ちょっと眉を上げ、口元を引き締めた芸術家風の犬のイラストがシンボルになっている「写団『のら犬』」の写真展がシンフォニア岩国で開かれている。今年は初日に訪れた。報道や団体等への応募で最高賞受賞の作品など90点余りの作品には感銘を受けた。
作品を評する能力は残念ながら有していないが、一瞬を切り取る構図への工夫、1枚の隅々まで気を配り記録する、これが撮ることだと学ぶ。自分で文書を書くときなど撮ると書いているが、それは単に色や形に影などをカメラの中に置き換えているだけに過ぎないと感じる。いつもながら、じっくり構えて撮ること思い出す。
撮影ポイントは市内とその近郊はもとより国内各地、海外と撮影域は広い。そして、作品はどういう視線から見た風景、どうしてこうなの、絵ではないの、など見る目を引き付ける。抽象作品は事物の本質を表現するというが、いつも理解できずに悩むが、会場にはそれがなく素人には助かる。
「のら犬」は1984年に結成されたアマチュアカメラングループで「どんな被写体にも食らいついていく」をモットーに活躍している、と会場で紹介されている。受付さんに野良のイメージは無く、作品に見せる鋭い視線はどこに潜めているのだろう、作品を思い出しながら悩んでいる。