小さな幸せ

小さな幸せの見つけ方感じ方の達人をめざして!

桜ほうさら

2018-01-15 14:20:46 | 読書

 

 

宮部みゆき著

桜ほうさら 上・下巻

読み終わりました

 

「あんたも ささらほうさら だねえ」

何と言った?

「甲州でね、あれこれいろんなことがあって大変だ、

大騒ぎだっていうようなとき、言うんだよ」

「ささらほうさら、か」

笙之介は言ってみた。

「きれいな言葉ですね」

それで気が楽になるわけではなかったけれど、少し、慰められたのだった。

本文より抜粋

 

主人公の笙之介は上総国聰搗根藩の小納戸役、古橋家の次男

 

笙之介は武芸は全くダメ

しかし、美しい字を書く

 

父が濡れ衣をきせられ命をたってしまいます

ことの真相究明のために江戸にでていき

長屋に住み、写本作りを手伝いながらの生活が始まります

 

しかし、もともとが切れ者ではないため

事件の真相まではなかなか行きつきません

 

身の回りにおきる事件に振り回されながらも

懸命に前を向いて頑張ります

そして意外な真実を知ることになるのですが・・・

 

笙之介が小さい頃に父からこんな言葉をかけられます

 

嘘というものはな、笙之介、釣り針に似ている。

釣り針の先には、魚の口に引っかかったら容易に外れぬように、

返しがついている。

だから、1度引かっかかったらなかなか抜けない。

それでも抜こうと思うならば、己の心も抉ってしまう。

嘘は、一生つきとおそうと覚悟を決めたときだけにしておきなさい。

本文より抜粋

 

 

切れ者の兄は生き方を間違え

のほほんとした弟は周りの人に支えられ助けられ

これからもふんわりと生きていけるだろうな~

 

と、何とも読後感のいい小説でした

 

宮部さんの書く時代小説、好きですね

主人公が決して切れ者ではないところに親近感を覚えます

だからこそ、主人公に肩入れし、応援したくなります

 

野球で言えば、ソフトバンクでもない

相撲で言えば、白鵬でもない

 

リーグ優勝しても、日本一になれないカープ

横綱になっても、優勝できない稀勢の里

みたいな感じ?

 

ハハハ

今日は勝てるかな?

 

 

 

 

コメント
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