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「やまなしライフサポート」設立

2009-12-24 09:45:01 | 多文化共生
(以下、山梨日日新聞から転載)
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2009年12月22日(火)
「やまなしライフサポート」設立
困窮者の雇用や住居確保を支援
路上生活者らを対象にした炊き出しで、カレーを配るボランティア=甲府市中央2丁目

 職や住居を失った生活困窮者を支援しようと、山梨県内の10の民間団体が「やまなしライフサポート」を設立、27日から本格的に活動をスタートさせる。医療や雇用などの専門的知識を持つ団体がスクラムを組み、炊き出しに集まった生活困窮者の雇用先や住居の確保などを手助けする。炊き出しをきっかけにした民間版“ワンストップ・サービス”ともいえる取り組みで、関係者は「生活困窮者が自立した生活を送れるようバックアップしたい」としている。
 ライフサポートの設立は昨秋の不況を受けて、甲府カトリック教会が始めた路上生活者向けの炊き出しがきっかけ。炊き出しは昨年12月から週1回行い、今年11月までに約50回実施。毎回50人前後が訪れている。
 同教会関係者が炊き出しに訪れた路上生活者らに話を聞くと、生活保護の受給や就職に関する相談のほか、健康面の不調を訴える人もいた。同教会のミシェル・ゴーチェ主任司祭は「彼らの悩みはさまざま。社会に居場所を見つけるには、教会だけでは力不足だと感じた」と話す。
 一方、炊き出しには、NPO法人フードバンク山梨や労働組合の山梨ユニオン、医療関係者でつくる山梨国際保健支援ネットワーク、外国人を支援する市民団体「ハート51」なども加わり、支援の輪は拡大。各団体は炊き出し以外でも生活困窮者を支援できないか協議し、11月下旬にライフサポートを設立することを決めた。
 ライフサポートでは炊き出しのほか、医療・保健、雇用、生活、住宅の4部門で活動を展開。炊き出しを通して生活困窮者の要望を聞き、専門分野を生かして住居や就労先の確保、生活保護の申請などを手助けする。
 失業して5年間、甲府市内の橋の下で暮らしているという無職男性(67)は「ボランティアの協力で住居探しをしていて、見つかれば生活保護を申請するつもり。橋の下で過ごすのも寒い時季で、屋根がある生活を夢見ている」と期待を膨らませる。
 ライフサポートの代表を務めるゴーチェ主任司祭は「生活困窮者の存在は社会全体の問題で、誰しもが失業などをきっかけに貧困に陥ることがある。彼らが希望を失わずに社会に居場所を見つけるため、行政でない自分たちにできることがある」と強調する。
 ライフサポートは炊き出しに協力するボランティアや寄付金を募っている。また、27日午後3時からは同教会でライフサポートの発足会を開き、本格的に支援活動を始める。
 問い合わせは甲府カトリック教会内のライフサポート事務局、電話055(237)2531。

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