えつこのマンマダイアリー

♪東京の田舎でのスローライフ...病気とも仲良く...ありのままに、ユーモラスに......♪

第6章 ホルモン療法 15.

2007年09月16日 | 乳がん闘病記
15.
 私たち文明人、特に現代人は、病気になるととかく西洋医学に頼りがちだが、対症療法が基本の西洋医学には限界がある。とりわけ精神面での対応がむずかしいことを、私は実体験から思い知った。
 でも、自分の中に本来備わっている「目には見えない叡智」、「自分の中に宿る医師」、つまり“自分の内なる力”を信じれば、西洋医学に全面的に頼らなくても、治せる場合や部分もある、ということだろう。考え方の転換次第で、西洋医学の限界を自らの力で補うことができるということだ。

 そして、これは、何度も言及してきた福田護氏の編著書『乳がん全書』で述べられていることと、言葉は違うが同じことだと思う。氏は、病気の予防や健康維持に心がけたいこととして、次の2点を挙げている。「自分の体や精神状態などを、常に振り返り点検すること」「常に自分の感性を磨き、信じること」 そして、こうも述べている。欧米では「セルフ・メディケーション(:自分の体は自分で管理する)」という意識が高く、自分の価値観や哲学に基づいて健康管理を行っているが、一方日本では医師や医療施設任せにする人が多いと。「もっと自然に、もっと純粋に自分の体に耳を傾け、自分の体とじっくり語り合うように心がけよう」と。

 自分の感性、価値観、哲学、信念に基づき、自分の体を自分で管理する…これは本来当たり前のことなのだろうが、医学が発達したことでどこかに忘れ去られてきたのかもしれない。サイモントン療法のお蔭で、私は原点に立ち戻ることができた。

 それにしても、落ち着いて考えてみれば、この自己管理の基本的姿勢は、ヨガのS先生が繰り返しレッスン中に伝えてきてくれたことではないか。もう7年もの間、先生の下で培われてきたはずの姿勢であるのに…。基本的なことを忘れて右往左往してしまうほど、私は副作用に苦しむうちに自分を見失っていたと言えるのかもしれない。ここでも、改めて「がん」の重みを噛みしめてしまう。

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2 コメント

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西洋医学の限界 (だちょう)
2007-09-18 01:13:22
人の寿命を延ばしたことに対する西洋医学の貢献は非常に大きいものがあると思います。西洋医学の進歩がなければ、これだけ多くの人命は助からなかったでしょう。ただ、西洋医学は病理学的な点に重点を置いているため生活の質にまで面倒を見切れていないことも事実だと思います。ただ、それを病院に期待するのは無理があります。takuetsu管理人さんがおっしゃるように自らの力で補うことが必要でしょうね。
やはり、西洋医学的医療と精神医療、伝統医療(というのは適当でしょうか?)のバランスが重要でしょう。
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Unknown (Unknown)
2007-09-19 01:16:37
精神医療の分野は、西洋医学よりも東洋医学の方が得意かもしれませんね。体全体を診る医療ですものね。

どちらをも併用することを統合医療と表現する人もいますね。

どちらかだけでも足りず、補い合うことが大事なのだと思います。両方に長けた医師がいれば一番ありがたいですが、そうはいかないので、患者自らが努力するしかないですよね。
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