流体機械設計による近未来に役立つエンジニアリング

流体機械設計をベースとして近未来に役立つエンジニアリングを行う株式会社ターボブレードの社長 林 正基の毎日の活動

軸流2段燃焼ガスタービンの熱流体解析シミュレーション

2017年02月22日 | 流体解析シミュレーション

軸流2段燃焼ガスタービンの熱流体解析シミュレーション例です。

燃焼ガスで駆動される軸流ガスタービンが2段あり、一段目はガスジェネレータータービンで、二段目は出力タービンとなっています。

タービン出力としては1段目を2とすると、2段目は1となる配分で動作します。

次図は、流れの3次元流線図です。

1段目、2段目共に動翼を出たガスはほぼ軸方向流れとなり、排気旋回エネルギーの損失を最低限としています。

この2段目タービン排出のガスの流速から見ると、3段目を付けてもう少しタービン出力を増加させることも可能のようです。

次は、タービン内部流れ流線面での流れ状態を静翼では絶対速度流れ、動翼翼間では相対速度流れで見て、翼に対する流れ状態の良否を判断します。

次はボス近傍での流れ状態を曲面上流線で見たものです。

次図は、翼部での流れ状態をボスとチップの中間部分曲面上で見たものです。

次図は、翼間の流れ状態をチップ側近傍の曲面上流線で見たものです。

どの位置の翼間もかなり良い流れ状態となっていますが、2段目動翼チップ側では羽根枚数の関係がソリディティーが小さくなり、動翼出口負圧側で剥離領域が出ています。

チップ側ソリディティーを上げるためには、翼弦長を長くすれば良いのですが、あまり長くすると遠心力強度的に不安があり、悩む点です。

<今日の流れ>

今日は、設計中心の作業の1日です。

設計の方針、改良設計の方針、解析のやり方の方針、など考える範囲は多く、同時に案件4つの解決方法を考えている感じです。

まあ、それが自分の役目の仕事なので普通のことですが、長年そのような解決策を頭からひねり出すことをやっていると、いくつもが同時進行していても何とか良い判断を行えるようになるようです。