日々のことを徒然に

地域や仲間とのふれあいの中で何かを発信出来るよう学びます

バイト代の使途

2018年02月13日 | 生活・ニュース
 

 月刊総合雑誌「文藝春秋」の巻頭随筆は多彩な有名人の日々の経験が綴られている。経験といっても凡人の私には「そうか、そうだろう」と教えられ考えさせられることが多く、面白く読んでいる。たまには消化不良を起こすこともあり、先生もう少し視野を広げてと思うこともある。そんな随筆欄のトップ掲載は評論家の立花 隆氏、紹介するまでもないよく知られた方。

 3月号のそれはいつもとは違って、今年の年賀状のコマーシャルからという柔らかい入りだった。自分は年賀状を出していないので、届く年賀状も徐々に減っている。だがCMを見て年賀状を書こうとは思わなかったが、その代わり蘇った懐かしい記憶がある。それは中学三年の冬休み丸々使って、年賀状の集配アルバイトをやったことだという。自分と同じ郵便アルバイト経験者だと読み進んだ。

 バイトの内容や当時の年末の郵便局内の様子など読みながら思い出していた。ところが、中ごろからバイトをした目的、それは「お金が欲しかったのだ」と書き、その使途は、「広辞苑」の第1版購入にあったと続く。親に頼めば買ってくれるだろうが自分の努力で購入したかったという。バイト代が意外に多額で字源まで買えたという。読みながら、私のバイトとの違いを思い出した。

 私のバイトは高校の校納金を得るためだった。日給300円、夏と冬の休み約50日のバイト代は1年間の校納金見合いで母は喜んだ。私の広辞苑を手にしたのは36歳の時、購入動機は記憶していないが箱は色変わりして本棚に居座っている。事をなす人の先を見通す力は若くして備わっている、我が凡人と大違いのあることを、今さらどうしようもないと思いながら苦笑している。
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