べんきょうなせん(='ω')

べんきょうは論理で考えるトレーニング
熊本県山鹿市中高大学受験の "あすく" です

2009年をニュースでふりかえる(5)|水俣病(みなまたびょう)

2010年02月22日 | 社会
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 2009年の重大ニュース、今回は「水俣病(みなまたびょう)は解決できるのか」です。水俣病がみつかって50年以上たちます。被害(ひがい)をうけた患者(かんじゃ)のかたが高齢(こうれい)でなくなる前に、補償(ほしょう)などが急がれます。

 水俣病は、1956年熊本県水俣市でみつかりました。原因は、チッソという会社の工場から出された排水(はいすい)でした。この工場では、化学肥料をつくっていましたが、そこできる「有機水銀」(ゆうきすいぎん)という毒の強い物質をそのままに海へ流しすてていたのです。
 
 海にすてられた有機水銀は、プランクトンという小さな生き物にとりこまれます。これを食べた魚のからだに、有機水銀がたくわえられます。そして、この魚を食べた人のからだにも、有機水銀がたくわえられていったのです。

 有機水銀は、脳(のう)などの神経系(しんけいけい)の細胞(さいぼう)や、お母さんのからだからおなかの赤ちゃんにも害(がい)ををあたえます。

 工場や道路やゴミ処理施設(しょりしせつ)などからでる、こういった被害を「公害」(こうがい)とよびます。

 現在は、環境(かんきょう)や個人の健康を考え、工場の排水やゴミをそのまますてることはありません。「環境基本法★」(かんきょうきほんほう)にしたがい、「環境省★」(かんきょうしょう)という役所が監督(かんとく)しています。

 1950年代後半から1970年代の「高度経済成長★」(こうどけいざいせいちょう)のころの日本では、経済の成長が優先されていました。経済が成長している現在の中国やブラジルでも、おなじような「公害病」(こうがいびょう)がみつかっています。

「水俣病」;
熊本県水俣湾(みなまたわん)・有機水銀・水質汚染(すいしつおせん)

「第二水俣病」;
新潟県阿賀野川(にいがたけん・あがのがわ)・有機水銀・水質汚染

「四日市ぜんそく」;
三重県四日市市(みえけん・よっかいちし)・硫黄酸化物(いおうさんかぶつ)・大気汚染(たいきおせん)

「イタイイタイ病」;
富山県神通川(とやまけん・じんつうがわ)・カドミウム・水質汚染

 写真で場所を確認してください。現在の水俣湾の水質汚染はほぼなくなり、水俣市は環境都市としてリサイクルやゴミの分別(ふんべつ)にちからを入れています。またサラダ用タマネギやオレンジなど農業で知られるようになっています。


 2009年をニュースでふりかえる、まとめはこちら。(ZR)


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