光と影のつづれ織り

写真で綴る雑記帳

川田祐子展 ー千年の翠(みどり)- 横須賀美術館 その1

2016年07月12日 | アート 現代美術

7月9日(土) 横須賀美術館の川田祐子展 -千年の翠-を見てきました。

2014年の「クインテット-五つ星の作家たち」展以来、ファンになっている現代画家です。

まず、フライヤーを

 

 

横須賀美術館は、初めての訪問です。

この日は、あいにくの雨でした。

 

 

 

エントランス横のイタリアンレストラン、10時過ぎに美術館に到着し、帰りはここでランチを目論んでいましたが

時間に追われてパス。  次回の楽しみに残しました。

 

 

受付です。  夏休みにピッタリな標本をテーマに企画展が組まれていました。  こちらは、川田祐子展のあとで紹介予定。

 

 

ここから玄関を振り返ると、沖合に船が航行中。  晴れた日は、素晴らしいでしょうね。

 

 

それでは、川田祐子さんの、メッセージから

 

 

 

常設展の途中から、川田祐子展が始まります。 

なお、今回、川田画家や主催者の御好意で、特別に撮影許可を頂いています。 有難うございました。

 

 

 

KANEKO ART TOKYOで見た、「無方の空」が出迎えています。 懐かしい。

 

 

 

奥には、最近作の「緑の神話」などが

 

 

 

上の空中デッキから撮影。  右下の入口が第二の展示室。

 

 

 

第二展示室の中。  同じく東京の個展で見た作品が並んでいます。 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

第二展示室をでて、第一展示コーナを振り返って撮影。  天井や壁の採光窓がきれいです。

 

 

 

入口付近で、子供が絵に寄りかかっていて、美術館の方が慌てて注意をしています。

 

 

 

 

それでは、作品を。  「無方の空」は雲と空の描写が素晴らしい。 右に90度回転させると目で見る光景となりますが、回転して観ることで

別な雰囲気になります。 他の美術館で、スーパーリアリズムの作品をいくつも見ていますが、このマチエールは出せないでしょうね。

川田画家のハッチング技法が、微細なディテールを醸し出し、複雑で、ダイナミックな全体の動きにぶるっときます。

 

 

 

 

雪波も大好きな作品です。  太古の地球の、マグマのうごめきのようなスケールの大きさを感じます。

 

 

 

例によって、拡大表示。

 

 

更に拡大。  重層的なスクラッチとハッチングが、絵に奥深さを出しています。

 

 

 

反対側の壁面には「赫映(KAGUYA)」  2年前、クインテット展で見たときは、恐ろしさで血が凍る感じがしました。

 

 

 

部分拡大です。

 

 

 

更に拡大。 ここまでくると怖い感じはないのですが、鋭い針のようなマチエールと、血のような色がそんな印象をもたらすのでしょうか。

 

 

横に展示されている「不二(FUJI)」  以前のブログに書いた相模原時代の川田作品の印象と同じでした。

 

 

 

 

部分拡大。

 

更に拡大。

 

 

 

この作品は初めてです。  川田画家がスクラッチ技法を使い始めた頃の作品。 

川田画家のブログに自作解説がアップされています。 自傷行為とかドキッとするような言葉が出てきて、作品の理解が深まると思います。

是非、ご参照を。

                             

 

 

部分拡大。  縦横に重層的なスクラッチ、特に縦のスクラッチの密度には、強い精神エネルギーが感じられます。

 

 

 

「緑色の夜」 色調が素晴らしい。  どっしりとした安定感を感じる絵で、なにか底深くうごめく気配を感じさせます。

 

 

 

部分拡大。 ボールペンが使われています。 下の図だと、黒いインクだまりがある線でしょうか。  面白い。

 

 

 

 

 

大作の「BAIO-FOLD 風景の襞」  全体としては、暗い色調とあいまって目立ちませんが

 

 

 

部分拡大。 スクラッチが痛い感じです。  特に赤い素地が出た部分は、擦り傷で血が滲んだよう。

 

 

更に拡大。

重量感のある作品群にため息です。 第1回目はこの辺で。  

 

コメント
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