きもの雑記帳

大好きなきものについて、日々想うことを綴ります

カビとの闘い

2006-02-27 22:39:33 | 工夫あれこれ
ネットや骨董市で買った帯、ときどきカビの臭いがするものがあります。
そんな時は、しばらくハンガーに吊るして臭いが消えるのを待ちますが、なかにはどうしても臭いが消えないものがあります。
以前、たんすの奥から発掘した半幅帯は長年ビニール袋に入ったままだったせいで、ものすごくカビ臭く、いくらハンガーに吊るして日にあててもなかなか臭いが消えませんでした。
アンティークショップの店員さんに、そのことを言ったら、小さい声で「ファブリーズですよ・・・。」と教えてくれました。
早速試してみました。先ず、裏の目立たない部分に吹き付けて、染みにならないかどうか確認します。
最初は恐る恐る少量を吹き付けてみましたが、臭いがなかなか消えないので、何回か吹きつけました。
結局かなりの量のファブリーズを吹きつけ、おかげで臭いはすっかり消えました。
それから2年以上たちますが、色の濃い帯のせいか特に染みができたような形跡はありません。

流石に良い帯にはお勧めしませんが、安く手に入れた普段使いの物だったら、リスクを覚悟で試してみる価値ありかもしれません。

白い半襟

2006-02-24 22:08:40 | 工夫あれこれ
最近着物を着る時は、白半襟を使っています。
絶対と決めている訳ではありませんが、
大抵の着物に合うので、あまりコーディネートに悩まずに済むというのが正直なところです。
以前は色柄半襟を使って、一生懸命コーディネートを考えたりもしていたのですが、
私の場合、悩んだ割には効果に結び付かない事のほうが多かったような気がします。

ただ、塩瀬の白ばかりだと流石に飽きるので、そんな時は、縮緬や薄く色のついた物、
あるいは変わり織の物を使うこともあります。
写真は最近アンティークショップで購入した変わり織の半襟、もとはコート用の生地だったらしいです。

真っ白ではなく、優しいオフホワイトとアイボリーです。
小紋や附け下げを着る時に使おうと思っています。

痛いお買い物シリーズ その3

2006-02-23 21:40:29 | その他きもの関係
半年程前、リサイクルショップで買った帯です。
博多好き、しましま好きの私は8,000円の値札にもつられ、つい購入してしまいました。
値札には「正絹」の表示があったので、何の疑問も持たなかったのですが、家にある博多帯と比べてみると、何かが違います。
独鈷模様の博多帯に比べ、地が厚くて重い、そして何となくシナシナしているのです。
それでも何事も自分に都合よく考える私は
「ひょっとしてフツーの博多より良いものなのかもしれない!」
と考えていました。

そして、つい2週間程前、日曜日の骨董市で帯を見ていたら、この博多モドキとそっくりの帯を見つけました。もちろん手触りも同じで、値段は3,000円でした。
「こっちのほうが安かったな~」とその帯を眺めていたら、お店の方が「それ、人絹ですよ。」と言いました。ショック!
よく考えてみたら、博多帯は張りがあって締めやすく軽いのが特徴です。
重くてシナシナしていて良い訳がありません。
素材の見分けは本当に難しいらしいので、お店の人も見分けがつかなかったのだと思います。素材で物を差別する訳ではありませんが、正絹と信じていただけにちょっとがっかりしました。

ところで、よく見聞きするけど、人絹って何?ということで、調べてみました。
人絹(人造絹糸)とは、木材パルプなどのセルロースを原料とした人造繊維で、横文字にするとレーヨンのことです。
燃やすと絹は髪の毛が燃えるような臭い、人絹は原料が木材なので、木が燃えるような臭いがするらしいです。

教訓
表示を鵜呑みにしないこと!

失敗度(★1~5で評価、5が最高)
★★

「洗い」のいろいろ

2006-02-22 21:51:39 | きもののお手入れ
洗い張り、生洗い、京洗い、丸洗い、
これはいずれも着物の洗い方を表した言葉です。
この4つ言葉の違いというのが、なかなかに曲者なのです。

まず、洗い張りは着物を全て解いて反物の状態にして水で洗うこと、そして生洗いは洗い張りの別称。
丸洗いは化学薬品を用いて、着物を丸ごと洗う、いわゆるドライクリーニング、京洗いははっきりしたことはわかりませんが、丸洗い(ドライクリーニング)に高級なイメージを付加しようと何処ぞの業者さんが使い始めた言葉らしいのです。(つまりはドライクリーニングだということ)

これ全て「職人がコッソリ教える着物の全て!凛(りん)通信」というメルマガで知りました。
いままでモヤモヤしていた事の一つがすっきりした感じ!

地直し屋さんという耳慣れない職業の職人さんお二人が作成しているのですが、これがなかなか参考になるのです。

メルマガに興味のある方は下記URLをご参照ください。
http://www.kimono-rin.co.jp/

家庭画報特選 「きものサロン」 06春号

2006-02-21 22:02:53 | きもの本
皺一つ無いぴっちり着付け、躍動感の無いポージング、時々思いついたように記載された現実離れしたお値段等、普段着物を目指す方々には何かと不評の「きものサロン」と「美しいキモノ」。
でも、私はそんなに嫌いじゃありません。
アンティークテイストやアバンギャルドな物も好きですが、
「きものサロン」のキレイ系のコーディネートもいいなぁと、いつも思って見ています。
それに、定期的に出版されているきもの雑誌で、あれだけの量のきものが載っているものは他に見当たらないし。

さて、今回の「きものサロン」ですが、
特集は「柔らか友禅で華やぐ」いかにも~という感じのゴージャスな明るい色の訪問着や小紋が勢ぞろいです。
地味な紬を見慣れた目には眩しい限りです。
よく行く古着屋さんも言ってましたが、正月明けから春先は比較的、柔らか物がよく売れるそうです。
前半は、いつもどおりほとんどカタログ化していますが、後半は仕立てや着付けの工夫などの実用記事が掲載されています。
今回特に興味深かったのは、127ページの「単衣から作る簡単春コート」。
作り方も載っていて、実際に編集部の人が縫ったものが写真に使われています。
家に祖母のウール着物が何枚かあるので、是非作ってみたいなと思いました。

そういえば、洋服を買いまくってた時も、GINZA、シュプール、フラウ、25ans、ドマーニと、節操なく何でも見てました。
おまけにみんな嫌いじゃなかったんだよね。

世界文化社 1,950円

痛いお買い物シリーズ その2

2006-02-20 17:32:29 | その他きもの関係
シリーズ第2回目は、始めて行った骨董市で、1万6千円で購入したアンティークの昼夜帯です。
やたらアンティークのものが欲しかった時期で、アンティークの知識もろくに無いまま、勢いで買ってしまった物です。
写真にはかつて昼夜帯の片側であった地味な布が写っていますが、もう片側は牡丹の花を織り出したきれいなものでした。
骨董市から戻り、戦利品の帯をチェックがてら締めようとすると、表に出した綺麗な方の生地が、ピリピリと裂けてくるのです。
相当に生地が弱っていたらしく、涙をのんで、なんともない裏側の生地だけを残して処分しました。
見た感じはなんとも無かったので、お店(そこそこ有名なお店)の人も気づかなかったのではないかと思います。
アンティークを購入するうえでのリスクを実感した出来事でした。
それからはアンティークを購入するときは、お店の人と生地の状態を確認してから買うことにしています。

教訓!
アンティークの購入はリスクを覚悟の上で!

失敗度(★1~5で評価、5が最高)
★★★★

「七緒」vol.5

2006-02-19 22:42:46 | きもの本
今回の特集は「お手入れ」解決隊。

最近、きもの本に「着物のたたみ方」が載っていると、ついつい見入ってしまいます。
なぜならば、本によって畳み方が微妙に違うのです。(どれがベストとは言い難いです。)
以前からリサイクルやアンティークの着物を買うとそれぞれ微妙に異なった畳みグゼがついているのが気になっていました。
最近は、畳み方についても和裁教室の先生にシツコク質問しています。
先生は「どのような理由があってそのような畳み方をするのか」までを丁寧に教えてくださるので、「なるほど!」と納得できます。
畳み方は着付け教室で習ったつもりでいましたが、勘違いをしていた部分が随分ありました。
着物って本当に奥が深いです。

話は脱線しましたが、今回の「七緒」で一番興味深かったのは、「和裁所の毎日」でした。
自分が習っている「おけいこ和裁」とは全くちがう「職人としての和裁」の厳しい修行、本当に頭が下がります。
私の着物ライフをあいった方たちが支えてくれているんだな。と改めて実感しました。
また、取りあげられていた和裁所で、修行をされている方たちが20台から30台前半の若い女性だったので、まだまだ着物も大丈夫だなと、安心もしました。

追記
最近、仕立てやお直しをお願いしている和裁士さんも上記の和裁所出身と知りました。
(左下ブックマーク参照)

プレジデントムック  1,400円

痛いお買い物シリーズ その1

2006-02-18 17:54:53 | その他きもの関係
いつもブログを見てくれている和裁教室の友達に、
「たこQさん、ブログには掘り出し物を買った事しか載せてないけど、あんなに買い物してたら、絶対に失敗もあるはず!今後の参考にするからその失敗した物も載せて欲しい!」
とのリクエストをいただきました。
おっしゃるとおり、失敗なんか数知れず。
それに、人の不幸は蜜の味!ということで、急遽「痛いお買い物シリーズ」を開始することにしました。

記念すべき第1回目は、写真の小紋です。
3年程前に、アンティークショップで7千円で購入しました。
購入時は単衣だったのですが、当時は夏場に着物を着ようとは思っていなかったので、袷にしようと思い、ネットで悉皆屋さんを探して、早速仕立て直しを頼みに行きました。

洗い張り、仕立て、胴裏、別染めの八掛で、4万円ほどかかったでしょうか。
「高いなぁ~。」と思いながらも仕立て上がってくるのを楽しみに待っていました。
そして、ワクワクしながら宅急便で届いた着物のたとうを開けてみて大シッョック!八掛と胴裏の境目が表側からくっきり見えるのです。
八掛を暈しではなく1色のものを使ったために生じた事です。
こちらから1色の八掛を希望したこともあり、悉皆屋さんに文句を言うことも出来ません。
残された方法は、またお金をかけて八掛を暈しに取り替える事ですが、長い間迷っているうちに、その着物が「悪い物でもなければ、とりたてて良い物でもない」事がわかってきました。
そうなると、いよいよ八掛を取り替える気が失せてきて、かくして現在も箪笥の肥やし状態です。
「こんなことなら、単衣のまま着れば良かったな~。」と、見るたびに溜め息です。

教訓!
暈し八掛って意味があったのね!

失敗度(★1~5で評価、5が最高)
★★★★★

追記
縮緬などのやわらか物でも1色の八掛を使っているものもあります。
きものの地色が濃い場合か、裏が透ける心配のないしっかりした良い生地であるかの場合のどちらかのようです。(私見です。)

2月12日のコーディネート

2006-02-14 13:09:12 | コーディネート
着物の寸法直しをお願いしに銀座アンティークモールへ。
着物は去年「古民芸かわの屋」さんで購入した縞の紬です。
織り出しに「鈴木苧紡庵」の名前があり、縞のパータンが非常に複雑なものです。見ようによっては布団ガワのようにも見えますね。
帯は縮緬の紅型名古屋帯です。
帯締めはオレンジ色の冠組、帯揚げは紫色の古布です。

2月11日のコーディネート

2006-02-13 21:19:52 | コーディネート
和裁教室の日、本日の着物は唐草模様の結城紬です。
お稽古にはどうかなぁ?とも思ったのですが、今シーズン着ないで終わってしまいそうだったので、思い切って着てみました。
帯はアンティークの綴れ、帯締めは朱赤の冠組、帯揚げは薄手のクリーム色です。

モダンなマルチストライプの綴れ帯、1月の骨董ジャンボリーで購入したものです。