バイクライフ・バイクツーリングの魅力を北海道から。
聖地巡礼-バイクライディングin北海道-
六月の風8 十勝平野
豊頃のハルニレを後にしたのは、午後4時を回った時だった。
朝5時から走り続けてきたツーリングの今日の目的地も、これで終わり。
今日の宿、帯広市のビジネスホテルへ向かうのみとなった。
家を出て11時間。走行距離も500㎞を越えようとしている。
今日は6月17日。日が最も長い夏至まであと数日。日暮れまではまだたっぷり時間がある。
久しぶりにあのカフェへ行ってみようか。
GPZは国道38号線を豊頃から帯広方面へ走る。
十勝に住んでいたときのお気に入りの喫茶店、「うづき」へ行ってみよう。
喫茶店、「うづき」は国道38号線を帯広方面から釧路方面に向かうと、幕別の町を過ぎ、国道242号線とのT字路を過ぎて約6㎞行ったところの左手にある。
古民家というか、中古の住宅を改造してそのまま喫茶店にした店なので、全く目立たない。
土地が国道から少し低くなっているので、建物は国道からは見えず、控えめな看板がただ、出ているだけだ。
この日、反対の釧路方向から来た僕は看板を見落として通り過ぎてしまい、Uターンして戻ってきてやっと見つけたのだった。
まったく商売っ気を感じないこの佇まいは、しかし、店内に入ると一転する。
木の床、白い漆喰の壁、大きなピクチャーウィンドウから見える景色は、この記事のタイトル写真とほぼ一緒だ。
季節の花、上品で素朴な陶器たち。そして、オーナー手作りの絶品ケーキとおいしい珈琲。
うづきを紹介した地元新聞『十勝毎日新聞』の記事(少々古いが)のweb版がこちら。
無添加、手作りのケーキは、味に衝撃を求める人にとっては素朴で普通に感じるかもしれない。
しかし、ここのケーキは本当においしい。アレルギーを持っていたオーナーが、健康にも留意した本物のおいしさを求めて作っている。
そして珈琲がうまい。
僕の中では喫茶店として、この「うづき」と、札幌円山の「森彦Cafe」が他を大きく引き離してベスト2、双璧なのである。
残念ながらこの日は休業日だった。
週に確か3日ほどの営業のこの喫茶店。それでもこの道を通ることがあれば、是非立ち寄ることをお薦めしたい、落ち着いた、大人の喫茶店なのである。
さてさて、そうこうしているうちに空は完全に晴れた。夜7時まで粘れば、きっと素晴らしい十勝の夕焼けが見られるに違いない。
しかし、朝から走ってきた疲れが、そろそろのしかかってきた。
ツーリングの楽しさに忘れていたが、昨日まで僕の体調はかなり悪く、夕べも仕事してたりして5時間睡眠だったのだ。
ここは無理しないで、と十勝の夕日はまたの機会にとっておこう。
「無理がきかない」のは若さと体力を失ったからだが、その分、経験を積み、どこでは無理がきいて、どこでは無理がきかないのか、少しずつ自分のことがわかるようになってきた。(外れることもあるけど。)
それを大人になったんだ、としておこう。
さあ、ホテルに向かうのみと決めたら、わざわざ交通量の多い幹線国道を走ることはない。
早速わき道に入り、十勝平野の田園風景を味わいつつ、ゆっくり帯広市にアプローチすることにしよう。
38号線よりも南。十勝帯広空港との間の田園地帯を、広域農道や地方道をつなぎつつ、景色を楽しみながらゆっくり走る。
非常に少ない交通量。信号などほぼない田舎道を幸せな気分でクルーズする。
GPZ1100の2,000rpmのハミングが心地よい。
マルチエンジンならではのベルベットクルージング。
滑るように、十勝平野を進んでいく。
2008年6月17日、17時04分。
道と、大地と、青空と。
爽やかな六月の風。
ライダーの幸せを全身で感じながら、GPZと僕は風景の中を走り抜けていく。 (つづく)
朝5時から走り続けてきたツーリングの今日の目的地も、これで終わり。
今日の宿、帯広市のビジネスホテルへ向かうのみとなった。
家を出て11時間。走行距離も500㎞を越えようとしている。
今日は6月17日。日が最も長い夏至まであと数日。日暮れまではまだたっぷり時間がある。
久しぶりにあのカフェへ行ってみようか。
GPZは国道38号線を豊頃から帯広方面へ走る。
十勝に住んでいたときのお気に入りの喫茶店、「うづき」へ行ってみよう。
喫茶店、「うづき」は国道38号線を帯広方面から釧路方面に向かうと、幕別の町を過ぎ、国道242号線とのT字路を過ぎて約6㎞行ったところの左手にある。
古民家というか、中古の住宅を改造してそのまま喫茶店にした店なので、全く目立たない。
土地が国道から少し低くなっているので、建物は国道からは見えず、控えめな看板がただ、出ているだけだ。
この日、反対の釧路方向から来た僕は看板を見落として通り過ぎてしまい、Uターンして戻ってきてやっと見つけたのだった。
まったく商売っ気を感じないこの佇まいは、しかし、店内に入ると一転する。
木の床、白い漆喰の壁、大きなピクチャーウィンドウから見える景色は、この記事のタイトル写真とほぼ一緒だ。
季節の花、上品で素朴な陶器たち。そして、オーナー手作りの絶品ケーキとおいしい珈琲。
うづきを紹介した地元新聞『十勝毎日新聞』の記事(少々古いが)のweb版がこちら。
無添加、手作りのケーキは、味に衝撃を求める人にとっては素朴で普通に感じるかもしれない。
しかし、ここのケーキは本当においしい。アレルギーを持っていたオーナーが、健康にも留意した本物のおいしさを求めて作っている。
そして珈琲がうまい。
僕の中では喫茶店として、この「うづき」と、札幌円山の「森彦Cafe」が他を大きく引き離してベスト2、双璧なのである。
残念ながらこの日は休業日だった。
週に確か3日ほどの営業のこの喫茶店。それでもこの道を通ることがあれば、是非立ち寄ることをお薦めしたい、落ち着いた、大人の喫茶店なのである。
さてさて、そうこうしているうちに空は完全に晴れた。夜7時まで粘れば、きっと素晴らしい十勝の夕焼けが見られるに違いない。
しかし、朝から走ってきた疲れが、そろそろのしかかってきた。
ツーリングの楽しさに忘れていたが、昨日まで僕の体調はかなり悪く、夕べも仕事してたりして5時間睡眠だったのだ。
ここは無理しないで、と十勝の夕日はまたの機会にとっておこう。
「無理がきかない」のは若さと体力を失ったからだが、その分、経験を積み、どこでは無理がきいて、どこでは無理がきかないのか、少しずつ自分のことがわかるようになってきた。(外れることもあるけど。)
それを大人になったんだ、としておこう。
さあ、ホテルに向かうのみと決めたら、わざわざ交通量の多い幹線国道を走ることはない。
早速わき道に入り、十勝平野の田園風景を味わいつつ、ゆっくり帯広市にアプローチすることにしよう。
38号線よりも南。十勝帯広空港との間の田園地帯を、広域農道や地方道をつなぎつつ、景色を楽しみながらゆっくり走る。
非常に少ない交通量。信号などほぼない田舎道を幸せな気分でクルーズする。
GPZ1100の2,000rpmのハミングが心地よい。
マルチエンジンならではのベルベットクルージング。
滑るように、十勝平野を進んでいく。
2008年6月17日、17時04分。
道と、大地と、青空と。
爽やかな六月の風。
ライダーの幸せを全身で感じながら、GPZと僕は風景の中を走り抜けていく。 (つづく)
コメント ( 2 ) | Trackback ( 0 )
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なんとも羨ましい景色ですね。
3枚目もいいですね~。
バイクがとっても色鮮やかに華やいでいますね。^^
心地良さそうでいい感じの道ですね。
北海道の景色、ですよね。
十勝は、「北海道らしい」イメージを求めるならば最もそれに合った土地だと思います。
どこまでも広い大地、大空、黒く肥沃な土、清い川の流れ。渋滞のない道。おいしくて安い食べ物。
十勝はメイン国道を一本外すとどこもかしこも絵になる、気持ちのいい道が続いています。
ホントに気持ちいいですよ。