり、マンションが建っているところもあります。そういう町内では祭を維持するのも大変ですが、逆に新しい住人、マンションの人が山鉾の中心的担い手になっているところもあります。
皆さん歴史のある山鉾町の住人に誇りを持っているそうです。
数年のうちには江戸時代に休み鉾となった鷹山が復活する予定です。
ありがとうございます。
祇園祭前祭はどうしても梅雨終盤に開催されますので、集中豪雨などもあります。
ですが今年は宵山直前まで雨は降りましたが、比較的穏やかな天気で宵山と巡行になって良かったです。
しかし期間中は蒸し暑かったです。
まだ後祭が残っています。
私はどちらかというと後祭が好きです。
山鉾の数は少ないですが、風情があります。
もう少し祇園祭を楽しむつもりです。
ありがとうございます。
山鉾は故事に由来したものが多いです。
故事を頭にいれて山鉾を見ると鑑賞ポイントが増えます。
荷茶屋は前祭巡行では二つ出ました。
昔はもっとあったと思います。
前祭の山鉾は巡行当日中に解体されてしまいます。
今日からはまた後祭の山鉾建てがはじまりました。
あと一週間楽しみが続きます。
ありがとうございます。