雑感録

福岡なるほどフシギ発見～おまけ33～　若杉山登山記

2016-06-27

　
3月は仕事やら確定申告やらがやたら忙しく、4月はむちゃむちゃ体調が悪くて、今考えればこのころにはもう腎不全の末期的症状だったわけで、その後ぶっ倒れて入院してしまったので、すっっっっっっっかりご無沙汰になってしまいました。

入院する前の4月9日、制作中の神社本*（注1）のために、太祖宮上宮にお参り（&撮影）に行ってきたことはFBでも簡単に紹介した通り。
いま考えればすでに腎不全の限界近くで毒素がかなり溜まってたんだろう。
目眩と息切れと吐き気がひどくて、メシもほとんど食えてない状態。
それに地図を見ても参拝した人のブログを見ても、行き方がよく分からない。
とりあえずGoogle Mapでなんとなく若杉山山頂にいちばん近そうに見える“若杉観音堂”（何の観音堂なのかは分からん）に行ってみた。

表示はされていないけど、太祖宮上宮は「北山神社」の隣にあるようだ。

太祖宮下宮の少し先を右に入ると、若杉山山頂に向かう道。
修験道、篠栗お遍路のメッカだけあって、道沿いには文殊院や明王院など弘法大師ゆかりのお寺が並んでいる。
養老の滝や若杉の湯などのスポットも。
途中少し渋滞して交通整理が出ていたのは、人気のカフェ「わらび野」だろう。
細いくねくね道を上まで登ると、観音堂なんだかどうかは分からんけど、大きくて比較的新しい弘法大師像とお地蔵さんが並ぶ広い駐車場に着いた。
売店のおばちゃんに「こっから太祖宮の上宮に行けますか？」と訊いたら、奥の道をまっすぐ登れば15分か20分ぐらいで行けるとのこと。
いまの劣悪な体調でも30〜40分かければなんとか行けるだろうと思って、ペットボトルの水だけ持って登り始めた。

関係者用車両のためにコンクリートで固められているけど、この坂がもっと急になって延々と続く。

苔むす杉の森を縫って延びるコンクリートの急坂を休み休み休みゆっくり登る。
やがて、電波塔の立つ山頂付近にお堂やら石仏やらが見えてきた。
しかし、お宮らしい建物や上宮の案内などは見当たらない。
確か境内には白い聖母（神功皇后）像もあるはずなんだけど…。

観音堂やら地蔵堂やら石仏なんかはたくさんあるんだけど…。

歩き回っていささかヘトヘトになってしまったけど、山頂（電波塔側）の隣の峰の方に営業してないっぽい休憩所のような建物があって、その奥にも何かありそうな様子。
よろよろとそちらの方に登ってみると、ビンゴ！
ありました、太祖宮上宮の年季の入った神殿が。

	神社の裏側から来たんだけど､表に回って…。
	急な階段が正面の参道。どこに続いているのか…。

最近造られた真っ白い聖母神像。

西の飯盛神社とともに東から福岡平野を抱く太祖宮。
それぞれの主祭神はイザナミとイザナギで、古事記の「国生み」の舞台が福岡平野であることが容易に想像される。

辺りは鬱蒼とした森で全然眺望が利かないので、代わりに近くの米の山から福岡平野を望む（2枚の写真を繋いでいます）。

お参りを済ませて帰ろうと思ったら、奥の院側に降りる山道に「はさみ岩」の案内がある。
ちなみに「奥の院」ってのは弘法大師が開いたお寺なんだけど、「◯△寺の奥の院」というわけじゃなく、単に「若杉山奥の院」と呼ばれているらしい。
「はさみ岩」は奥の院との間にある大岩で、弘法大師が杖の一撃で岩を割って奥の院への通路を開いたのだとか。
真っ二つに割れた大岩のすき間はわずか30cm程度。
善人はデブでも(失礼！)するりと通れるが、悪人だとオイラみたいに細くても岩に挟まって動けなくなるそうな。
悪人なので岩に挟まれるかも、と思った訳じゃないけど、奥の院まで下りるとまた登って戻るのが体力的に厳しそうなので、はさみ岩の手前で引き返し、山を下りたのでした。